風潮の履歴
小関絵里はきっと知っていて言っているのだとしたら父親のことだけではなく、もっと掘り返してほしくないことが沢山あるのではと思ってしまう。
「そのこともあって澄川書店も小関絵里のインタビューを嫌がっている人もいるんですよ。家柄か何かわからないですけど、お高く留まっているというか、社長で成り上がりの癖にやけに偉そうなんですよ。まだ、会社は大きいとは言えペーペーですからね。」
社長同士の対談の時に相手に対してかなり言葉を言うのだという。毛嫌いをしている社長も多いため、取引が少なくなっているのだ。海外にも手をかけているようでもあるが、相手にされないという。
「腕利きということでもないんですよね。大量に商品を買って売りさばくのを手法としているんですけど、表に見えない会議もあるとか社員の人に言われたんです。幹部どころか社長と一体誰がどんな会話をしているのすら創造もつかないからやめるのも検討している人も多いとかね。」
小関絵里に会うときに聞いたのだろうというほど生々しいほどの声に上がっていた。秘書もいるのだろうが、会社内にいるが何処に部署があるかすらもわかっていない社員もいるほどだ。会社としての透明性が欠けていると訴えた社員がいたのだが、クビになった上に自分の所為でやめることになったということになった。自分から率先してやめたなら言い訳が聴くというかあるだろうが会社の匙加減でやめさせられたことが言えなかったらしく、その人はアルバイトをしているのだと。
「会社としてはよかったんでしょうけど、必ず週刊誌に来ると思いますから澄川書店でつながっていてほしいんです。情報が知りたいということもあるんですけど・・・。」
「わかってます。週刊誌のほうはもうすでにコンタクトを取っているとのことです。別の週刊誌は知らないらしいので、澄川だけが知っている情報となりますよ。アルバイトを長年続けているので正社員に戻ろうとしているようです。今じゃ中途も伊達に扱えないですからね。」
アルバイトとして働いていたのは心の落ち着かせるための行動だったのだろう。正社員になる前に明かす方法を選ぶだろうと思った。全てを打ち明けてしまうことで進めることもあるだろうから。
「彼女も提案に乗ると思います。アルバイトに採用した店長が事実を知ってかなり憤慨していたようですから。明かすべきだといわれていたことも教えてくれています。」
透明性の隠してまで得たいことは何であろうか。口を出せばやめさせられるという風潮が流れることは危ない。




