39 知行政3
狩猟場とされている森には洞穴もあれば、湖もあった。
だというのに、不思議なほどに静けさが満ちており、動物の姿はまるで見えなかった。
そのことが作られた空間であることを示している。
洞窟や湖畔を避け、三人は木陰に身を潜めた。
「どうしろってのよ、あんな化物……!」
エリカは銃火器を握りしめ、悔しげに言う。
……時間が与えられるのは、ジンたちにとって有利な話だ。
だが、与えられた時間となると、考え方も変わってくる。
この時間は人間の対応力を向上させ、遊戯を面白くするための工夫とも言えるからだ。
暗い考えばかりが頭を悩ます満たす。
ジンは首を振って、それを振り払う。
「あいつが強いのはわかってたことだ。文句を言っても始まらねぇ。勝つ方法を考える」
「そうだね、僕らが勝たなかったら、何も始まらないんだから」
「…………勝つ方法なんて軽々しく言うけど、宛はあるわけ? 力を操るなんてデタラメな霊術がある以上、力を使った攻撃は通用しない。けれど、力を使わない攻撃なんてものは、今のあたしたちには存在しない。これを解決しない限り、どうにもならないわよ」
そこだ。
……その問題をどうにかしなければ勝ちはない。
三人で黙々と考える……。
しばらくして、カルが小さく手を挙げた。
「…………あのさ、思いつきなんだけど、隙を狙ったら攻撃が届いたりしないかな……?」
「ないわね」
エリカは間髪入れずに否定した。
「さっきのあたしの攻撃、完全に不意をついてたはずよ。体の周囲に常に力をかけてるんだと思う。外から来たものに対して、自動的に力がかかるようにね」
「能力で跳ね返せないくらいの勢いで打ち込んだら?」
「意味ないでしょ。力を操るってのは、力をかけるのとは根本的に違うんだから」
「……どういうこと?」
「力をかけるだけの能力なら、カルの言う通り霊術の限界を超える力で攻撃を浴びせればいい。でも、力を操る能力は、どれほどの力をかけても、その力をなかったことにすることだってできる。大きさの問題じゃないの。力を使った攻撃という時点で効かないのよ」
「…………えっと、それって…………、ずるくない?」
「ずるいのよ。あとはあの霊術がものすごく燃費が悪くて持続時間が短いとか、認識できないものには力をかけられないとか、欠点を祈るしかないわね。どの道、望みは薄いけど。……これでも、あいつにとっては遊びの領域。本気で殺そうとするなら、相対した瞬間に心臓から”力”を奪えばいいだけなんだから」
「じゃ、エリカはどうすればいいと思う?」
「正直、逃げるべきだとあたしは思う。態勢を立て直して、相手の弱点を研究して、それから挑む。それが一番確実だもの」
「……確かに、エリカの言う通りかも。ジンがいる限り、僕らは何度でも戦えるんだし。…………ジンはどう思う?」
逃げて、対策を練ってから倒しに行く。
考え自体は悪くないと思う。
エリカらしい賢く現実的な答えだ。
が。
「俺は逃げねぇ。逃げるんだったら、二人だけで行け」
「くだらない意地はってる場合じゃないでしょ?」
「うるせぇ! 一度始めた戦で逃げる奴がどこにいる!?」
「万に一つも勝ち目がないのよ!?」
知ったことか、とジンは思う。
勝てるとか、勝てないとか。
そういう話はもう終わったのだ。
逃げたら今年の冬を越せない奴らが何千人と出る。
それだけの話だ。
それを許せるかどうかの話だ。
「俺は絶対に許したくねぇ。逃げるのは最悪の選択だ」
「――――ほっほっほっ、威勢だけは一人前だのぅ」
不意に陽気な笑い声が聞こえた。
いつの間にか声が聞こえる距離まで近づかれていた。
