本当にあった怖い話 水子の霊
ちょうど10年ぐらい前の夏の日です。
僕は毎晩物語を綴っていました。
自分の過去と感情を様々なオブラートに包むような文章を
日記を綴るように毎晩書いていました。
しかし、夜中の3時を越えると肩が重くなり
誰かに見られているような感覚になり極力3時前には書く事を
止めるようにしていました。
しかし、物語の佳境を書いていたとき夜中の3時を越えても、
視線を感じるのも無視して書き続けていました。
ひと段落して、気付いたときには4時を越えていたためすぐにベッドにもぐりこみました。
そして、灯りを消し目を瞑ろうとした時、
体が硬直し動かなくなってしまいました。
完全に金縛り状態です。
体が動かないにも関わらず足元から絹擦れの音と共に何かが僕の体を這い上がってきます。
直感的に灯りを付けなきゃと思い
動かない体に
動け
動けと念じ、
何とか右手だけ動くようになり
電灯のスイッチに手を伸ばしました。
すると小さな手が僕の手の甲に触れました。
「つけないで・・・」とささやく声。
声を無視して灯りを付けました。
そこに浮かび上がったのは、
青黒く腐った肌に水で膨張してぶよぶよになった赤子でした。
灯りをつけると金縛りは解け、すぐに僕の体を這い上がって来ていたものを見ました。
それは、黒髪の女性でした。
「破!」と一言発すると赤子も女性も消えました。
何度も霊的なものを見てきましたが
ゾンビのようなホラーじみたものは初めてでした。
余談ですが、生きている者の方が、死んだ者よりも強いので、
体が動けば霊というのは誰でも祓えます。
祓う言葉は「消えろ」でも「やめろ」でも何でもいいのですが
腹の底いわゆる丹田から発しやすい言葉がいいみたいです。
とにかく大声で叫べば祓えます。
だから見えない人、感じない人は霊に影響される事はほとんどありません。
ただ、「こいつ見える奴だ」とばれると寄って来るので僕は大概見えても無視していました。
28のときに霊媒師の人に閉じてもらったのでそれからは霊的なものに悩まされる事はなくなりましたが、自分の持つ才能を失ったようでもあり寂しくもありました。
昔の人が言った「草木も眠る丑三つ時」とは2時半~3時の事を指しますが、
この時間帯は本当に霊の寄りやすい時間帯です。
明るく賑やかなところにいるか、眠ってやり過ごすかしてください。
夜更かしはほどほどに・・・・。