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帰路へつく

「それじゃ今日はもう帰ろうか?」

 日はまだ高いが、一通り撮影は終わっている。

 何より僕は、この素敵な写真を、一刻も早くホームページに掲載したかった。

「そうですね……」

 ナツが手元の時計を見ながら答える。

 女の子らしい、ピンク色の可愛い時計だ。

 ピンク色が好きなのだろうか。

「写真楽しみに待ってますね!」

 ナツが軽く頭を下げる。

「またメールするよ」

 僕はナツに軽く手をふり、車へと向かった。


 車に戻り、ウキウキとした気分で、帰り支度をしていると、ふとしたことに気づく。

 ナツはどうやってここまで来たのか。

 回りを見渡せど、自転車の類いはない。

 ましてやこの場所は、アクセスが悪く、女子高生が一人で来るには、大変な場所である。

 僕は、今一度、ナツのいた方向へ向かった。

 するとナツは、そこにいた。

「送って行こうか?」

 僕は、後ろから声をかける。

 すると、ナツは振り向きながら、驚いたような表情で僕を見る。

「いえ、大丈夫です!お迎えが来ますので。」

 ナツは、微笑みながら答える。

「それに、知らない一樹おじさんについていくのは、ダメって親に言われてますので」

 さらに、にこやかな顔で言い放つ。

「……ひどい」

「えへへへへっ」

 悪戯な笑顔が、僕には眩く見えた。

「それじゃおじさんは帰ります…」

「はーい」

 両手で小さく手を振るナツ。

 僕も左手を小さく振り、帰路へとついた。


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