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錬金術師は放浪が好き  作者: ナック
錬金術師と石の聖女編
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第4話 錬金術師には秘密がある様だ

王都に着来ます。


 走り出して2日が経った。

 今私は王都の巨大な壁が見えてきた。門の所には門番が立って居て、通る者になんか聞いている様だ。


 私が門に近づくと門番に止められる。


「そこの怪しいやつ、王都に入るには身分証明が必要だ」


「すいません、私。旅をしているので身分を証明できないんです」


 門番は私の全身を睨み付ける様に見て、言った。


「なら入れる事は出来ない、立ち去れ」


 ーーしっかりしているのは良いが、人を見た目で判断したな、この門番。

 私はしょうが無いので門の外壁を沿って移動した。

 そして周りに人の気配が、全くしない所に着くと壁に手を当てた。


「ここが良いだろ。分解式:壁・再構築:門」


 私がスキルを発動させると、壁があった筈の場所には立派な門が出来た。

 私は門から辺りを観察する。


「良し、計算通りだな。というか此処はあの時から変わらず裏通りな訳か」


 街の中に入り、またスキルを発動して門を壁に戻すと大通りに向かった。


 *********


 王都の大通りは活気に溢れていて、そこら中が大量の人で溢れていた。

 私は取り敢えず高くそびえ立つ、王城に向かおうと脚を進めようとした時、道に人で壁が出来ており語り部の話しを聞いていた。


 どの様な話か気になった、私はその話に耳を傾ける。


「今日話すのは、みんなが知ってる。悲しき話、石の聖女様だ。さあゆっくり聞いて行っておくれ」


 *********


 ある平和な村に綺麗な娘がおりました。娘には高い僧侶の力があり、その力を村の民の為や動物の為に日々使っておりました。


 娘はある日風の噂を聞きました。世界を喰らう者は15の勇士によって、封印されたが世界は未だに傷ついた者達が多いいと、娘は村を出て世界中を周り人々を癒す事にしました。


 色々な場所に赴き人々を癒して来た娘は、ある時大きな国の王に呼ばれました。

 娘は王の元に行き挨拶をすると、その国の王子が娘に惚れて告白をしました。


 娘が返事をしようとした時、虚空から一人の男が現れて、娘に時が止まる呪いをかけました。


 王は直ぐにその男を捕らえようとしましたが、その男は虚空に消えその場から居なくなりました。


 その時からその娘は石の様に動かなくなり、石の聖女様と呼ばれる様になりました。

 彼女は未だ自分を戻してくれる、勇者を待っているのです。


 *********


「これで話は終わりだ、お代は此処に入れておくれ」


 話しを聞き終わり、額を右手で抑えて、私は考える。

 あの時の私の選択はあっていたのかと、この話を聞くと嫌がおうでも思い出す、自分の罪を。


「……おっとこんな所で止まっていたら、アイツ(・・・)に笑われるな。今は自分に出来る事をするか」


 私は自分の罪を考えながらも、王城へと足を進めるのだった。

主人公の罪とは一体、多分その内に出ます。

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