第三章:過疎
この章では、「過疎」という一見小説と何の関わりもないようなテーマを扱う。しかし、実はこれは大いに関わりがある問題なのだ。ただし、これはマーケティングの問題であって、いわゆる趣味で小説を書く人には当てはまらない。
「過疎」を考える上で重要な概念は「ピラミッド構造」である。例えば人口の過疎化を考える際には「人口ピラミッド」が重要な概念となる。
なぜピラミッドを考えるのだろうか?それは、過疎と、新規参入者というピラミッドの裾野の間に関連があるからだ。
新規が少ないと、それは将来的に過疎になることを意味する。つまり、先細りである。
小説の最初を読むという人はどのくらいいるだろうか。おそらく、「最後まで読む人」よりも、「最初を読む人」の方が多いだろう。それは、最後まで読むということは、最初を読んでいるはずだからである。
つまり、最初で脱落する人を常に考慮に入れる必要がある。そして、最初を読む人というのは、必ずしもあなたの小説に理解を示しているファンではないということだ。
あなたの小説を読む人を増やすためには、新規参入者を増やさなくてはならない。小説を書く方が選ぶ側ではなく、書く方は選ばれる側である。だからこそ、読者をえり好みせずに裾野を広げることが最後まで読む人を増やすことにつながる。
しかし一方で、「ターゲティング」が存在することも確かである。ターゲティングというのは、読者層の想定である。ターゲティングをする際には、市場規模を考えなくてはならない。あまりに小さい(ニッチな)市場だと、新規参入者は期待できず、結果として人気の出ない小説、売れない小説になってしまう。
ここで、「裾野を広げること」と「ターゲティング」のバランスはどのように取るのだろうかという疑問がわいてくる。例えば、新規参入者を募るときに、現代日本では外国人の受け入れという方法をとりつつある。これは、ターゲティング、つまり日本人を増やすということよりも、裾野を広げることを重視した結果であるといえるだろう。
あなたは、自分の小説をどんな人に読んでもらいたいだろうか?それとも、どんな人でもいいから、色々な人に読んでもらうことを重視するだろうか?
過疎というのは、常にターゲティングと隣り合わせである。