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最終話 人として生きる

 俺が人間なのか蝶なのかわからない姿で戸惑っているところに――

 フィーナがやってきた。


「うわああああ! 何者ですか! 蝶の格好した変質者ですか!?」


 そうか、俺、裸なんだな……。


「落ち着け! 俺だよ、俺!」

「なんですか! 俺俺詐欺ですか!」

 そんな詐欺、この世界にもあるんだ……。


「グレゴールだ!」


 その言葉にフィーナは、はっとした。


「本当なんですね……? グレゴールなんですね!?」


「今日、さなぎからこの姿になった。俺が眠ってからどれぐらい時間が経った?」


「3ヶ月ですよ」


「そっか、待たせちゃったな」


 俺は自然とフィーナを抱き締めていた。

 前の体だとできなかったからな。


「もう、服着てからにしてくださいよ。変態ですか」

 しまった、忘れていた……。


「まあ、ある意味、変態したんだけどな」


 ぷっ。フィーナが笑った。


「そうですね、かっこいい変態さんです」


「かっこよくなくて、よかった」


「でも、その翅、あまり似合わないからいらないですね」


 俺の存在意義、全否定された気がする……。



 一月後。

 俺たちは結婚した。


 俺は服を着てモンスターであるということは隠している。

 さすがにモンスターと結婚というのは外聞がよくないからな。


 今はフィーナと冒険者をしている。


 ステータスもかなり上がっているらしく、なかなか上手くやれている。


 フィーナは新しいモンスターとしてドラゴンを育成している。

 その日も朝から子供のドラゴンをしつけていた。


「まだ、グレゴールほどじゃないですけど、きっと強く育ててみせますよ」


「そうだな。お前の魔物使いとしての腕はそんなに悪くない」

「あっ、親不孝な発言ですね」


「俺はお前の子じゃなくて夫だ」

「それもそうですね」


 見つめ合った俺たちはどちらからともなくキスをした。


 これはキャタピラーの間だとできなかったことだ。

ご愛読ありがとうございました!

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― 新着の感想 ―
[良い点] スパッと読めてハッピーエンド。いいですね
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