《 出逢い 》
旦那様と初めてお逢いしたのは、共通の知人のお口添えで御座いました。
上質の着物をお召しになって、端正で優しげなお顔立ちの殿方様で、我知らず見惚れてしまう程でした。
逢瀬を重ねる度に 私はその殿方様を一段と恋しく想う様になり、殿方様も常に私のことを大切に扱い 接して下さいました。
そして婚姻の約束をし お嫁入りして、皆に祝福して頂きながら 夫婦になったので御座います。
そして初夜。
奥座敷の寝間の褥の上で 恥ずかしくて何も言えなくなっている私に、旦那様は 優しくするから怖がらないで…と仰いました。
そして 旦那様の手で襦袢を脱がされて、唇が触れ合うだけの口づけをしました。
旦那様は まるで 川の水の温度を確かめる為に 川面に掌を浸けるように、私の体をそっと撫でて下さりながら 少しずつ深い口づけに変わっていきました。
旦那様の舌が私の口の中にゆっくり滑り込んできて、私の舌を丁寧に舐めるように口づけて、唇を離せば その度に耳許で私の名前を呼んで下さいました。
名前を呼んで、愛おしいと、何度も仰って下さるから 私はお腹の下の奥の辺りが、渦巻くように心地好く重くなってきて。
旦那様も裸になり 私を抱きしめてくれます。
名前を呼びながら、体を撫でながら、乳房をふわりと揉み、その先端の赤子ができたらお乳が出る部分を、そっと柔らかく舌の先で 舐めたり 吸ったりされました。
恥ずかしいのに、とても好い感覚だから 我慢できない声が出てしまい、それを聞いて旦那様は微笑みながら 可愛い…と仰いました。そのまま我慢しないで沢山 声を出して良い…とも仰って。
殿方様にしか無い 太く長く大きくなった部分は、最初は少し怖く見えましたが 愛しい旦那様の体の一部ですから、直ぐ怖さは消えました。私の手を取り 旦那様がその部分に触るように誘います。
そっと握ったそこは とても熱くて硬くなっています。握ったまま擦ると、旦那様は快さそうに目を瞑りました。私が擦り続けていると、旦那様は私の手をそっと押えて離し 体を起こして 私の両の膝に触れて仰いました。力を抜いて楽にしてごらん…と。
そして私の目を見つめながら 膝を軽く開いて、その脚の間の奥に触れてきました。
指先で緩々と撫で上げて、前の小さな蕾の様な所をそっと擦られた瞬間、お腹の下の奥が渦巻く感覚が 急に熱くなって快い感覚に背中が反ってしまい、更に大きな声が出てしまいました。
そんな私を見て旦那様は、今まで触れていた私の脚の間に 顔を埋める様にして、そこを舐めて下さったのです。
私は驚いたのと 恥ずかしいのと あまりに強い快さに、どうすれば良いのか解らなくて 唯々 声をあげていました。
旦那様は ちゃんと濡れていい子だ…と仰って、私の花びらの様な所を舌で広げる様にしながら その中心を丁寧に舐めて下さって、蕾の部分も舌の先で くすぐる様にするから、お腹の奥が更に熱くなってきて、何とも言えない快さが全身に染み渡っていきました。
私の脚の間から顔を離し旦那様はまた口づけして下さって、そして、少しずつ挿れるから力を抜いて感じるままでいて…と仰りながら、私の花びらの様な所の中に 旦那様の大きく勃った部分の先を押し当てて、ゆっくりゆっくり私の中に入ってきました。
旦那様は私の顔を見つめながら 片手で髪を撫でて下さって、僅かに腰を引き また腰を押し出し それを繰り返しながら、段々と旦那様の大きく硬い部分が私の中の奥に届いてきました。
それは、まるで 朝顔の双葉から本葉が出て 蔓が伸び始めた頃に、その蔓を巻き付ける為の支柱を 朝顔の根元近くの土に挿し込む様な、窮屈な圧迫感がありながら 支柱が倒れない深さまで 徐々に 徐々に 埋めていく様な感じで、太くて長くて硬いものを 挿し込まれる痛みと、そして全く反対の快さで、粗相してしまいそうな そんな色々な感覚で、全身から汗が流れ落ちて 私は小さな悲鳴をあげてしまいました。
けれど、私の奥で朝顔の花が一輪 咲いた様な気が致しました。
旦那様は 暫く腰を揺らし続けて、急に少し苦しげなお顔をして体を強張らせ 何か私の中に温かいものを注がれました。そして、体の強張りは落ち着いて でも荒い息づかいをされながら、私の名前を呼んで下さいました。
こうして 褥を真っ赤な血で汚してしまい 破瓜を迎えた私は、身も心も旦那様と真の夫婦になったので御座います。
旦那様は血を見て、気遣わしげなお顔をされながら私を抱擁して 妻になってくれて有難う…と仰いました。私も お嫁にして頂いて有難う御座います…とお応え致しました。
あの時から旦那様は ずっと変わらず私を愛でて下さって、褥でも いつも私の名前を何度も呼んで下さるのです。
旦那様と出逢い 夫婦になれて、私は本当に幸せなので御座います。