「お前さんたちは、さっきのに比べて逃げ方が下手くそじゃのう。逃げようっていう意志が感じられん。せめて痕跡くらいは消せばよいものを」
「……逃げ切るために来たわけじゃねぇからな。こっちから出ていこうと思ってたところだ」
「口ばかりは達者じゃが、……王たる者が茂みに姿を隠したまま会話をするのか? ん?」
「この野郎……」
「……挑発に乗ったらダメだよ! 無策で飛び出せば本当に殺される……!」
「それに関しては同意! 時間を稼ぎなさい。……何か考えるから!」
両側から腕を掴まれる。
だが、ジンはそれを振り払う。
木陰から出て、ローボーと対面する。
「現れたか。しかし、一時とは言え隠れるのは人間の器じゃの。同じ青い炎の持ち主でもマナロ様とは大きな違いじゃ。マナロ様は本当に偉大なお方であった。……本当に亡くなられたのがもったいない」
「まるで最近、死んだみたいな言い方だな。そいつは五百年も前の奴だったんだろ?」
「何を言うか。つい最近、亡くなられたのじゃ。マナロ様は実に長い時を生きておられた。天上人の中でも特に長寿であられたからのぅ」
ローボーは昔を懐かしむように語る。
「マナロ様は人間を匠に支配された……。決して弱き者に、逆らうことも、不満を漏らすことも許さなかった。奴隷を奴隷として保つために、厳しくあり続けたのじゃ。奴隷を利用する規則を定め、正しさというものを常に徹底された。故に、人間は今もよく働く奴隷として、役に立っておる。じゃというのに、悲しいかな、亡くなられた途端に、貴様のような異常種が現れおった。……本当に、本当に嘆かわしい…………」
「お前、本気で言ってんのか、それを」
「問の意味がわからぬのぅ。本心も本心。すべての天上人の心を代弁したつもりじゃが?」
「…………そうか、じゃあ、やっぱり倒すしかねぇな」
距離、約十トルメ。
力でも炎でも確殺の間合いだ。
「少しは案を絞ったか? どうあっても貴様では勝てんぞ」
「そういうのは、倒してから言えよ……!」
挑発を合図にローボーが”力”を加えた。
初手は必ず体を狙うと踏んでいた。
”力”を受ければ終わりだ。
だが、ジンとて無策ではなかった。
「ぬぅう……!?」
青い炎が体を覆う。
世界の色彩がガラリと変わる。
そして、ローボーが驚きの声を上げる。
”力”が通らなかったからだ。
……やはりそうだ。
さっきもそうだった。
自分を燃やせば”力”から逃れることができる……!
「人間、何をした!?」
「俺も知らん! 今度はこっちから行くぞ……!」
ジンは大きく踏み込む。
自分を燃やしたまま体当たりをする。
かわされたら炎を打ち出す。
とにかく数を打ち込んでいく。
撒き散らされた炎が森を火の海へと変えていく。
炎熱の森は格好の目くらましだ。
青い炎に包まれた森の中に、ジンは青い炎をまとって潜伏する。
カルとエリカはとうの昔に逃げただろう。
この森に生き物はおらず、あるのは精霊に与えられた化け物じみた力を持つ獣と、そして、人間だけだ。
「――――面白いのぅ。あぁ、面白い! これほどの饗宴はいつ以来かのぅ! 血が騒ぐのぅ!」
ローボーは為政者としての仮面を脱ぎ捨てる。
涎を垂らし、牙をむき出しにし、ついには両手を地についた。
遠吠えを上げなら炎の中を駆け回り、実に嬉しそうに尻尾を振っていた。
それだけの隙を見せても、ジンの攻撃は通らない。
力によって炎がそらされる。
とは言え、炎と煙があれば臭いと音では追跡はされない。
一方的に叩ける立場に変わりはなかった。
そう思っていた。
「どうれ、少し派手にいくぞい……!」
ローボーが少しだけ大きな”力”を使う。
まず、足の裏から地面が消えた。
そう感じるほどの速度で地面が陥没し、――――同じ速度で上昇した。
