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さよならしあわせさん

私はしあわせさんに友情を感じ、一種の愛情も感じていた。


しあわせさんは私にいつも着いてきてくれてた。

子供の頃、近所の友達と遊ぶ時、しあわせさんも一緒に遊んでいた。


夜、親に内緒でゲームをしてる時、しあわせさんも静かに、でも微かにクスクスと微笑みながら一緒にゲームをした。

私の趣味に付き合ってくれる時、しあわせさんは子供を見るような眼差しで私に微笑みかけてくれた。


しあわせさんはいつも隣に居てくれてた。

あの時までは。

中学にあがりクラスメイトの友達が増えた時、私は変なノリについて行こうと必死だった。

そんな私をしあわせさんは少し顔を引きつらせてどこかに去ってしまった。


でも、放課後一人の時間が増えるとしあわせさんはひょこっと顔を出して、にこにこした顔で戻ってきてくれた。


しあわせさんは大人数が嫌いなんだと思う。

人が集まるところ、ニコニコと笑い合う家族、働き終わって疲れたであろう、電車の中にいるサラリーマンを見るとしあわせさんは私の背中にしがみついて離れない。


そして、目の前でしつこいほどイチャつくカップルや、お酒飲んで大声で笑うおじさん達を見ると、しあわせさんはどこかに消えてしまう。

けど、そんな人と離れて歩くとしあわせさんは後ろからさりげなく着いてくる。

そんな仕草も好きだ。


ある日に私にパートナーが出来た。しあわせさんはパートナーと仲良しだったのか、よく3人で集まることも増えた。

私がパートナーに趣味を教えてる時、しあわせさんも頷きながら、メモを取っている。


しあわせさんは大声が嫌いなのか、私とパートナーが喧嘩をする時耳を塞いで僕らのいない方向へ走って去ってしまう。


だけど、いつも喧嘩が収まった頃にしあわせさんは角から顔をひょこっと出す、そんな仕草にパートナーも私も笑い返した。

そして僕とパートナー仲直りする、そんな日々が続いた。


そしてその日は突然だった、パートナーとしあわせさんは喧嘩をしちゃったのか、一緒にいる機会を徐々になくなって行った。


そんな時、私は目の前にいるパートナーを優先してしまった。

愛さえあれば寂しくないなんて子供じみた考えを信じた結果だ。


だけど、人はそんな簡単に切り替わることなく、しあわせさんが居ない事に、少し寂しさも感じた。


しあわせさんは今どこで何をしてるんだろうと考える時期も増えた。


1人で泣く時間も、職場で上司に怒られる日々も日に日に増えた。

そうしてメンタルが落ち込んだ時、突然しあわせさんは面白い動画をニヤニヤしながら見せてくれる。

だが、そこにパートナーが来ると黙ってしあわせさんは消えてしまう。


これまでの3人のようになりたい、私は必死に考えた。

こうしたら、しあわせさんは戻ってくるかも?

私達が笑いあってたらしあわせさん顔を出してくるかも?

私が悪い所だらけということにして、私が私を切り替えたら来てくれるかも!なんて、でも無駄だった。

3人の時はどうしても来てくれなくなった


ある日、私は昔から描きたかった物語を改変した小説を書こうと考え、メモを書き出すことが増えた。

そんな時に、しあわせさんは以前からメモってたメモを見せてきて色々と提案してくれるようになってくれた。

すごく楽しい時間だった。

小説を書き始めて、応援してくれる人が増えた。

隣でしあわせさんは私と同じように目をキラキラと輝かせながら増えていく人に喜んでいた。


そして、パートナーと私は価値観違う事に気づいて、距離を置くことが決まった。お互い泣きながら、価値観の違いは変えられないという結論に至り、手を振ってお互いに違う道を歩む事を決めた。


私はしあわせさんが、いつものように来るのを待っていた。

けど、来なかった。どんな動画みても、小説への意欲も出なかった。


どこに行ったんだろ、しあわせさん。

そう思いながら、私は今日も生きる。

1歩ずつ歩みを止めずに進む、泣いても悔やんでも笑っても来ない日が続いても私は歩くよ。

もし、また気分良く戻ってくる時はひょこっと顔を出していつもみたいに微笑んでね。


さよなら、しあわせさん。


また会えるの信じてるよ しあわせさん。

これは事実を基に、描かれた作品です。

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