卵型の家
暁はうなされていた。
寝る前に見たニュース番組。洪水で流される家屋。ぶつかってばらばらになって、見るも無惨。
カタカタカタカタカタカタ。
キャタピラの音がして、解説君が暁の様子を見に来た。
「うーん、うーん。卵が……」
夢を見ながら、少し覚醒して解説君を見て、その形状を卵と思ったらしい。
押し寄せる洪水。卵型の家がわらわらわらわら。くるくる回りながらどんぶらと流されて、押し合いへし合い下流に流れ着く。
「すごい!無傷だ!被害が出ない!」
暁は興奮して目が覚めた。
「どうしたのですか?」
「未来の家は卵型だよ!」
解説君は不得要領の面持ちで暁を見ています。
「ああ。夢か」
暁は両手を頭の上に置いて、どこまで現実かと考えました。
「明日、正太郎の3Dプリンタでモデリングしてみて、ジオラマで耐久テストをやってみたらどうでしょう?」
「解説君、ナイス!」
暁はそう言いながら、彼女の杏ちゃんがまた変なことやってる、って言うよな。と思った。
うまくいったらお父さんの所属している科学者連盟に提案してみよう。
なんか、博士とか研究とか遠慮したい方向に向かってる気がする……。
暁は階下のキッチンに行ってコップ一杯の水を飲み、もう一度眠ろうと、自室へ戻って行きました。