地割。
大地が割れ、木々が割れ目に飲み込まれていく。
池の水も、炎も、少しばかりいた野生の生き物も。
何もかもが分け隔てなく揺れる大地に翻弄され、奈落の底へと消えていく。
時間にしてみれば、本当にわずかなものだった。
しかし、そのわずかな時間で、森は見る影もなく消失していた。
見晴らしのよい焼け野原が延々と広がる。
遠方に屋敷が見える。
倒木を押しのけ、ローボーが笑いながら姿を見せる。
「人間、これで隠れる場所はなくなったぞい」
「無茶苦茶やりやがって……! お前の庭じゃねぇのか!?」
「そんなもの、また作らせればいいだけじゃろうて」
力に物を言わせた矢が飛来する。
弓を使わない矢が音を置き去りにして飛んでくる。
ジンはこれを勘だけでかわす。
しかし、次の攻撃は読めなかった。
いきなり目の前の空間が爆発した。
本当に何の前触れもなかった。
爆風が容赦なくジンを襲い、倒木ごと吹き飛ばされる。
頭だけはかばって、立ち上がろうとする。
すごく嫌な予感がして、背後へ炎を放った。
背後で轟音が響き、炎と爆撃がもつれ合い、焼け野原に星でも振ったのかと思うような穴を開ける。
「……よく読んだのぅ。戦うことにかけては、実に才がある」
「お前より上かもな……!」
ジンは強がりを返すが、内心では焦っていた。
なぜ爆発が起きたのかがわからない。
力を使えば、何もない場所で爆発も起こせるのか。
……そう考えるしかない。
力は万能だ。
万物の理の片側を担い、力をもってしてできないことは、この世界に半分しかないのだから。
「――――次はもう少し捻った攻撃をしてみようかのぅ」
ローボーが笑う。
そのたびに、世界の様相が変わる。
音も空気も物も。
青いの炎の内側にあるものを除いたすべての"力"が奪われた。
ローボーがこれと決めた範囲の内側にいた、すべての生命が絶命した。
鳥だろうと、虫だろうと、細菌だろうと、そこに区別はなかった。
うっかり近づいていたローボーの付き人も何人かが巻き込まれた。
氷像とも呼べぬ乾いた姿となり、生きていた頃の面影もなかった。
大地は氷に覆われた。
ジンだけが炎を繰り出し耐えていた。
精霊の炎もまた、この世の理を越えていた。
極限まで冷やされた空間に炎は起こりえないのが世の道理だ。
青い炎は、理を容易に覆し、精霊の定めた通りにジンを冷気から守っていた。
「次は熱くしてもいいかのぅ。くっくっくっ……! 手応えのある獲物はたまらんのぅ……!」
ローボーは狂っていたのかもしれない。
仲間を巻き込んだというのに、人間ではなく天上人を殺したというのに、少しも気に留めていなかった。
罪悪感らしきものが見えない。
ただ、狩猟という名の力遊びに酔いしれている。
「あぁ、今宵の酒はうまくなるのぅ! 最高の肴が手に入った!! 貴様がどんな味なのか、今から気になって気になって仕方がないのぅ!」
「…………お前、いい加減にしろよ」
「なんぞ言ったか、人間! 耳が遠くて聞こえんのぅ!」
「仲間まで巻き添えにしてんだぞ!? お前は何のために戦ってるんだ!?」
「愉悦のために決まっておろう? 知行政など単なる肩書よ! 天上人が天上人であるためには娯楽に全力を尽くさねばならんのじゃ! この世を遊び尽くしてこそ、天上人…………。マナロ様もその点はよくわかっておられた……!」
「…………もう、黙ってろ。お前は、そうやって人間も殺してきたんだろ…………。奴隷にするためじゃねぇ、自分の楽しみのためにだ……。それはもう、許してやれる自信がねぇ……!」
終わりにしよう。
体を包んでいた炎を解く。
唯一の防御を捨て、すべての力を左手に集める。
