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2次元撮影会社『ジ・アクション』

作者: 灰色の猫


 今日は初めての撮影入りだ!!


 これでも2次元撮影アカデミーでは2番目の成績で卒業してこの業界でやっていく自信はある。


 俺は主に格闘シーンを希望して、格闘撮るならここしかないとまで言われてる『ジ・アクション』に入社した。


 子供の頃、アニメのアクションシーンは実は全てハンディカメラを持ったカメラマンの手によって生み出されたと知った時は驚いた。



 あのスーパーイヤ人に動きについていける身体能力と、宇宙空間の無重力でも抜群のカメラワーク、短時間ながらもその場の時間を止める空間能力。


 それだけの事をやれる人達が一切名前を出さないのがなんかカッコいいと思ったのが始まりだった。



 身内にFBIがいなかったらこの業界にたどり着けなかったかもしれない。

 夢を壊さない様にカメラマンの存在はこの世界のトップシークレットだ。


 やっと入れたんだ。


 俺もとびっきりカッコいいアクションシーンを撮ってやるぞ!!





「おはざーす!! 」

「よろしゃーす!! 」



「おお、わけぇのは元気が良いなぁ」


 この人は先輩のアニキ。俺らは本名を名乗らない。

 存在が表に出ないように愛称で現場に入る。


 俺はブルー。まだまだアオイからだそうだ。



「まあ、そう気張るなや」


 そう言ってアニキは俺に缶コーヒーを差し出してくれた。


 すでにカッコいい。




「監督、今日はちょっとこいつに撮らしてやってや」



「大丈夫かい」

「まあ、アニキが言うなら」


「いつも悪いね、監督」


「あ、あざーすっ」


 アニキの厚意に応えるためにも頑張らないと。

 大丈夫。


 この日のために何度も台本を読んで過去作も何度もチェックした。


 この日はシフト制作の現場。


 独創的なカメラワークのアクションシーンで今人気の制作会社だ。


 俺もどかギカはファンで何度も劇場に足を運んだな。


 噂ではアニキがメインカメラマンって話だ。


「アニキ、ちょっと準備してきます」


「おう、本番前に怪我すんなよ


「はいっ」




 この業界では肉体を酷使するので準備運動が大事だ。

 手のひらサイズの特注のカメラで俳優のどんな動きでも対応出来るように、とりあえずヤムチャには視認できないくらいに動いておかなければならない。



 1ヤムチャがだいたい100メートル5秒台。2ヤムチャで4秒台。最低でも戦闘専門のカメラマンになるには2ヤムチャぐらいの動きが求められる。


 俺はぎりぎり3ヤムチャまでの動きをアカデミー時代に達成出来ているので今日の撮影は大丈夫なはずだ。


 たまに俳優のアドリブで地球圏から宇宙空間に戦闘場所を移す時があるから、その時はスムーズに宇宙服に着替えて対応しなければいけない。



 大丈夫だ。


 よし。



「それじゃあ撮影入りまーす」




 カメラマン『ブルー』の始まりだ!!


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