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時戻りの愚者  作者: ランファン
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裏話

国王側の視点です。世界観の補強の意味合いが強いです。

side【国王】


「国王様!失礼します!召喚の儀の準備が完了致しました!いつでも呼び出すことが可能です!」


「ふむ、ご苦労。持ち場に着いてくれ」


「ハッ!失礼しました!」


国王は考える。本当に関係の無い若人をこんな世界に呼び出しても良いのか、と。これまで呼び出された勇者は漏れなく15から18歳だ。そんな歳の子供を呼び出して戦わせるのは論理的にどうなのかと、呼び出す直前の今でも考えてしまう。だが、魔王軍のせいで我ら人族は滅亡寸前だ。やれることはやった。侵攻してくる魔族に対してすぐに軍を送り国民を守ろうとしたし、儂も戦場に出て敵を何人も屠った。だが、無理だった!最初は優勢だった我が軍も四天王を名乗る魔族が出てきてから戦場が一変した。次々と自軍が倒されはじめ、奴に対応していた第8騎士団はたった一発の攻撃で全滅してしまった。奴は不味いと感じた第3騎士団長のナイテル=スーデルが捨て身の特攻を仕掛け自身の命と引き換えに大魔法を撃ち、放った。奴は死んだように思われた。だが、重傷を負っているように見えるものの腕を1本無くしただけで生き残っていた…奴は流石の重傷に軍を撤退させた事で事なきを得たがあれが無ければあと何人死んでいたことか…我が国最強の魔法騎士の決死の一撃を受け、アレだけの手傷しか負わないような化け物があと3人も居るような相手に儂らだけではどうしようもない。はは……笑いたくば笑え。儂らはもう……無理だ…。ああ、独り言が長くなってしまった。儂らの職務は果たさなければな。


「これより!勇者召喚の儀を執り行う!勇者様方は我らが希望だ!決して無礼のないように!それでは魔道部隊!召喚開始!」


魔道部隊が魔力を流し、暫くすると光の中から3人の男女が現れた。内2人は驚きに満ちておりただただ呆然としていたが1人だけ、驚きながらも冷静にこちらを伺う青年が居た。


「おお!召喚は成功したのか!」


そうして呼ばれた勇者を見てみると人数は3人10代ほどの男2人と女1人だ。うち2人は黒髪で優男のような男は茶髪である。黒髪は珍しいな。勇者方には悪いが良い指標になるであろう。黒髪の女と茶髪の男は驚愕の顔で周りをチラチラしているが黒髪の男だけは冷静に少し周りを見た後にこちらを一点に此方を見つめている。


「ちょっと!ここは何処よ!貴方達は誰よ!」


ふむ、それは当然の疑問であり儂らもしっかりと答えた上で誠意を見せて助けて貰わなければ未来は無いのだ。儂自身がしっかりと説明せねb…


「国王の前で不敬だぞ!小娘!」


馬鹿!何をやっておる!こちらが頼み込む方なのだぞ!

印象を悪くしてどうするのだ!そうすると流れるような動作で黒髪の男が抜剣し騎士に剣先を向けた。これは不味い!直ぐに謝らねば!儂は騎士の前に行き場を収めるように手を伸ばし


「よせ!勝手に呼んだのは儂らなのだ、勇者様方、失礼した。剣を収めて欲しい」


と、急いで謝った。黒髪の男は此方を明らかに警戒した様子で言い放った。


「剣を収める前に説明してもらおう、俺達は何故ここに居るのか、貴様らは誰なのかを」


はぁ…出来るだけ此方に良い印象を与えてから始めたかったのだがこれも儂の監督不足か…


「ふむ、しょうがないか……まずこの国はへキシル王国、幾つかある人間の国の一つだ。次は君たちを呼んだ理由だが……今人類は滅亡の危機に瀕している!理由は魔王率いる魔物、魔族の侵略の所為だ……蔵書は残ってなかったが先々代くらいの国王が生きていた頃は魔族と共存してたらしいんだが見た目が嫌と言う理由で徹底的に虐げたらしくそれで人類を恨んでいるそうだ。それを知らなかった私達は交渉したのだが決裂してしまい侵略が始まってしまった……兵を出したり冒険者を支援したり色々抵抗してみたが上級魔族や幹部が出てくると戦線が崩壊してしまってもう駄目だ……そこで一縷の希望に掛けてこの国に伝わる勇者召喚を行ったのだ!君達には悪いとは思っているがこれしか手段が無かったのじゃ……できるだけの支援はするし褒賞は用意する!どうか……どうか!この世界を救っては下さらぬか!」