「人間の国にお前はいらない! 天上人が人間を奴隷にしようと努力してきたんなら、俺の努力は正反対だ! 俺の国は人間だけの国だ……!」
そのとき、空が急に暗くなる。
何度も聞いた、あの空の囁きが聞こえてくる。
薄緑の光が空を覆った。
「なんと、力比べと来たか……! それもまた一興……! 木っ端微塵にしないよう調整するのは難しいんじゃが、……まぁ受けて立とうかのぅ」
「それはこっちの台詞だ! お前を灰にしないよう調整するのは大変だからな!」
「かーっ、たまらんのぅ! いつまでその強がりが続くか! 見もの、見もの!」
ローボーが力を…………、”力”という概念を解き放つ。
強すぎる力は物と物の境界を曖昧にする。
物が癒合し、また、あるところでは分離し、……力は物を新たなる力へと変換する。
熱と光を帯びた”力”が空間を飛び越えて飛来する。
…………それを、炎で持って迎え撃つ。
何もかもを焼こうと思った。
奴の首だけを残し、物も”力”も分け隔てなく、何一つ残さず焼いてしまえばいい……!
…………精霊の炎に焼けぬものなどありはしない!
ローボーは”力”の勝利を確信していた。
”力”は炎も飲み込む。
炎とは言え、所詮は”力”によって生まれた産物。
理を操ってしまえば、造作も無いのだ……。
…………だと言うのに、青い炎は、あろうことかその道理をぶち破ってきた。
「……な、なんじゃ…………、それは……」
今、ローボーは、ソレを見ている。
自らが放った”力”のあちら側に、…………ソレがいる。
ソレもまた、ローボーを見ていた。
この世界のものではなかった。
いや、あるはずがなかった。
まずもって、ソレとの距離をつかむことができない。
ソレは人間の背後にいるように見えて、非常に遠い場所にいた。
この大地に立っているように思えて、違う空間にいた。
青い炎を纏った龍は激情を隠しもせず、ローボーを見下ろしていた……。
……その姿は、今は亡き始皇帝マナロだけが知っている、マナロ戦記にも記されず、口伝によってのみ伝えられた姿だ。
蒼き鱗に包まれた山よりも巨大な龍。
それこそが、マナロに精霊の血を分け与えた――――、炎の精霊。
「本物だったか、人間……! 本物じゃったのか! …………おぉ、なんということじゃ。マナロ様の炎が……、天上人のために授けられた力が……! 人間の手に渡ってしもうたとは……! このことを皇帝陛下にお伝えせねば――――」
それ以上の言葉を発することは叶わなかった……。
……炎が”力”の理を焼いてしまったからだ。
気づけば、自身を包んでいた”力”もない……。
炎を弾き飛ばすために”力”を使うが、その”力”が別の炎に焼かれる……。
空の囁きがうるさい。
薄暗い空に宿る緑の輝きがいつもより近い。
まるで手を伸ばせば届きそうだった。
それにさっきから背中が熱い。
何かが背後にいるかのようだ……。
……そして、なぜだか空の囁きが理解できた。
何かを伝えようとしているのだ。
囁きとは伝言なのだ。
けれど、今はどうでもいい……。
目の前の敵を焼くことだけを考える。
”力”を焼けると気づいたのは偶然だった。
炎そのものは”力”の影響を受ける。
だが、”力”そのものもまた炎で焼けるのだ。
…………どちらが有利という戦いでなくなるのならば、どちらが手数を稼げるかという勝負になる。
ジンは不可視の力を覆い尽くすように、新たなる炎を差し向ける。
……炎が炎を庇うように、幾重ものうねる槍が生まれる。
それはまるで、…………八岐を持つ大蛇のようだった……。
「ぬぅあぁぁあぁああぁあぁ…………!!」
大蛇がローボーの腕を、腹を、足を……、次々に貫いていく……。
