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銀風高校恋物語  作者: 助三郎
番外編
15/19

4.クリスマス プロローグ

お久しぶりです。3年かけて再び彼女達が戻ってきました。イベント&シチュレーション求む。

(放課後の学校 雑誌のページを捲る音)


伽音(きゃおん)

「ぱらぱらぱら~っと。この時期はどの雑誌を眺めてもクリスマス特集ですよねー。恋人におねだりしたい可愛いアクセサリーだったり、ツリーとイルミネーションが見えるデートスポットだったり、彼もイチコロ・モテファッションだったり。毎年同じで見ているだけで飽きてきちゃいました」


奇瑠美(きるみ)

「仕方がないじゃない。世の中は、クリスマス商戦真っ只中なのよ。景気が回復してきたとは言え、まだまだ財布の口が堅い人間が、物欲にまみれ、贈る相手の為だと口にしながら物を買い与えて己の高感度を上げようと企むなんて昔からこの時期だけなんだから」


≪伽音≫

「奇瑠美先輩、それ思っていても絶対口にしちゃいけないやつですよ。いいじゃないですかー。誰かの為を思ってプレゼントを贈るって素敵な事じゃないですか。あー、想像するだけでロマンチック」


≪雅≫

「実は海外のクリスマスは家族で過ごすのが当たり前なのよ。その時期に外を出歩いている人なんて観光客だけで、地域によってはお店も早く閉まるところもあるから気をつけないと。日本人が恋人とクリスマスを過ごすようになったのは、昭和時代の鉄道CMの影響だったりするらしいわ。はい、伽音ちゃんはココアでいいかしら。熱いから気をつけてね」


≪伽音≫

「んもー。雅先生まで全然ロマンチックじゃない事言うんだから。あちち」


≪奇瑠美≫

「ところで、おチビちゃんがこんなところで大人しく1人で雑誌に文句言っているなんて珍しいじゃない。いつもへばり付いているタカシくんはどうしたのよ」


≪雅≫

「ん、こんなところって。保健室よー。先生がお仕事しているところよー」


≪伽音≫

「おチビじゃないもん!まだ成長途中のはずだもん。タカシは同じクラスの男子と寄るところがあるからって先に帰っちゃいました。一緒についていこうとしたら拒否られて、仕方がないから後をついて行こうとしたら撒かれたの。ショック。うぅぅ」


≪奇瑠美≫

「あんたはストーカーか」


≪伽音≫

「だからライバルの牽制も兼ねてここへ来た訳ですよ。抜け駆けされない為にも先輩方は私とクリスマスのお話をしていてください(ニコ)」


≪奇瑠美≫

「でたっ、可愛い笑顔に隠されたブラック発言。ついに本性を出して来たわね」


≪伽音≫

「前回の更新から3年も空けたら性格も変わりますよ。正規任用された雅先生ならともかく、卒業したはずの先輩が3年過ぎてもここに居る事がまずおかしいじゃないですか」


≪奇瑠美≫

「言っている本人もだからね。貴方だっていつまで高校生やっているのよ」


≪伽音≫

「きゃおは永遠の17歳(セブンティーン)なんですー。タカシをゲットするまでは歳なんて食ってらんないんですよー」


≪雅≫

「んー。その前に保健室に健康体の人が長居している時点でおかしいんじゃないかしらー。ほら2人ともジンジャークッキー食べるかしら。今日のおやつはちょっとクリスマスを意識して作ってみたの」


≪伽音・奇瑠美≫

「「わーい。いただきまーす。うはっ、また人型クッキーの中に赤いジャムが仕込んである」」


≪伽音≫

「クリスマスと言えば、雑誌もそうですが、どこを歩いていてもクリスマスソングを耳にしますよね。最新の曲だけでなく、一昔前の曲だってどこかで聞き覚えがあるのが不思議ですよね」


