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錬金術師は放浪が好き  作者: ナック
錬金術師と石の聖女編
9/74

第5話 錬金術師は侵入がお好き

主人公は他の人から見たら只の怪しい人ですね。

 キール王国の王城の一室で儂、キール王国先代王レイジン・キールが右往左往している。


「ーーあっあ‼︎こんな時あの方が居てくれたら」


 そんな儂を愛する妻である、ナーラ・キールが宥めてくる。


「貴方が慌てて居ても、あの娘は治りませんよ」


 王城は今、王妃の病気で大騒ぎで、王妃とは儂の愛娘の事だ。愛娘の病気が分かり治してもまたかかった時には、あの方……旅の錬金術師のあの方の来訪を切に願った。


 今は儂を咎める位には元気な妻だが、一回は不治の病にかかったのだ。もう治る事は無いと診断されて、絶望の淵に立って居たが、何処からともなく現れた、あの方は無償で妻の病に効く薬を調合してくれたのだ。


 儂はあの方に 褒美を渡そうとしたが、あの方は「褒美の為に治した訳じゃ無いと言って」受け取ってくれなかった。


 当時の王妃を救った者だ、普通ならこの国の者は全員知っとるだろうが、あの方は騒がれるのを嫌い。儂に自分のローブの秘密を喋り、儂と妻にだけ自分の素顔を見せて、去っていったのだった。


「あの薬はあの方の物に違いない」


「ですね、ナターシャもあの方の呼び名を知っていましたし」


 そう、先日帰ってきた孫のナターシャがあの方の薬を持ってきてくれたのじゃ、しかもあの方が来てくれると言う。


「でもこのままじゃ愛娘が、死んでしまう……」


 儂は肩を落として、地面を向く、すると妻が儂の肩に手を置いてくる。


「あの方の事ですから、間に合いますよ」


「そうじゃ!あの方なら間に合う筈じゃ」


 儂は天井を向き目をギラつかせる。


「ーーてっ言うか、もう来てるんですけどね」


 儂はぎこちなく声のした方向を見ると件の方が窓に座って居た。


「やあっ、久し振りだな。レイジン、ナーラ」


「はい、久し振りですレンセイさん」


 儂は件の人を見つめて目を見開く。


「ーーギョッ」


「ギョッ?」


「ーーギョエ〜〜‼︎」


 *********


「ーーうおっ」


 私はレイジンの余りにも大きい声に驚く。ナーラの方はさして驚いた様子は無く、落ち着いた様子から日常的なものなのだろう。


「いきなり現れないでください」


 レイジンの心底驚いたと言いたげな、言葉に私は謝る。


「済まない、済まない。だが城の門番にも怪しい奴扱いで入れなかったから、侵入して来たんだ」


「それでもですが……」


 納得していないレイジンの言葉を遮る様にナーラは本題を言った。


「そんなことよりもあの娘を、治してくれますよね」


「ーーあっああ、状態は大体把握して居る、私の予想が正しければ治せるだろう」


 私の言葉を聞き、レイジンとナーラは先程までの焦った顔をほっとさせて、王妃の部屋へと案内してくれた、行く道中で私を見て何か言いたそうな騎士や貴族達が居たが、先代の王と王妃が居ては口出しができない様だな。


