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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

改憲を議論する場合に必要なもの

ポーランドにミサイル落ちたってよ

 ポーランドへのミサイル落下でウクライナ大統領が吠えている。


 しかし、それはどう見ても失策でしかない。


 日本ではあまり理解されないだろうが、軍と政治に課された責任というのは別にある。

 軍によるミサイル迎撃で犠牲が出たとしても、その迎撃任務が作戦規定や交戦規則に反しない限り、軍は正当な任務遂行を行っているので過失責任は発生しない。


 軍は当然ながら、政治へもそのように報告する。


 なので。ウクライナの迎撃ミサイルがポーランド人を殺害してしまったからと、誰もウクライナ軍を批判はしない。いや、批判する根拠が無い。


 しかし、それと政治の責任は別にある。



 ゼレンスキーはロシアのミサイルだと批判を続けているが、それだとしても、国境ギリギリの軌道でも迎撃したんでしょ?

 軍の作戦規定として何の問題も落ち度も無いかも知れないが、迎撃がそれて他国に被害が出た。


 軍には責任は無いが、政治にはその結果責任を負う義務が生じている。

 軍の報告を信頼するとかって話ではない。


 軍の報告通りなら、作戦規定に従い国境をまたいだ軌道だから迎撃しませんでした。結果、ポーランドに着弾して2名が犠牲になりました。


 軍には何の落ち度も責任も無いよ?


 しかし、嬉々としてロシア批判を口にするのは、ウクライナ大統領の仕事ではない。

 ウクライナに落ちないから見逃したんでしょ?


 犠牲が出たのは、ロシアによるミスと、ミサイルを見逃したウクライナ双方にある。

 ウクライナ大統領は作戦規定によって見逃した事を謝罪してポーランドに寄り添う声明出すのが仕事だよ。


 今回の事件で、ウクライナ政府は国際政治に対する理解出来ていないという疑念が湧いた。


 そして、より怖いのは、軍の掌握、統制がうまくいっていない可能性。

 政治家としての機微や職責を理解しながら、自国の非を認めて謝罪するという行為を実行出来ない力関係が生じているなら、素人政治家による蛮行なんてレベルではないととても話し合いが行える状況に無い事になってしまう。


 ウクライナ侵攻からこの方、ヤフコメに何度か投稿したのが、「ウクライナにはマンネルヘイムは居るのかも知れない、しかし、ゼレンスキーはリュティになれるのか?」という問いだった。


 きっと多くのコメ民は理解していないだろう。


 冬戦争はマンネルヘイムの戦術が巧みだったから、短期間でソ連と講和出来たなんて単純な話ではない。


 そこにはリュティという政治家がいたことが大きい。


 マンネルヘイムが戦線を維持し。出来るだけフィンランドに有利な状況を作り、リュティが速やかにソ連と交渉を持った。


 冬戦争が早期に停戦出来たのは、リュティという稀有な政治家とマンネルヘイムという傑出した軍人が協力出来たから達成したと言える、

 今のウクライナには、いや、今のゼレンスキーはリュティの様に損失を最小に抑えて停戦交渉を行う技量や機微、権力が備わっているのだろうか?


 開戦からずっと疑問であったが、今回の事件はどうもゼレンスキーにはリュティの様な機を見て動く政治力に欠るのではないかという疑念しか湧いて来なかった。


 今回、初動でウクライナが迎撃出来ずにポーランド人に犠牲者が出た事に寄り添う声明を出していればで政治的な状況は変わったのだろうが、米国やポーランドがウクライナを宥める。説得する状況を作り出してしまった以上、残念ながら、対ロシア外交において、ウクライナが主導して有利な交渉を行う機会は失われた。

 

 これ以降はウクライナを支援する欧米が、時には頭ごなしにロシアと交渉する場面が出てきかねない。


 今回の事件の調査結果がどうあれ、ゼレンスキー大統領の力量が疑われ、彼に配慮しない状況が生まれてしまう。


 戦争という大きな悲劇の中では。たかだかチッポケな誤爆に過ぎないはずだが、ウクライナ政界のボタンの掛け違いにより、国際政治のターニングポイントになっていくのだろう。


 何もすべてが戦場の勝敗で決まるわけではない。


 今回の事件はそれを教えてくれている。




 とはいえ、日本には日中戦争を泥沼に落としいれた近衛文麿という実害があるから、自国の過去をしっかり見つめ直す事で良いが、過去を忘れて鳩山由紀夫を総理にしてしまった大失敗がある。


 流石にまだアレは忘れてないから大丈夫だよね?

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― 新着の感想 ―
[一言] 長引けば長引くほどアメリカは武器を借金で売りつけられていざとなったら他のヨーロパ諸国に代わりに払わせるとかしてきそうなムーブしてるから長引きそうだなぁ。
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