≪奇瑠美≫

「いきなり話題を戻してきたわね」


≪雅≫

「世代を越えて歌い継がれる曲があるって素敵よね。伽音ちゃんはクリスマスの曲と言えば何が浮かぶかしら」


≪伽音≫

「私はやっぱりBackNumberの『クリスマスソング』とかBOAの『メリクリ』とか。最近の曲だとLoLの『Xmas Kiss』も良かったかな」


≪奇瑠美≫

「え、『赤鼻のトナカイ』とか『あわてんぼうのサンタクロース』とかじゃないの』


≪伽音≫

「先輩は子供向け過ぎですよ。先生は?」


≪雅≫

「そうね。槇原敬之の『冬がはじまるよ』とか松任谷由美の『恋人はサンタクロース』とかが有名だけれど。キンモクセイの『二人のアカボシ』もこの時期聞きたくなるわ」


≪伽音≫

「むむむ、時代がわからん」


≪雅≫

「知っているかしら。8時になればサンタが家にやってくるのよ」


≪奇瑠美≫

「違いますよ。それは絵本の中のお話でしょう」


≪伽音≫

「おや、このやりとりをどこかで聞き覚えがあるのは私だけかしら」


≪雅≫

「それで、伽音ちゃんはクリスマスの予定はなにかあるのかしら」


≪伽音≫

「え、そうですね。クリスマスの時期はもう冬休みなのでイルミネーションを見たいっていう友達の付き合いで出かけなくちゃいけなくて」


≪雅≫

「あら、そうなの。外は寒いから風邪をひかない様に気をつけて楽しんでね。奇瑠美さんは」


≪奇瑠美≫

「私は別に何にも。今年も家族と一緒かしら」


≪雅≫

「クリスマスは本来家族と過ごす日なのだから、無理に外出しなくてもいいのよ。御家族もきっと喜んでくれるはずよ」


≪伽音≫

「雅先生はどう過ごすんですか。先生仲間とお食事会とか」


≪雅≫

「先生も特に予定はないわ。実家に帰るほどでもないし。お家でゆっくり過ごそうかしら」


≪奇瑠美≫

「先生は今話題の『クリぼっち』ですね。クリスマスを独りで過ごす人をそう呼ぶらしいですよ。実家を離れて1人暮らしをしている人が多い時代ですからね。まぁ、私も人の事を言える義理ではないですけれど」


≪伽音≫

「(ポツリ)って事はタカシも『クリぼっち』なのか」


≪奇瑠美≫

「え、そうなの。1人暮らしをしているのは知っていたけれど、今日一緒に帰った友達とクリスマスも出かけたりしないの」


≪伽音≫

「今日一緒にでかけたメンバーとクリスマスの話しはしていない様でしたし、その中の1人は家族旅行でクリスマスのワイハに行くんだ、なんて言っていました」


≪奇瑠美≫

「人のスケジュールを把握しているストーカーも恐ろしいと思うけど今は聞かなかった事にしてあげる。サンタクロースがサーフボードに乗っている姿を見に行くのね。ちょっと羨ましいわね。人生一度はこの時期に行ってみたいっていう好奇心はあるわね」


≪雅≫

「そう。タカシくんも1人なんだ。そう。2人ともクリスマスを楽しんできてね」


≪伽音≫

「はーい。先生、「そう」を2回も言ったよー。先生もお家でまったりとのんびり休んでくださいね。奇瑠美先輩も』


≪奇瑠美≫

「そうね。今年はみんなそれぞれのクリスマスを大いに過ごしましょう』



≪3人(心の中)≫

「「「絶対に平成最後のクリスマスをタカシ(くん)と一緒に過ごしてやる」」」



☆★☆


≪伽音≫

「今回は番外編ということで、各ルートでは私達なりのクリスマスをお送り致します」

≪奇瑠美≫

「このプロローグに載せたクリスマス・ソングの中でどれかの歌詞に合わせたシーンや台詞が入っているわ。曲当てクイズみたいに愉しんでくれてもいいのよ」

≪雅≫

「解釈は人それぞれ。クリスマスの魔法にかかったように大目に見てくれると、先生は嬉しいな。公開は25日に3回にわたって配信予定です」


≪3人≫

「それでは、皆さまも良いクリスマスを!ハッピー☆メリークリスマス!」

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