 *********


 患者の部屋には患者以外にも複数の人が居た。その中には私がゴブリンから助けた、ナターシャやザックも立って居た。


「お義父様、その怪しい者は何者ですか」


 高貴な服を纏った30歳くらいのおじさんは私の事を怪しい者と言っている、恐らくかれが王だろう。


「大丈夫だ、安心しなさい君達は覚えてないかも知れないが彼は儂らの恩人だ」


 レイジンは私の事をフォローして来れてるが、部屋の殆どの者は怪しい奴を見る目だった。

 まあ、私は関係無く患者に近づくすると、王子らしき人物が剣を抜いてきた。


「母上に近づくな、近づけば斬る」


「近づかねば、直せないだろ」


 私が王子の言葉を鼻で笑い、近づいて行くと、王子は私の左肘を斬りつける。

 すると、簡単に斬れて私の左腕は地面に落ちてしまう。

 それを見た私は頭を掻いて、腕を拾った。


「ーーおろろ、君。護りたいのは分かるが私を殺すと、王妃は助けれないよ」


「ーーヒィッ‼︎バケモノ」


 左腕を落とされ、痛がりもしない私を見て、殆どの人は目を見開く。

 その隙に私は左腕を断面に着けてスキルを使う。


「接続式・腕」


 スキルで腕を着けて調子を見る。うんっ、ちゃんと動くな。未だに驚いてる人々を放置して患者に近づく。


「ーーうっ、貴方は……」


 王妃は苦しそうに声を出す。


「安心しろ、貴方を治しに来た者だよ」


 私は安心する様に王妃に言うと、王妃は強く咳き込む。


「ーーゴホッゴホッゴホッ‼︎治してもどうせまた……」


「大丈夫だから、寝てな」


 私が王妃にそう言うと王妃はまた眠った。

 その隙に王妃のメディカルチェックをしようと思う。


 私が使う道具はこれだ、私はメガネを出す。

 これは診断鏡と言う道具で名前がそのままなのは気にするな。

 私はメガネを掛けて王妃を見た、すると。


「……やはりな」


「どうだ」


 レイジンが聞いてきたので率直に答える。


「これは呪いだな」


 その言葉にレイジンは慌てて言った。


「城の魔術士に見せたら呪いでは無いと……」


 私はレイジンの言葉を手で制すると、説明した。


「この呪いは今じゃ使われていない呪いで、掛ける相手の魔力を使って、発動し続ける呪いだ」


 私の言葉を聞いて外野は騒ぐ、私の言葉は信じれないとか言ってくる者もいる様だ。


「ふっ、外野は黙ってな、説明の邪魔だ。この呪いの最大の特徴はその隠蔽性の高さだ」


「なら廃れない筈だろ」


 外野がまた騒ぐが、私はそこを冷めた目で見つめる。


「はぁー、馬鹿なんだから、説明は最後まで聞け。この呪いの廃れた理由は、最大の欠点ひよるものだ、なんだと思う、ナターシャ?」


 ナターシャは私のいきなりの質問に驚くが、頭を悩ませる、すると思い付いたのか答えた。


「レンセイさんは最初に掛ける、相手の魔力と言いました。もしかしたら魔力がある職業(ジョブ)じゃ無いと意味無いのでは?」


 私はナターシャの答えに口をニヤつかせる。私は口を三日月にして答えた。


「正解だ、ナターシャ」


「はいっ、ありがとうございます」


 レイジンはその答えを聞いた途端に慌てて指示を出す。


「解呪の準備じゃ!」


 私はレイジンの頭を軽く叩く、するとタンコブをつけて地面に倒れた。


「慌てるな、この呪いには解呪の準備は無い」


「なら‼︎どうすれば」


 タンコブをつけながらも直ぐに復活して意見する。


「これを使えば良い」


 私は小瓶を2つ渡す。

 1つは緑色の万能薬でもう1つは紫色の魔盲薬だ。


「これは……」


「治療用の万能薬と、呪い用の魔盲薬だ」


 部屋の皆が全員、魔盲薬の名で驚く。


「魔盲薬は伝説の中に、出てくる薬では無いか、何故ここに」


「作った」


 私は事なさげに答えると、周りは呆れ返る。

 因みに説明すると、万能薬は分かるだろうが、魔盲薬とは一定時間、魔力の供給をストップさせ、魔力を無くす薬だ。


「そんな事よりさっさと飲ませろよ」


 レイジンは何か言いたそうだが、王妃に薬を飲ませる。

 これで一安心だが、この話にはまだ、裏があるのだった。

何で先王こうなった、もっとカッコいい賢人みたいな性格にする予定が変な性格に、普段はきっとしっかりしてるんです。(遠い目)

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