炎は地を焼き、ローボーを焼き、……そうして背後にあった森をも焼き払った……。
「このワシが…………、知行政たるワシが……、人間の霊術に劣るなど……。 あってはならぬ…………、こんなことはあってはならぬぞぉおおお……!!」
青い炎がローボーをなめ尽くしていく……。
……天上人たちは、誰も何も言わなかった。
空から見守っていた鷹も、草原に控えていたローボーの孫も、付き人も、……そして、はるか遠くの縁側から眺めていたソテイラも。
彼らは、ただ、固唾を飲んで、見守っていた……。
……やがてローボーの体が動かなくなる。
炎を消すためにジンが足で蹴っても、……反応はなかった…………。
「俺の勝ちだ……」
ジンは顔を上げる。
……視線の先にいた付き人が、ひっ、と息を呑む。
「俺が勝ったんだ……!! ここはもう俺たちの土地だ……!」
不遜極まりない発言を咎める者もない。
じわりじわりと、まるで炎が草原を舐めるように、真実が浸透していった……。
天上人が破れたという事実はもう覆らない。
…………この日、歴史は転換点を迎える。
ローボーの敗北を見届けた付き人たちは、半分がその場にへたりこんだ。
……事実を受け入れるには、心の容量が足りていなかった。
安寧しか知らない彼らは、不測の事態というものを知らないためだ。
しかし、中には次を考えた行動を起こせる者もいた。
一部の付き人は、手にしていた矢筒や弁当を投げ捨て、一目散に屋敷を目指した。
もちろん、逃げるためではない。
この事実を伝えるためだ。
始皇帝マナロの炎を持った人間に、知行政ローボー・シヌガーリンが破れた、と。
どれほど間抜けな天上人であっても、それがどんな意味を持つかは理解できる。
奴隷であった人間が力を持ってしまったという事実。
……まして、高貴なる血統を持つ知行政が破れてしまうなど、大をいくつつけても表現できない事件だった。
これは間違いなく時代が動く瞬間だった……。
だからこそ、彼らは急ぐのだ。
帝都に伝えなければ…………。
新たな皇帝陛下の耳に入れなければ、と。
そして、それは屋敷の周辺に待機していた忍びも同じだ。
彼らは自分たちが伝説の目撃者となったことを直感で理解していた。
いついかなるときでも平静を保つよう鍛錬を積んできた彼らだが、今、このときばかりは高揚を禁じ得なかった。
一人が走ればいいものを、全員が天上街の外を目指して移動する。
里へ、町へと散っていく……。
知らせなければならない。
人間が、…………幾百年もの間、奴隷に甘んじていた人間が…………、ついに天上人を打ち破ったのだ!
ここに新たなる国が興る。
人間のための国が……。
あぁ、里を興した陰の者よ。……伝えることが叶うのなら、あなたに真っ先に伝えたい。
あなたが残した王家の血統が…………、人類の悲願を成し遂げたのだ、と。
……その血を継ぐ者として、これほど誇らしいことはない。
初代が残した功績を讃えよう。
零の名を継ぐ者として……。
「…………ジン、これを」
エリカを連れて脱出していたカルが、旗を持って戻ってくる。
その旗には里でよく見る紋章が刻まれていた。
それこそが、古代の人間国で使われていた国章だ……。
「このときのためだけに、僕らの先祖が作った旗だよ。使うのは君が初めてだ」
受け取った旗は、……時間を感じさせる臭いがした。
その臭いこそが、人間の流してきた血と涙の証だ。
…………ジンは、その旗を……、地面に突き立てる……。
天上人たちが一様に泣き崩れる。
左手の紋章が疼く。
ジンは古来から伝わる合戦の作法に従い、勝鬨の声を上げる。
「敵将、この俺が討ち取ったッ!! ここは俺の領土だぁぁぁぁぁぁあああ!!」