しました
「本当に?」
疑われるのはそうだろう。
私だって、同じ立場なら、疑問しか浮かんでこない。
だが彼に私はうなづいて、その証拠を見せつける。
番号を一つずつ、彼は確かめていく。
「……本当だ」
「でしょ、当選、しちゃいました」
宝くじを買ったときには、本当に当たるとは思いもしなかった。
だけど、買ったからにはいいものが当たってほしいと思っていた。
そのいいものが、思った以上なものだったというだけだ。
「1等とその前後賞、合わせて3億円。あたりました」
どうしようか、とぼうぜんとする私たち二人。
でも、それはこれからゆっくりと考えていけばいい。