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4月1日、月天のもとふたり出逢って

作者: 秋葉竹



ふたり初めて目と目があって、

月天のもと、四月馬鹿の日、

ま白の光を浴びながら。


ふたりして、

ふたりとも、


ふたり出逢って

一目で恋して

泣いて、笑って、ケンカして、

そういう未来を知っていた。


悲しい刀が心の花を

見るも無惨に切り散らし、

希望という名のふざけた火事を

その花吹雪で、消し去った。


そのよこしまな嫉妬の導線、

認めた上で、鼻唄を、

小さな声で歌うのは、

せめて忘れてしまわないため。

忘れてしまった赤錆び味の、

心の水を飲みたくなくて。


あの日初めて目が合ったとき、

捕縛の縄より強固な針金、

生きた心臓、縛り上げ、

ホントはやさしい人付き合いを

ガラクタ模様で飾り立て、

なにもわからず、思うがままに、

生きられないこと、知らせてくれる。

明るい不幸で、生かしてくれる。


いつの間にかに地図を見て

行き先探してしまうのは、

むやみやたらの絶望を

かるくいなしてしまった後づけ。


ふたりでひとりと言ったけど、

そんな言葉と裏腹に、


ふたりして、

ふたりとも、

四月馬鹿の日、

なのだから?


ふたり出逢って

一目で恋して

泣いて、笑って、ケンカして、

憎んじゃないけど、

わかれる人生さだめの、

そういう未来を知っていた。










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