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童話

あたたかいぬくもり

作者: 山本大介

 冬童話2021投稿作品です。

 あたたかいぬくもり


 感じる肌のぬくもり


 ちいさな手をのばしてみる


 あたたかくてやわらかいぬくもり


 まぶたのむこうに明りが見える


 どんな世界なんだろう


 光に満ちた美しい世界


 それとも闇におおわれた不安な世界


 楽しい、怖い、でも、きっと大丈夫


 だって、このぬくもりがあるから


 なんだって、できるはず


 怖いことなんてない


 って、あれ、あれれ


 そっと置かれたボクのその場所から


 ぬくもりが消えた


 だから、ボクは泣く、思いっきり泣く


 ボクのすべてで泣く


 ボクがここにいることを


 ボクは最初のいつもの探しものをする


 来た来てくれた


 ほほえみとともに


 あたたかいぬくもり


 感じる肌のぬくもり


 ちいさな手をのばしてみる


 あたかくてやわらかいぬくもり


 それは


 ママ


 おかあさん


 ありがとう


 今もこれからも


 ありがとう


 生まれて最初のさがしもの。

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ぬくもり三部作 「あったかいぬくもり」 https://syosetu.com/usernovelmanage/top/ncode/1732099/ 「あーぬくもり」 https://syosetu.com/usernovelmanage/top/ncode/1742792/ 良かったら、読んでください。
― 新着の感想 ―
[一言] >生まれて最初のさがしもの。 あとがきのこの一文が「作品タイトルでもいいのでは?」と思うくらいに好きです。 赤ちゃんは本能的にママを求めますからね。 パパも頑張りますが、残念ながらママには…
[一言] このお話を読み終わったらあったかい気持ちになりました。 赤ちゃんは不安でいっぱい。でも温かいその手に包まれていると安心する、ほっこりあったかをありがとうございました。
[良い点] 優しい心が温まるお話でした。 ポカポカです。
2020/12/20 17:38 退会済み
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