願い
僕がもし神様だったなら
君の左手を
僕の左手と取り替えてあげる
だって僕は神様だから何も困ったりしない
君が今まで抱えてきたモノなんて
ふんわり消えて
両手で夢を
しっかりと掴んで
ただ純粋に明日を目指して
未来を信じ
積み上げた想いを胸に
変わりゆく自分を感じ
振り返る事もなく
天にかざした
その力強い両手で皆んなを支えて
溢れる想いは笑顔に
君の旅は続いていく
僕がもし神様だったなら
きっとそんな君を
右手を振って見送るんだ
僕がもし神様だったなら
君はこの足で
その白い部屋を飛び出して
会う度にやつれていく両親の笑顔に
後ろめたさなど感じる事もなく
皆と学び
苦楽を共にし
運命と出会い
ただ純粋に愛を求めて
未来を宿し
過ぎ行く季節を感じ
変わりゆく営みの中で
変わらないものを知り
ゆっくりと
言葉にならない思いで心を満たし
愛が溢れてしまう前に
また新しい旅に出る
僕がもし神様だったなら
この白いベッドの上で
誰かと笑う君を想うんだ
僕がもし神様だったなら
皆んな神様に
皆んなが同時に神様になって
先にいた僕を皆んなの力で消してみて
そしたらもう順番で争う事もない
皆んな同じに
罪を感じて
罰を受け入れ
ただ純粋に平和を願う
未来はきっと
成り立ちなど気にせずに
変わりゆく今を見つめて
変わらない過ちも全部
しっかりと
受け止めてくれるはずなのだから
心が揺らいでしまう前に
暗闇が涙を
隠しているうちに
僕がもし神様だったなら
最後の力を振り絞って
その時の皆んなを
忘れるんだ
だけど
僕が本当に神様だったなら
きっと皆んな嫌がるだろうな
だから
君がもし神様だったなら
こんな僕だけど
もっと皆んなと
仲良く出来たらいいな