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昨日もサヨナラって言った。

作者: 綾

何度も何度もサヨナラを言って、そのたびに私は嘘をついている。

きっと忘れられるとそう思って、次の瞬間にはあなたを想って泣いている。


今日のサヨナラこそは、きっと本当にできる。

桜のつぼみが少しづつ膨らみ、

せっかちな花はすでにその身を道行く人にひけらかしている。

時の流れを感じた。

彼を好きになって約3年半、時が流れるのはなんと早いものか。


私はあなたに3回、サヨナラを告げた。

一度目はあなたが私との約束を忘れたあの日。

二度目はあなたが私に笑いかけてくれなくなったあの日。

そして三度目はあなたが私を好きではないと、そう告げた日。


何度も忘れると誓った。

自分の心でも、友人たちに対しても、何度も。

それでも今日また、私はあなたのことを想っている。


私のサヨナラは嘘だらけだ。

私のサヨナラは、みじめな自分を忘れるための言い訳だ。

私のサヨナラは、いつまでもあなたを忘れられないことへの免罪符だ。

私のサヨナラはー。



桜が散るころにはあなたを忘れられるだろうか。

桜の木々から青々と若葉が茂るころには、

私は嘘つきではなくなっているだろうか。

閲覧いただき、ありがとうございました。

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