必死に、国王としてできる中で1番深く頭を下げた。もうマイナスからスタートなのだから出来るだけ誠意を見せなければ!取り敢えず儂からの敵意は無いと判断したのか剣を収め。再び質問を投げかけてきた。


「切迫した事情は分かりましたがそこの1人は兎も角、俺たち2人は戦闘などやったことも無い学生です。その辺はどうなんですか?」


「召喚された勇者は素質が高く神の加護という特殊なスキルも授けられると言う……ステータスオープンと唱えてみて下され」


彼は半信半疑ながら小声で呪文を唱え確認しているようだ。他のふたりも同じように虚空を見ているということは確認しておるのだろう。儂らも鑑定の魔法具を用意しておる。後で内容を確認せねば等と考えて居ると黒髪の男がいきなり頭を抱えて倒れてしまった。


焦って確認させたが命に別状は無いそうだ。原因は分からぬが取り敢えず安心だ。そうだステータスを確認してしまおう。彼らのステータスはどうなっているのだろうか。王家に伝わる鑑定の魔法具だきっとよく見えている事だろう…

ふむ、茶髪の彼はユウキ殿と言うのか。満遍なく高いステータスに勇者のスキル!彼が勇者だったのか!勇者のスキルには魔族に対する効果が期待できる。希望は見えてきた!

黒髪の彼女はミノ殿と言うのか。彼女のステータスは魔術師向けだな。大魔術師にもなれるような素質を持っているな!2人ともそこそこ鍛えてるな。

最後に本命の黒髪の彼だ。彼の名前はカクト殿と言うのか。どんなステータスをして…なんだこのスキルの量は!?どんな生活をしていたらこんなスキルが!?

________________________


ステータス


カクト アイギン


17歳 身長 178cm 体重 67kg


状態:気絶


Lv1


HP 500

MP100


STR 120

AGI 90

STM 80

VIT 50

RES 10

DEX 30


ステータス(基礎値)


HP

MP 2000


STR 100%

AGI 100%

STM 100%

VIT

RES 10%

DEX 100%


スキル

剣術Lv9 弓術Lv4 武術Lv6 槍術Lv2 算術Lv3 隠密術Lv8

短剣術Lv4 暗殺術Lv6 料理Lv1 気配察知Lv7 投擲術Lv5

棒術Lv2 乗馬術Lv3 登攀術Lv6 鍛治術Lv1 裁縫術Lv1

殺気感知Lv7 簡易治療術Lv2 生命感知Lv1 etc…


加護

蟾サ縺肴綾縺


称号

戦場の悪魔 殺戮者 暗殺者 剣術師範 死線を超えしもの

学生


なんだ!?このステータスは!?異常にも程がある!?この年齢で剣術スキルのLvが9だと!?我が騎士団最強の騎士でもLv6だ!Lv9より高い物など剣聖以外居はしない!少なくとも儂は知らん!最高スキルLvは10だぞ!?この年でここまで……どうなっている!?他のスキルも軒並み高い。それになんだ!?あの基礎ステータスは!?基礎ステータスは素の肉体の力、そのため数値化がしにくい為にその体に対してどれだけ扱えるかの割合で表記される。なのに殆ど100%では無いか!?この上ないほどの逸材では無いか!?


「ノアル!レイブン!ちょっと来い!」


儂は騎士団長と宰相を呼び出した。


「このステータスを見てみろ」


2人はカクト殿のステータスを見るととてつもなく驚き真偽を聞いてきた。


「このステータスは!?これは本当なのですか!?」


「Lv1でこれとは伸び幅がとても期待できる!!」


他のふたりのステータスも確認させある程度話し合ったところカクト殿には鍛錬相手等を用意させ、ミノ殿とユウキ殿には普通の訓練を行い。勇者達には一切の援助を惜しまないと言うの結論に至った。あれ程の強さが魔族側に漏れて全力で殺しにれると大変なのである程度Lvが上がるまで情報はなるべく隠匿、その上で半年程で最低限の実力を付けて頂く方針になった。戦闘面ではレイブンに一任。財政面ではノアルに一任交渉は儂が行う事になった。


「これならまだ人類にも希望が出てきた!絶対に引き留め協力して頂くぞ!そのための金は惜しまん!徹底的にやれ!」


「「ハッ!」」


彼らはこの後最悪の出来事が起きることをまだ知らない。







この国王は元冒険者をやっていた武闘派です。Aランクまで登りつめましたがそこで前王が崩御し、兄王が圧政を敷き始めたことを知りたみを味方につけた上で少数精鋭で白に突入、兄王を討ち取り国王となり今に至ります。国王の内心が長くなり申し訳ありません

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