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プロローグ
この小説に興味を持ってくださりありがとうございます!
よろしければ最後までお付き合い下さい。
「君の笑顔の理由になりたい。」
「ずっと俺のヒーローだった。」
「俺じゃだめなんか…?」
「あなたには渡さないから。」
高校2年生の私は、全力で恋をした。
恋をする時、きっと誰もが全力で。
きっと誰もが切なくて。
ただ、私はあなたのそばにいられるだけでよかった。
…それだけだった。
10センチメートル。
それは、近いようで遠く、
完全にはなくなることのない、確かな距離。
君との距離、あと10センチメートルが、届かない───。