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錬金術師は放浪が好き  作者: ナック
錬金術師と石の聖女編
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第3話 錬金術師は恩返しが好き

戦闘パートですが説明が多めですよ。

 ーー三日月が浮かぶ夜に、私は森の入り口に立って居る。

 森には数百以上の気配を感じる。これはただの獣の気配じゃ無い。


 ーー私は脚に着けているボウガンを両手に持つと、そのうちの一台を消して、液体の入った瓶を出す。

 この瓶の中には、とあるモンスターの血を混ぜて作った、薬が入っている。

 その瓶のコルクを口で開けると、頭から自身に振りかける。すると森の中の気配が一気に敵意に変わった。


 ーー君達の考えてる通り、今振りかけたのはゴブリンの血から作った、憎悪薬だ。

 憎悪薬は其々のモンスターの血を混ぜる事でそのモンスターの注意を引く薬だ。因みに飲むのは禁止だぞ。腹を壊すし。

 私は敵意を大量に感じる、森の中に足を踏み入れる。


「ーーさあ、行くか」


 *********


 ーー森に一歩入った、途端にゴブリン達が次々と出てくる。

 そのゴブリンの額を一撃で撃ち抜いていく。

 ……んっ?私のボウガンは弾切れしないのかって、私のボウガンには3つのエンチャントをしていて、1つ目は軽量化で2つ目は反動軽減、そして3つ目が装填簡略化なんだ。

 弾切れの時はボウガンを振るだけで私の持っている弾が自動で装填される。


 ーー私は森の木々の間を縫う様に進みながら、敵意を感じる方へとボウガンを撃っていく。

 すると木がなく岩肌が見える地帯に来た。岩肌には無数の洞窟があり、恐らくゴブリンの巣穴だろう、すると巣穴から大量のゴブリンが出てきて、更に私に追い打ちをかける様に、背後からも敵意を抑えていたのであろう、ゴブリンが何体か出てきた。


 《グギァ〜!》


 大量のゴブリンの鳴き声を聞き、私は感心した。


「ーー敵意を抑えての、不意打ちか。本能のままに動く筈の、モンスターが知恵を使うとは、お前らの王はすごいな」


 そして私は自分の持っていた、ボウガンを真上に投げた。すると好機だと思ったのかゴブリン達は一斉に襲ってくる。

 私は口をにやけさせながら、地面に手をつきスキルを発動させる。


「構築式:土‼︎グランドアーム」


 スキルを発動させると、手に土が集まっていって、遂には土で出来た巨大な腕になった。

 私はその腕をどう伸ばした、ままで身体を回転させた。

 するとさっきまで居たゴブリン達が一掃されていた、私はまたスキルを発動させた。


「分離式:土」


 そう唱えると、完全に見た目が土の部分の腕だけが、剥がれ落ちていった。

 全て剥がれ落ちた後に、上に投げたボウガンをキャッチして巣穴に入って行く。


 *********


 地面の足跡を辿りゴブリンの王が居るで、あろう場所に真っ直ぐ向かった。私は今ゴブリンの王と対峙している。

 私の姿を視認すると慌てた様子で、臨戦態勢を取ろうとするが私は躊躇なくボウガンを撃つ。


 ゴブリンの王は周りに兵士達が居ないと、只のゴブリン以下の戦闘力しか無い、だからもう戦闘は付いたも同然だった。

 私はボウガンを構えて近づいて行く。


「お前さんの兵は強かったよ」


 ボウガンがゴブリンの王の額に突き付けた時にゴブリンの王は慌てた口調で鳴く。


 《ーーグギャー……ギャー(ーーお前は……いったい)》


「只の放浪好きの錬金術師だよ」


 そう言ってゴブリンの王の額を撃ち抜き、ボウガンを脚に付け直す。


 *********


 ーー私は洞窟の外に出てスキルを発動させた。


「収集式:鉄製武器」


 すると森中に散らばっていたゴブリンの武器が目の前に集まる。集まったのを確認して更にスキルを発動させた。


「腐敗促進:ゴブリンの死体」


 すぐ近くのゴブリンの死体が、地面に吸い込まれるのを確認して、違うスキルを発動させる。


「分離式:鉄製武器・再構築:鉄製農具」


 すふと山程あったボロボロのゴブリンの武器は新品の農具へと変わった。


「ふっ、本職の彼奴が作るよりは落ちるが良いかな」


 私は自分のポーチから少し厚めのカードを取り出して農具に翳して唱える。


「回収」


 すると山程の農具はカードの中に吸い込まれっていった、それを確認して私はその場から立ち去った。


 *********


 後もう少しで夜が明けそうな、時間帯にサーシャの家に着く。

 私は手紙を書きその場に農具とあるものの種が入った袋と共にその場所に置くと、足早にその場所から離れていった。


「さあ、次は王都だ」


 *********


 私はサーシャです、昨日泊まっていった筈の旅人のおじさんを起こしに行ったららベットに居なかったから今探してるんですが。


「爺ちゃん居た?」


「サーシャやこっちにくるんじゃ」


 爺ちゃんに呼ばれて行ってみると、そこには大量の農具があり爺ちゃんが手紙を読んで涙を流していた。


「爺ちゃんどうしたの?」


「あの人は神さまの使いかもしれん」


 爺ちゃんはそう言って手紙を抱きしめた。

 私はまだ小さくて字を読めないけどいつかその手紙を読みたいと思った。

錬金術師は薬作りだけでなくエンチャント(道具限定)出来るのです。

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