012 …月…太陽…地球……砂漠
灼熱の太陽が
黄金色に染め上げる
砂の海
空気が渦巻き
砂を動かす
波を作る
旅をする
越える
飛躍する
何処へ
彼方へ
向こうへ
ワタシも共に行きたい
ワンピース一枚の
この身体
素肌は容赦なく焼き尽くされる
世界が歪んで
静かに倒れた
砂の海に
熱が身体を蝕んで
組織を壊して悲鳴を作る
だけど言うこと聞かないんだよ
この四肢は
消えゆく意識
海が攫う
もぅ身を任そうか?
ワタシも宇宙の一部に
帰りたい
生きる
何の為?
もがく
誰の為?
もぅ
いいでしょう
ワタシ
頑張った
頑張った……
カサカサな唇で呟き
漆黒の世界に身を寄せた……時
“生きて”
誰?
“生きて”
誰なの?
“僕は……ムゥ”
ムゥ……?
“アス、君の傍にいるもの”
傍に……?
“まだ希望がある”
“君が死んだら皆死ぬ”
分かっているけど……全ては焼けただれた
“いや……砂漠にはオアシスがある筈”
“生きて……!”
ワタシの身体を冷やす
オアシス
“まだ絶望するには早い”
“ヒトは”
“今までのことを悔いて動き始めた!”
……嘘?
なら
最後の希望を持つ
ムゥ……Moon……
灼熱の太陽が
黄金色に染め上げる
砂の海
空気が渦巻き
砂を動かす
波を作る
旅をする
越える
飛躍する
何処へ
彼方へ
向こうへ
その砂
いつかアス……Earthを
導き
全てを…………