ヴォルパーティンガー その62 異世界一般教養講座開幕。ここまで長かった……。
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つたない作品ですが、楽しんでいただけたら幸いです。
( ^ω^ )
ガルドたちを送り出した後、再び村長宅へ。
わたしの教養講座が、ようやく、やっと、ついに! 始まるのですよ。
ここまで来るのに長くかかったのですね…。
テーブルにつき、正面に座った村長さんと奥さんに教えてもらうのです。
わたしたちの前には木製のマグカップが。
中身は沸騰させて冷ました水、つまり湯冷ましが入っているのです。
相変わらず気の利くおばさんなのですよ!
お茶がこの世界にあるのかはわからないのですが、元々嗜好品や贅沢品の類いですからね。
村長とはいえ、普通の村人の家にないのも頷ける話なのです。
閑話休題。
それじゃあ、まずはこの国のことから教えてもらうとするのです。
・国名 ワース王国。王国というからには王政国家。
・国勢 さすがに首都でもない街の郊外の、いち村長さんにはわからないのですね。
・人口、いっぱい。
・軍隊、まあまあ。
・宗教、多神教。
・通貨、金銀銅。
・主要作物、小麦? らしき麦。
通貨は一応十進法で、中間に大銅貨と大銀貨があるらしいのですが、村や街の生活では銀貨までで大抵は事足りるらしいのです。
金貨は商人の取り引きや、貴族たちの褒賞で使われるらしい? のです。
疑問系なのは村長さんも当然扱ったことが無いからなのですよ。
銅貨一枚が100円から500円くらいとしたら、銀貨一枚で10,000円から50,000円、金貨なら100万円から500万円にもなるなら、さもありなん、なのです。
家でも建てるならともかく、村で100万円以上の取り引きなど、滅多なことでは無いのですから。
いや、家にしても現代日本を基準に考えてはいけないのです。
建築士や大工さんが、鉄筋コンクリートで作るわけではないのですから、そもそもの価格が違うのですよ。
村の建物なんて、木の柱を立てて、梁に屋根付けて、床と壁に板をはって、扉と窓つけておしまい、ってなものなのですよ。
DIYが得意なお父さんにも建てられるのでは?
この安普請(失礼)なら金貨の出る幕はかけらも無いのですね。
戦争のたぐいはここ三十年くらい無いらしいのです。
その割には治安が悪いのはなんでですかね?
文明レベルからいって中世から近世の間くらい? なら仕方ないのですかね。
よく分からないのですけど。
わたしたちが存在するからには、当然、魔物も存在するのですが、魔王だとか勇者なんかはいないらしいのです。
ホッとしたのですよ。
魔王に勧誘されるのも、勇者に討伐されるのも、まっぴらごめんなのですからね!
まあ、わたしは神獣(未満)なのですから、討伐されるよりはむしろ、助ける側なのですけどね。




