間話 その8 ワイズファング えっ。それはいったいどういう…………。
ブックマーク登録、星評価、いいね、並びに感想を送っていただき、ありがとうなのです。
作者が、シフトを変えたのを忘れて2時間早く出勤してしまい、休憩室で凹んでいるので、代わりに投稿してやるのですよ。
まったく、ボケるには早いのです!
優しいわたしに感謝するのですよ!
というわけで、つたない作品なのですが、これからも楽しんでもらえたら嬉しいのです。
ψ ψ
(๑╹ω╹๑ )
その日、わたし達はいつものように森を探索していました。
ご主人様である、ミラお姉様の方が索敵範囲が広いのですが、リルお姉様とわたしの訓練のために、わたし達に索敵を任されます。
もちろん、ご主人様も索敵されているようですが、わたし達が気付くまではご指摘されません。
その時も同じく、わたしが気付く前にはご主人様は気付かれたようでした。
ですが、そのお顔の色が少しだけ優れないように見えたのです。
わずかな期間ですが、ずっとおそばでお仕えしてきたので、角うさぎであるご主人様とリルお姉様の表情も、多少は読めるようになったと思います。
『どうかされましたか?
お顔色が優れないようですが。何か良くないことでも?』
わたしがお聞きしますと、少し驚かれたあと、困惑しながらも答えてくださいました。
『わたしの顔色が分かるのですか?毛皮なのですけど……。
まあいいのです。
この先に争っている連中がいるのですが、介入するべきか悩んでいるのです。』
『いつものように適当なところで、弱った両者を討ち取ってしまえばよろしいのではないでしょうか?』
と申しますと、しばし考えられたあと、続けておっしゃいました。
『……ランには伝えておくべきですか。
この先で争っているうち、片方は狼なのです。
それも、おそらくは魔獣であるホワイトファング。
ラン……。お前の元、同族たちなのですよ。』
そのお言葉に、わたしの足が止まりました。
『相手はおそらく格上の魔物、オークなのです。
一匹なら、集団のホワイトファングにも勝ち目はあるのですが、おそらく増援を呼ばれたのですかね?
7体が相手では、勝ち目はないのですよ。
陣形から見て、最初は一匹のオークを崖に追い込んだのですが、その後増援に逆包囲されてしまったのですね。逃げようにも逃げられないのです。』
わたしは混乱しました。
どうすればいいのか、分からなくなってしまったのです。
本来なら、先ほど自分で言ったように、双方が疲弊したところで介入し殲滅すればいいのです。
ですが……。追放された身とはいえ、元はわたしの家族かもしれない狼たち。
このまま見捨てていいものでしょうか?
わたしが悩み、葛藤していると、ご主人様がさらに追い打ちをかけてきました。
『この先にいる連中をどうするかは。
ラン、お前が決めるのです。わたしとリルはそれに従うのですよ。』
えっ。それはいったいどういう…………。
『このまま見捨てるもよし。
介入して助けるもよし。
両者殲滅するもよし。好きにするのです。』
わたしの頭の中は、さらに混乱しました。




