第一条 原寛貴こそが神
べいちき
「さて、ではまず。べいちきという男が創作界隈でどこにいるか」
「どこでしょう? 限りなく低い位置なのは分かりますが」
「まあ最底辺だな。特に何の積み重ねもしてこなかった男だからな」
「最底辺って」
「言い過ぎと思うかもしれないが、彼の創作遍歴を振り返れば多分みんな似たような感想を抱く。彼には創作能力がない。創作を舐めている上に、何の積み重ねもしてこなかった男だからな」
「まあ、チンポウさんが言いたいことは分かります。努力しない底辺クリエイターほどゴミらしいものもない」
「ああ、そうだ。努力しているならまだしも、何十年も同じところで足踏みしてやった気になっている男だからな。才能がないのは確かだが、創作能力以前に人としての正しく生きる能力が欠落している」
「確か統合失調とかいう病気でしたっけ」
「ああ。最近は誰も彼も精神病を名乗って助けてもらおうとする全人類障碍者社会だからな。しかしべいちきの程度は本物だ。全く健常者らしいところがない、本物の精神障碍者だ」
「ヤバいですよね。私もその手の人と交流したことありますが、コミュニケーションが取れる気がしない。本当に我々とは違う人種なんだなあと」
「ああ。そしてべいちきの創作能力の話に戻す。絵は下手だしストーリーも陳腐。アイデアという概念と無縁なとこにいるな。べいちきの発想はゼロからで、身近にあるものからしか産み出せない」
「ゼロから産み出せるのなら凄いのでは?」
「いや、そういう意味のゼロじゃない。0から1を産み出すのではなく、100から101を産み出している。べいちきの基準を100と見た時の0だ。つまり100から動いていない。先人のアイデアの積み重ねの上からしか発掘できない」
「アイデアが出来ないって創作者として致命的じゃないですか?」
「ああ。最重要の要素であり、逆にアイデアが面白ければそれだけで創作者として価値がある。赤塚大将とか真じろうもそうだが、何でアイデアを産み出せない奴がいつまでも創作界隈にいるんだろうな。ゴミは要らんのだが」
「それ言い出したら最終的には」
「ああ。原寛貴しか創作者はいなくなるな」
案山子の気付きにチンポウは応じる。そう、原寛貴以外の創作者などゴミだ。何故なら原寛貴のアイデアこそが本物であり、それ以外は偽者なのだから。胡散臭い口上だと笑ってもいいが、ここまで読んだ君は察しているのではないだろうか。原寛貴こそが神なのだと。
原寛貴