制度
小関絵里の母校に電話をかけると快く受け入れてくれた。対談をすることが決まっていることもあるので、その時のための取材とも付け加えていると相手方からは高校の名前を挙げてほしいといわれたのだ。私立の有名な高校というわけでもないようだ。明日にはいくというとちょうどテスト期間中ということもあって対応しやすいとのことで理解してもらえた。小関絵里が通っていた高校は特進クラスがあるような高校でもあったのだ。一般の生徒も特進クラスに上がれるような制度もあるために通ってくる人もいるらしい。高校の評判も悪くはない。高校のサイトを見ると華やかな西洋館のような見た目だったのだ。このような学校に通っていたのだろう。幼稚園からあるので、エスカレーター式に上がっていく人もいるのだろう。
「こんなところで過ごしていたらいいのだろうか。」
最新設備にあふれているので何不自由なく勉強に専念できる。そのことが評価の対象になっている。難関大の合格者も多いらしいが何をしているかわからない。しょせん、何処に行ったしか興味がないのだろうと。小関絵里は此処に通ってどうやってあそこまで行ったのだろうかと思った。三枝は私立高校にはいかなかったのだ。公立高校に通った。平均値くらいのところに通って大学に行ったのだ。それとは違う華やかな世界を映しているようにしか見えなかった。口コミサイトを見ても何処か見えてくるような感じがした。特進クラスの生徒は専門の先生が張り付き、担任も変わらないのだというのだ。特進クラスに行くための試験があり、年に何度も行われているのだ。自習をするスペースを使った時間も関わっているのだとも書かれている。特進クラスは部活動なんてしないのだ。むしろ、自習スペースを行う時間に充てるようになっている。卒業生からの口コミもあった。その人は一般から特進に這い上がった人だった。
「自習時間も関わってくるので、部活をしたい人には向かないかもしれません。特進クラスに入ると大概の場合は入れます。特進クラスから落ちたとしてもどうにかして入って来れる仕組みも裏ではあるとのうわさがあります。」
特進クラスにいながら部活をやっている人は聞いたことはないとも書かれていた。特進クラスの成績を安定させるために低い人は落とされてしまうので、伊達に特進に入ることはおすすめしないともある。一般でも特進と同じ大学に行った人が多くいるからだというのだ。そのこともあって高校の評価が上がっているのだと。




