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愛し私へ。  作者: 虎
1/1

幸せになっていいよ。


「助けて!」


もうずっと前、ずっと…そう叫び続けていた気がする。



でも、叫んでみても何も変わらなかった。

現実は、そう甘くない。



高い所から飛び降りれば、命を落とすかもしれない…

どう転んだって、地面にぶつかる前に、特別な才能?潜在能力?が解放されて、時間が止まる…わけもない。

ましてや空を飛べるようになる!わけもない。



誰かを出し抜くような魔法なんてないし…

宝くじだって、そう簡単には当たらない。

それが、現実だ。



自分だけは、特別。

そんなふうに思ったことがあっても、いつかその思い込みは消えるだろう。


きっと多くの人達が「普通」に暮らす。





だけど…

だけど、俺には少し人と違うところがあって。

少しだけ、特別なところがある。


この「特別」が、いいのか、悪いのかはわからないけれど。


この「特別」のおかげで、足りないもの、失ったもの、手に入れたもの…色々ある。




そう、これは

そんな「俺」の少しだけ「特別」な物語だ。












−高校時代−




桃にはじめて会ったとき。


世界は真っ白になって、桃だけが輝いて見えた。

周りの風景は白く、光になって、何も見えなくなり視界の真ん中で桃だけが微笑んでいた。



「真っ白!」



生まれてはじめて、一目惚れをした瞬間だった。

高校1年生のときだ。

(一目惚れってこんなふうになるのか!)



桃は、長いまつ毛が似合う美しい二重瞼で

キラキラした瞳で笑う女の子だった。

誰かが読んでる最先端な雑誌のモデルより、可愛いと言われる女の子たちより、誰よりも整った顔立ちをしていた。

そう、今まで見た誰よりも美しい。

(それなのに、すごくお淑やか?素朴?な感じがするのがまた好印象だった!)


長い髪は、今時のストレート。

笑った瞬間に、美しい白い歯がちらっと見える。

まさに、絶世の美女。

周りの世界を、輝かせる美女だった。

桃を、見ただけで、俺の世界は輝いたのだから。

実際にそうだろう。




そのころの「俺」は、まだ誰とも付き合ったりしたことがなくて、まさに、初恋。

桃に会って、この子と付き合いたい!

と、すぐに思った。



肝心なのは、桃は、俺を気にしているか?

ということだったが…
























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