表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

2話

あたりは生い茂っている植物で太陽の光はあまり入ってない様子だった。


セリーナは特に気にする様子はなくどんどん細道を進んでいた。


「ねぇニルちゃんあなたはどこから来たの?」


会って間もないのに満面の笑顔で問いかける。

まるで迷子の子供を安心させるように。


「答えられない」

(正確には答えることが出来ない。僕の使命を達成するまでは)

彼女は壊れた心臓部位を軽くなでながら脳内でつぶやいた。


「ふーん、ほんとに秘密だらけなんだね」


しばらく沈黙が続き、2人の間では独特の空気が流れていた。

2人のどちらかが口を開くのをまたんとばかりに時は流れていく。


(微かに血の匂いがする。村の近くだったら比較的安全だと思ってたけど)

アヴニールは茂みの周りの血の匂いに気付いていた。


彼女がが口を開こうとしたとき


「ニルちゃん!この先が村だよ!」


少女は髪をなびかせながら無邪気にかすかな太陽光で照らされている場所へと駆け抜ける。


アヴニールも少女に歩調を合わせようとしたとき、茂みから嫌な予感がした。


「セリーナ!屈め!」


茂みから触手が現れ一瞬で少女の足をさらってしまった。


「きゃあっ!」


茂みのふもとの穴に吸い込まれるように彼女は落ちていった。


アヴニールはセリーナがさらわれたのにも関わらず冷静に状況を分析していた。


「セリーナがさらわれたっていうのにどうしてここまで冷静にいられるんだ...」


彼女自身も困惑していた。


「こんなこと考えている場合じゃない、とにかくセリーナを追いかけよう

セリーナを助けないとエネルギー補給が出来ない」


彼女は淡々と茂みのそばの穴の中へと入っていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