第十章夏旅行編
二人が同棲を始めて春が過ぎ夏になりました。
店は春より客足が落ち着いてきたのです。
そんなお店の中で菜月が颯太に話しかけました。
「ねぇ、ここの所落ち着いてきたけど最近の休みは颯ちゃん達は何をしてるの?」
「休みか、俺は最近はパソコンでのゲームのイベントやらが忙しくてずっと家だな」
その言葉を聞いた菜月は驚いた顔で気になった疑問を聞いたのでした。
「え・・・それって唯ちゃんはどうしてるの?」
「私ですか?」
話を聞いていたのかレジの方から唯が近づいてきたのです。
「聞いてたんだ。うん、颯ちゃんがそんななら唯ちゃんはどうしてるかなって」
「そうですね。私は大体家にいて本や颯太さんの様子を見ていますよ」
「それって暇じゃないの?」
「暇と言うか颯太さん様子を見てないとご飯も食べるのも忘れる
くらい集中してしまって心配なんですよ」
「颯ちゃん・・・なにやってるのよ」
「いや、しかしイベントをやってると次が気になって止められないし
休みしか進める時間がないからつい」
「それにしても限度があるでしょ!それじゃまさかとは思うけどまだ夏は外に出てないの?」
「そうなるな」
「そうですね」
二人してそう答えたのに菜月は呆れてしまっていました。
「夏って言えば色々イベントがあるでしょ花火大会や夏祭りとかあるのに
どうして二人で行ってないのよ・・・」
「あるのは知ってるけどもともと人が多いところが苦手だからな。わざわざ行かなくてもいいかなって」
「私もあまり得意じゃないですからね。行っても楽しくないっていうかわざわざ行く必要ないですよね」
「・・・」
それを聞いて菜月は驚いていいのか呆れていいのかわからなくなっていたのです。
そして菜月は急にこんなことを言いはじめました。
「・・・決めた。颯ちゃん明日は定休日よね?」
「ああ、そうだが」
「それじゃ明日から二泊三日くらいならお店閉めても大丈夫よね?」
「定休日と後二日休むのか、まあ今の時期なら可能だろうな」
「なら明日から近くの泊まりで海水浴場にいくわよ」
「ちょっと待ていきなり何を言ってるんだよ。何でそんな面倒なことをしなきゃならないんだ」
「そうですよ。泊まる場所も決まってないし、さっき人が多いところは苦手だっていいましたよね」
「泊まる場所は私が探しておきます。それに仕事で接客してる
人が何を言ってるんですか休みに家に夏の間ずっといるなんて許しませんよ」
「ずっとじゃないそ。買い物には出るし」
「そんなの家にいるのと同じじゃないですかとにかく拒否権はありませんので」
そう言って決めようとした菜月に唯が理由を話し始めたのでした。
「でもでも私は海水浴って言われても泳げないし水着も持ってませんよ」
「泳げないなら颯ちゃんに教えてもらえばいいです。水着は今から買いに行きましょう」
「断れないのかよ・・・」
「ええ、もう決定ですので、それじゃ仕事が終わったら
唯さんは私と買い物です颯ちゃんは明日の準備をしておいて下さい」
それを聞いて颯太と唯は諦めたように言ったのです。
「わかったよ」
「わ、わかりました・・」
こうして三人は泊まりで海水浴に行くことになりそこでまた新しい出会いがあるのでした。




