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銀風高校恋物語  作者: 助三郎
シナリオ本編
9/19

2. 文化祭 雅ルート

≪タカシ≫

「うわっ。気付いたらアッという間に休憩時間が終わっていたよ。しまった。交替時間に遅れちゃったな。みんな怒るよなー。…ただいまー。」


≪雅≫「あら、お帰りなさい。タカシくん。遅かったじゃない。ご飯にする?お風呂にする?それとも、先生と良いことする?」


≪タカシ≫

「ご飯でお願いします。…って雅先生。来てくれたんですね。いらっしゃいませ。」

≪雅≫「あらあら、タカシくん。お店の挨拶が間違っているわよ。」

≪タカシ≫「お店の挨拶?あぁ、お帰りなさいませ、ご主人さま。」


≪雅≫

「相変わらず感情入ってないようだけど、結構。執事さんの格好、良く似合っているわね。えぇ、本当よ。花丸あげちゃう。」

≪タカシ≫

「ありがとうございます。あ、でも、休憩時間終わったので、これからジャージに着替えますよ。この服は外回り用らしいので。」

≪雅≫

「えー。先生がいる間はそのままでいて欲しいなー。あっ、今、文化祭委員の子がオッケー出してくれたわ。」

≪タカシ≫

「えぇっ、文化祭委員って誰。」

≪雅≫

「まぁまぁ。細かい事は気にしないで。さて、私の執事さん。お紅茶とカップケーキをお願いするわ。」


≪タカシ≫

「かしこまりました。少し待っていて下さい。って、雅先生、上着の裾を離してくれませんかね。裏に注文を伝えに行かないと。」

≪雅≫

「スワロ―テイルって言って、燕のしっぽと訳すのよ。あと、大丈夫。執事はご主人さまのすぐ傍に控えているものよ。お給仕はメイドさんがしてくれるわ。ほら。」

伽音(きゃおん)≫「おまたせしました(怒)」

≪雅≫「御苦労さま。下がっていいわよ。」

≪伽音≫「かしこまりました(怒)」

≪タカシ≫「なっ、なんだか伽音(きゃおん)が苛立っているように見えたぞ。どうしたんだ、アイツ。」


≪雅≫

「ほら、執事さん。ぼーっとしないでお茶を注いでいただけます。」

≪タカシ≫「え、なんでオレがー。しぶしぶ。」

≪雅≫

「良い香りだわ。こちらは合格。次はカップケーキを食べさせていただけるかしら。」

≪タカシ≫

「えぇー。なんで文化祭のメイド喫茶でここまでやらなきゃいけないのさ。」

≪雅≫

「ほらほら。ぶつぶつ言ってないでお嬢様に尽くしなさい。はやく、あーーーん。」

≪タカシ≫「うわっ。めっちゃ恥ずかしい。」


≪雅≫

「はむ。もぐもぐもぐ。うん。恥ずかしがり屋さんのタカシくんには少し無理を言いすぎたみたいね。顔を真っ赤にしながら、震える手でフォークを持ってきたわ。ケーキが落ちそうで受け取るこちらが大変って感じ。ふふふふ。

 まぁ、そろそろ、執事プレイは終わりにしましょう。タカシくん、裏の調理場に案内してくれるかしら。」


≪タカシ≫

「雅先生、調理場に来て何をするんですか。カップケーキは前日にみんなで準備しているので、今日はここでは作ってないですよ。」

≪雅≫

「そう。だからこそ、ケーキがあまり…ごめんね。

 先生、はっきり言っちゃうわね。あまりおいしくないのよ。出来上がってからの時間が経ってしまったから、ケーキが乾燥してしまったの。やっぱり、どんな料理でも、作りたてが一番おいしいのよ。」


≪タカシ≫

「なるほど。でも、オレ料理なんてした事無いし。それに、もう材料だってないですよ。」

≪雅≫

「私は雅先生よ。お菓子作りは得意なの。私に任せて。」


≪伽音≫

「先生、頼まれていたものを持ってきましたよ。ホント雅先生って、私の扱い雑じゃないですか。」

≪雅≫

「ありがとう、伽音ちゃん。可愛い子を見ているとついいじめたくなるのよね。てへ☆」

≪タカシ≫「先生、この袋は一体?」

≪雅≫

「じゃんじゃじゃーん。雅先生秘蔵のお菓子セットよー。いざっと言う時の為に保健室に貯蔵してあるのよね。今回、これがあって良かったわ。

さてと、タカシくん、2人でカップケーキを作るわよ。」


≪伽音≫

「え、先生、私は?私もタカシとお菓子作りしたい。」

≪雅≫

「あらあら。伽音ちゃんはメイドさんで、フロア担当でしょ。裏方は私たちに任せておいて。」

≪伽音≫

「がーん。わかりましたー。しぶしぶ。」

≪雅≫「うふふ。お邪魔虫さんは消えた、と。」

≪タカシ≫

「え、何て言いました、先生?」

≪雅≫

「いえいえ。なにも。さぁ、二人で頑張りましょう。先生がいろいろと教えて、あ・げ・る」

≪タカシ≫

「お菓子作りなんて初めてだなー。宜しくお願いします。」



≪タカシ≫

「いやー。なんだかんだで、案外すぐに作れたな。最後に、ホイップクリームも塗って…ふぅ、これで良し。先生、できあがりましたよ!」

≪雅≫

「あら、タカシくん、ほっぺにクリームついているわよ。」

≪タカシ≫

「え、ほんとうですか?どうですか、とれました?」

≪雅≫

「タカシくん、手に粉がついたまま顔を触ったでしょう。白いおひげができているわよ。全く、しょうがない子ね。チュ」

≪タカシ≫「せ、先生。」

≪雅≫「ふふふ。タカシくんのほっぺ、甘い。」


≪伽音≫

「人が一生懸命接客しているのに、なにやっているのーーーーっ。みんなカップケーキ待ちなんですけど。タカシもぼーっとしてないで、顔を洗ってきなさい。とくにほっぺっ!」

≪雅≫

「ごちそうさま。タカシくん。うふふふ。」



≪文化祭 雅ルート おわり≫

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