【第5週】 ■05■
「まあ、すぐに捕まりますよ、あんな奴等♪」
明らかに古都氏は嘲笑の笑みを浮かべ、身を乗り出す。
「大体、人類は長きに渡って"男"と"女"の二種類で繁栄してきたんですし…?」
「女性だけで子供が作れるようになったからって…。」
「"男がいらない"?」
「じゃあ、"絶滅させよう"なんて、極論過ぎるじゃありませんか。」
ちらりっと古都氏は、美浦女史の反応を気にする様子を見せた。
だが、美浦女史は、ジッと古都氏の意見を聞いている。
「社会ってえのは、"持続可能を継承する事"が目的なんですよ。」
「多様性とか、女性の自由とか、」
「未来を考えない奴の勝手な言い分でぇ」
「ましてや、"女尊男卑"として、女性優遇な世界を作る事ではないんですよ。」
ヒラヒラと片手をふるジェスチャーをしつつ、悦に浸って古都氏は演説を続ける。
「特に最近は、様々な分野で女性が進出していますけど…。」
「そのせいで、女性優位に環境を整えないといけなくなった。」
「でもそれは、社会のリソースを浪費するだけで、リターンが少ない。」
彼の独演会を見かねた美浦女史が何事か言おうと身構える。
それを彼は視線を送って制した。
「キャリア形成には、長時間勤務や会社へ貢献する事が望まれるのに、」
「夜遅くまで残業すると女性は防犯的に問題あるとか、」
「自分の生活優先で拒否をしたりとか、」
「それを乗り越えて会社が育成しても、出産退社されちゃう。」
「やはり、男は仕事、女は家庭という社会モデルが、社会的には一番良いんですよ。」
自分の思いの丈をテレビで発言し、古都氏は満足そうに椅子に座り直す。
「はあ…、今後、この話題は…。」
「色々と波紋を呼びそうな予感がしますねっ☆」
キャスターは、古都氏を睨む美浦女史を眺めつつ、無難な応答をする。
コメンテーター達の軋轢を放置し、キャスターだけが気持ちを切り替えた。
「それでは、次はメジャーリーグ・大渓選手の話題です♪」
にこやかな笑顔を浮かべ、キャスターはこのニュースを締めくくった。
浴室のモニターで皇・ディライラは、このニュースを観賞していた。
長い金髪をバスタオルでまとめ、シャンパングラス片手に、泡立つジャグジーに浸かっている。
「まったく…、見ました今の?」
クイッと一息でグラスの中にあるシャンパンを飲み干す。
リンカ捕獲に失敗した後、ディライラは高級シティホテルのスィートルームに居た。
そこにある浴室、丸いサラダボウルの様なジャグジーに浸かり、傷ついた体を癒している。
「やはり、テレビ映えしますわよねぇーっ★」
「オオミヤノメ様はっ☆」
ざぶりっと水音を立てて、彼女は立ち上がり、ジャグジーバスの縁へ座った。
白くまあるい柔らかそうな張りのある胸。
きゅっと絞られたウエスト。
緩やかで魅惑的な腰つき。
スリム過ぎず、程よく肉感的な女性らしい肢体。
美しくメリハリのついた裸体が露わになる。
「演説も素晴らしかったですわっ。」
「でも…。」
「ワタクシは"キャス"のアイカラーを使う様にお勧めしましたのに…。」
彼女は立ち上がり、スタスタと広い大理石の浴室を歩く。
「あの、メイク担当…っ!!」
「アタシのお勧めを無視しやがりましたわね…っ!!」
ディライラは、ぎっと怒りに顔を歪ませる。
そんな彼女の後ろから、泡立ったスポンジが腰から脇へと這い上がる。
筋骨隆々とした男性が、ディライラの肢体を洗い始めていた。
当然、彼も一糸まとわぬ全裸であったが、その顔には青鬼の仮面を着けている。
右神が無言で彼女の身体へスポンジを滑らせ、ディライラの身体を洗う。
右神の身体は、ギュッと肉の繊維が束ねられた筋肉の塊の様で。
太ももの太さは、ディライラのウエストと変わらない。
まるでヒーロースーツでも着込んでいるかの様な、形がくっきりとわかる胸板。
腕も筋肉が太い縄の様に、幾重にも束ねられている様だ。
そんな彼が、ゆるりっと魅惑的なディライラの肢体を洗う。
彼女は、それを何の感情も表さずに受け入れている。
「まあ、いいですわっ。」
「そんな事より、あの男ですわ。」
「口だけで学者になった様なあんな男。」
「言葉にも風貌にも、知性を感じませんでしたわ。」
たっぷりとしたディライラの豊満な胸を両手で抱え、右神は泡立たせる。
右神に上半身を洗わせつつ、彼女は片足を軽く持ち上げた。
その先には、赤鬼の仮面を着けた男、左神が跪いている。
そして、右神と同じく、彼女の差し出した脚を泡立ったスポンジで洗い始めた。
丹念に、
丁寧に、
スポンジで彼女のふくらはぎを洗う。
二人の男にディライラは身を任せ、身体を洗わせる。
その姿は、主従関係が明らかな王侯貴族のふるまいだった。
「あの男。」
「色々と世間では、話題になる発言をしてらっしゃるそうね…?」
「炎上と言うの…?」
二人の男に体を愛撫されるように洗われる中、彼女は独り言の様に呟く。
右神は彼女の胸をスポンジで揉み上げる。
そこから、肩をなぞり
デコルテから首筋を泡立たせる。
そのまま後ろから右神は、ディライラに自らの筋肉溢れる肉体を密着させた。
「…んっ☆」
彼女の柔らかくまあるい尻が右神の筋肉に押し潰される。
硬くゴツゴツとした男の肉体が、彼女の肢体へ密着した。
その尻の肉へ挟まれた太く硬い肉の感触、
右神の興奮した気持ちが、ディライラにも伝わる。




