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裏野ドリームランド  作者: mask
2/9

裏野道中

 俺ーー千葉 快斗の呼び掛けに時間通り高校の最寄り駅に集まってくれた会員たち。

「大丈夫なんですか~私たちだけで?」

 駅のホームで不安げに言ったのはオカ研唯一の一年生である峰 蜜柑。

「何だ、怖いのか?」

 彼女を茶化すのは俺と同じ二年で峰の中学の先輩だった、連城 司。

「そう言う連城君はどうなのですか? この前の肝試しで一番怖がってたのは連城君じゃなかったかしら」

 文庫本を片手に指摘したのはクールビューティーの鷲津 姫華。

「高校の近くの霊園に行ったやつだよね! 確かにあのときの連城君は面白かった」

 クスリと笑うのは俺の幼馴染みの水戸 明日香。

「お前らな。少しは静かにしたらどうだ」

 夜の十時過ぎとはいえ仕事帰りの人々や部活帰りであろう学生がホームを埋めるほどいる。おかげで俺たちは注目の的になりかけていた。

 電車が到着したので乗り込む。

「人数ならもう一人来る。九条先輩が」

 俺は峰が気にしていたので言った。

 九条先輩は三年生でオカ研の元会長だ。文化部は秋の文化祭まで引退しないが受験生ということもあり、夏休み前に俺に譲った。快活で男らしいとても慕われた先輩だった。

「目的地の裏野ドリームランドで合流する」

 俺たちは駅三つ揺られて、国道沿いを歩くこと十五分。目的地の裏野ドリームランドに到着した。

「よお、久しぶり!」

 裏野ドリームランド前に約束通り九条先輩が居た。

「先輩、受験前に茶髪にして良いんですか?」

「夏休みの間だから良いんだよ」

 俺の苦笑に九条先輩は笑う。

「それで何で裏野を選んだんだ?」

 九条先輩に訊かれたので俺は経緯を説明した。

「なるほど。それは面白そうだ」

「裏野ドリームランドの七不思議として調べていきたいと思いまして」

「良し! それじゃあ新聞部に頼んで二学期一番のニュースのネタを探すか!」

 九条先輩の鶴の一声に会員たちは盛り上がった。

 俺たちは闇で染まった裏野ドリームランドへ入場した。

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