第1話 錬金術師は説明が好き
説明回になると思います。
暖かい日差しの中、私は街道を歩いている。今の目的地は一応、此の国……キール王国の王都だ。
ーーまあ、其処に着くまで色々観て周る予定だがね。
ーーおっと、自己紹介を忘れていたね。なあに君達の存在は気づいていたよ。
私の名前は……昔過ぎて忘れたが、仲間内からはレンセイや団長と呼ばれている者だよ。
ーーんっ?なんでレンセイや団長かって?団長の方はまたの機会に話すとして、レンセイは私が錬金術師だからだよ。
ーー錬金術師が何かだって?其れには技能……私達が職業と呼んでる物の事を説明しないとね。
ーー此の世界には15の基本の職業が存在しているんだが、其々が人々の生き方、伸ばし方によって違う、職業へと変わるんだ。それでも職業の本質自体は変わらないんだがね。
【戦士】
色々な武器を満遍なく使う事が出来る職業だ。だけど他の専門的な職業に比べると数段落ちるがね。戦士の特徴の1つとして臨機応変さがある。例えば剣で戦ってた時に、直ぐに他の武器に切り替えれるのも、戦士系統の最大の特徴だ。
【剣士】
その名の通り刀剣類を扱う職業だ。剣を装備してると身体能力が高くなるのが、特徴で剣士の別系統は双剣士や大剣士など、剣の種類の名前になる物が多く、身体能力の上がり方もその名前と同じ剣を装備した方が高いみたいだ。
【槍術士】
槍を扱うのに長けた職業だ。
剣士系統とは違って、槍術士の場合武器の種類では無く槍の使い方で系統が変わる。
例えば槍を投げる戦い方をする、投擲士は投げた槍を引き寄せる事が出来る。
【射手】
弓などの遠距離武器を扱う職業だ。
彼等の場合は得意な間合いで系統が変化する。超遠距離が得意なスナイパーや、至近距離の得意な連射手などが居る。
【格闘士】
格闘戦闘の職業で、逆に武器を持つと弱くなる。自身の身体能力を一時的に上げたり、自身を回復したりも出来る。タイマン向きの職業。
【魔術士】
魔法を扱うのに長けた職業で、覚えてる魔法の種類で系統が変わる。有名なのを挙げると、属性魔術士や精霊術士などがある。
【僧侶】
回復術が得意な職業。神に祈りを捧げて能力を上げたり、回復を行なったりする。系統は上位種しか無く、自分の信仰の高さで上がる。
【偵察者】
その名の通り偵察が得意な職業で、能力の上げ方で感知されない暗殺者や、罠解除が得意な盗賊などがある。
【調教師】
獣などと一緒に戦う職業。系統別で獣と一緒に戦うテイマー、一時的に召喚して戦うサモナー、獣の力を自身に宿すマスターの3つに分かれて居る。上位種は魔物なども操る事が出来るみたいだよ。
【芸者】
歌ったり楽器を弾いて、仲間の能力を上げる職業。味方全員の能力を上げる事が出来る上に、全体的にプロの演奏能力を持って居るよ。
【鍛治師】
武器を造り鍛える事の出来る職業。見習いから始まって上に上がって行く。
【木工師】
木を使う武器を造る事の出来る職業。弓わ木刀、魔術師の杖まで造る事が出来る。見習いからなのは鍛治師と同じ。
【裁縫師】
服飾関係を造る職業。服以外にも布を使っているなら何でも作れる。見習いからなのは他と同じ。
【料理人】
食べると能力が上がる、食事を作れる職業。食材の見極めも出来る。此れも見習いからスタート。
【錬金術師】
アクセサリーや薬を造る職業。他に武器や服なんかの物に、エンチャントを付ける事が出来る。見習いからなのは他と同じ。
その中の私は錬金術師の職業を持っている。
ーーんっ?微かに血の匂いが……。
私は説明を辞めて血の匂いの強い方向へ歩き出す。
分からない所があったら質問してね。