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銀風高校恋物語  作者: 助三郎
番外編
17/19

4.クリスマス 奇瑠美ルート

奇瑠美ルートは、「外出しない」で強制発生。的なwww

(テレビのチャンネルを3チャンネルくらい変える音)


≪タカシ≫

「どの番組もクリスマス特番でパッとしないなぁ。1人で歌番組を観ていてもおもしろくないし、とかいってノンフィクションだとあきるしなー。あー、つまらん。携帯だって今日は誰も連絡寄こしてこないし、ってもうすぐ8時か。さて、食べる物はあったかな」


(冷蔵庫を空ける音)


≪タカシ≫

「さすが金欠男子の1人暮らし。腹の足しになる様な物がない。コンビニでも行くかー。でも外は寒いしなぁー。どうすっかなー」


(部屋の呼び鈴)


≪タカシ≫

「あれ、うちに来客か。珍しいな。誰だろう。(訪問者画像の確認)あれ、(扉を開ける)奇瑠美先輩じゃないですか。どうしたんですか」


奇瑠美(きるみ)

「はろう。はぅわーゆー?あいふぁいんせんきゅーえんどゆー?来たわよ、来たわよ、来ちゃったわよ。愛しの奇瑠美先輩、いん、ひあー。よ」


≪タカシ≫

「良く分からないのでお引き取り下さい」


≪奇瑠美≫

「ちょっとちょっと。扉閉めないの。刑事ドラマに出てくる足で閉まる扉を止めるやつやるわよ。あれ、結構痛いらしいのよ」


≪タカシ≫

「あのシーンは確かにちょっと憧れますよね。それで、急に家に来てどうしました。学校で何かありましたっけ」


≪奇瑠美≫

「のんのん。この真っ赤な帽子が目に入らないのかしら。この慈愛に満ちた女神のような奇瑠美先輩が可哀想なクリぼっちのタカシくんの為に、サンタクロースになってクリスマスの日の8時にお家に来てあげたのよ」


≪タカシ≫

「何で8時指定」


≪奇瑠美≫

「隣のオシャレなお姉さん、改め、隣に座っていた雅先生が言ってたの。プロローグをもう一度読み返すと良いわ」


≪タカシ≫

「何か。3年も経つと作者も吹っ切れて、何でもありなんだな」


≪奇瑠美≫

「細かい事は気にしちゃだめよ。ところで、いつまで可愛い女の子の先輩を玄関の外に立たせておくのかしら。寒いんですけれど」


≪タカシ≫

「それは失礼しました。どうぞお入りください」


≪奇瑠美≫

「お邪魔します。思ったよりも綺麗にしているのね。パンツとかエロ本とか、そこら辺に転がっているのかと思った」


≪タカシ≫

「失礼ですね。オレをそんな風に見ていたんですか」


≪奇瑠美≫

「すねないの。褒めただけよ。ちゃんとしているって。ちょっと殺風景だけどね。女子からの高感度があがるわよ」


≪タカシ≫

「それはありがとうございました。うち何もないですよ。今夜食べる物すらないからこれからコンビニに行かなきゃなぁって思っていたところで」


≪奇瑠美≫

「それなら心配ないわ」


(呼び鈴)


≪タカシ≫

「サンタが来た。8時ちょっと過ぎたけれど背の高いサンタクロースがピザを抱えてやってきた」


≪奇瑠美≫

「そうよ。白いバイクでつむじ風を追い越して、雪の街(北の方角)からやって来たのよ」


≪タカシ≫

「先輩頼んでいてくれたんですね。代金払ったのはオレだけど」


≪奇瑠美≫

「外は寒いし、クリスマスなんて子供の為にあるようなものだし。サンタさんを卒業した私達は、暖かい部屋でテレビを見ながらピザをかじっているのが幸せなのよ」


≪タカシ≫

「ははは、それは同感です。先輩は紅茶でいいですか。ティーバックしかないですけど」


≪奇瑠美≫

「あら、気がきいているじゃない。ありがとう」


≪タカシ≫

「いただきまーす。んー。ピザなんて贅沢、いつぶりだろう。うまっ」


≪奇瑠美≫

「ね、おいしいわね」


≪タカシ≫

「先輩ももっと食べないと無くなっちゃいますよ」


≪奇瑠美≫

「ふふふ、そうね。あら、この部屋は意外と窓が大きいわね。そんなに高い階じゃないのに周りに大きな建物がないから空が良く見えるのね。窓開けて良いかしら」


≪タカシ≫

「どうぞ。高層マンションの夜景とかと比べたら全然ちゃっちいですけれども」


(窓を開ける音)


≪奇瑠美≫

「ふぅー。やっぱり外は冷えている。でも今日は風が強かったから空に雲がなくて星が見えるわね。キレイ。・・・でもやっぱり寒いわね。そろそろ閉めるわね、えっ、」


≪タカシ≫

「冷えちゃうからオレのユニク〇のフリースを着てください。残念ながら今の時代に着ていたセーターを渡す人はいませんからね」


≪奇瑠美≫

「タカシくんの、なのね。ふふっ、暖かい」


≪タカシ≫

「それは良かったです」


≪奇瑠美≫

「よーし、今日は奇瑠美先輩とクリスマスの想い出を作ろう。遊ぶものあるかしら。トランプとかゲームとか。もう、今夜は帰さないぞ☆」


≪タカシ≫

「ここ俺んちですよ」


≪奇瑠美≫

「じゃぁ、今夜は寝かさないぞ☆」


≪タカシ≫

「えっ、もしかしてうちに泊まる気ですか」


≪奇瑠美≫

「おふこーす。ちゃんと『可愛い後輩の家でクリスマスパジャマパーティしてくる』って親に行って来たから。もちろん安心して、パジャマ持参よ。カワイイやつよ。覚悟しなさい」


≪タカシ≫

「ええーーー!」


≪奇瑠美≫

「ハッピー☆メリークリスマス!」


☆参考音源☆

松任谷由美『恋人はサンタクロース』

槇原敬之『冬がはじまるよ』

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