ヴォルパーティンガー その56 アホ面病伝染。……何を二人して固まっているのですか。
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m(_ _)m
どこまで続けられるか分かりませんが、できるところまでは頑張ります。
つたない作品ですが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
(ᵔᴥᵔ)
わたしの要求に快く応じてくれた、おばさんなのです。
これでフード付きローブに、肩かけカバン、ゲットなのです!
あとは路銀が少し欲しいくらいですかね?
まあ寝る場所は土魔法でどこでも作れるので、街の外でも問題ないし、食べる物も当分困らないくらいはアイテムボックスに入っているのです。
それでも、街に入る時に税金がかかるかもしれないし、中に入っても細々とお金はかかると思うのです。
あとは服とか、食べもの、調味料も欲しいですね!
塩くらいはこの村でも分けてもらえるのですか?
文明的な生活がさらに進むのですよ。
まあ、自分角うさぎですし、そこまでこだわってはいないのですけどね。
別に今でも、森や草原でまったりと狩人ライフを送ってもいいのですよ?
ですが、わたしは月神ルーナ様の元に行かなければならないのです。
そのための情報集めなのですから。
まだ、集める前の下準備も終わってないのですけど。
とにかく、残していた森の魔物の魔石を出して、家に入ってきた村長(仮)と冒険者のリーダー? っぽいガルドに交渉するのですよ。
……何を二人して固まっているのですか。
まさか、わたしのあまりの美貌に声も出ないのですか?
フン! まあその気持ちは分からないでもないのですが、話が進まないので、さっさと戻ってくるのです!
「……あの、どうかしたのですか?」
「あ、いやいや、申し訳ありませんな、ついつい見惚れてしまいましたよ。
その、もしかしてミラ様はどこかの高貴なお生まれで?」
村長さん(仮)? そんな質問に答えられるわけないじゃないですか。
実は生まれてからまだ二年たってないくらいの、角うさぎ(1歳8ヶ月)なのです♪ とか言えるかっての!
ここは上手いことはぐらかすのです。
「さあ……? 物心つく前から森の奥で、祖父と従魔たちと暮らしていたので、分からないのです。
祖父なら何か知っていたかもしれないのですが、何年も前に死んでしまったので。」
「これは余計なことを聞いてしまいました。
大変失礼しました。」
と言って頭を下げる村長(仮)なのです。
その頭は頭頂部がかなり砂漠化進行しているのですよ。
うん、見なかったことにするのです。
「その服もよくお似合いで。
娘の嫁入り前の物が残っていて良かったです。
ご満足いただけましたか?」
「ええ、とても。他の要望も奥方に伝えておいたのですよ。大したものではないのですけど。
それよりも、これを換金できないですか?」
と言って、懐から、さっきアイテムボックスから出しておいた魔石を取り出すのです。




