ヴォルパーティンガー その47 ナイス、ラン!
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つたない作品ですが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
ナイス、ラン!
なんかランナーに声かけするみたいに言ってしまったのですが、それなら盗賊だけ撃退する理由になるのです!
リルも、『そういうことなら分かったの。たしかにミラお姉ちゃんは綺麗だから襲ってくるかもしれないのよ。お姉ちゃんに悪いことする盗賊は皆殺しなの!』なんて言って納得してくれたのです。
綺麗と言ってくれるのは嬉しいのですが……、ちょっと言ってる内容が怖いのです。
皆殺しって。
ま、まあ、そうと決まれば、再び村に向かって走るのです!
まず、わたしが一人、先行して索敵。
人間に化けて、お着替え。
追いついたきたリルとランに指示して、盗賊の背後から強襲するのです!
先に言っておくのですが、盗賊は殺してもいいですが、食べてはいけないのですよ? と言うと、やはり不思議顔のリル。
すると今度もまたランが、
『盗賊とはいえ、同じ種族を食べてしまっては村人が怯えて交渉しづらくなってしまいます。』
と、リルを納得させてくれたのです。
グッド、ラン!
でも、あくまで交渉に不利益になるから、という理由なのですね。
倫理的にどうこうではなく。
まあ人間の倫理観は人間たちでよろしく考えてくれ、なのです。
というわけで、先行して超感覚で索敵するのです!
これは……ほとんどの村人は追い散らされているのですが、入り口付近で踏ん張っている小集団がいるのですよ。
傭兵? 冒険者?
たまたま居合わせたのだとしたら運がないのです。
いや? わたしたちが間に合ったのですから、運がいいのですか?
正面で戦っている盗賊が一番手強そうなのですね。
そこはわたしが担当して、リルとランには村人たちを追いかけまわしている連中を任せるのです。
『ハイなの! リルに任せてくれれば盗賊なんて皆殺しなの!』
『お任せください、ご主人様。必ずやご期待に応えてみせます!』
うむ! 戦果を期待するのです!
ただし、あくまでも自分の命が最優先なのですよ?
村人のためにケガをする必要はないのですからね!
そうはいっても、リルとランにキズを与えられる盗賊などいないと思うのですけどね。
目の前に見えてきた盗賊のリーダーらしき男でさえ、素のオークより弱いのですから。
リルはもとより、身体強化と魔力撃に魔法まで使いこなすランも、オークなど出会い頭に瞬殺なのですよ!
我々の勝利はもはや約束されているのです!
あとはやりすぎて、引かれないかが心配ですかね?




