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初めての異世界召喚  作者: 鍋ノ縁冗句
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プロローグ 前編

どうも、アルカシリオ・パトバティウスです。

現在、魔物の軍勢による侵略を防いで一応撃退しました。

3年近く拮抗状態にあったんですけど、沢山の犠牲があってようやくギリギリで勝ちました。

でも魔王がね、150年くらいしたらまた来ますわーって言うんですよ。

私ね、どうしようかなーって悩んでいる次第なんですけど、決めました。


『召喚』します。


色んな文献を読み漁っていたら一つ気になる本がありまして。

【異世界から召喚した人間は女神の恩恵を大いに受ける】と書いてあった訳なんですよ。

あ、ちなみに此度の戦いでの主戦力は女神様からの恩恵によるものだったんですけど、この世界の人類では良くて『身体能力の向上と魔力の出現』、悪くて『足が速くなる』だけという人も居ました。

だったらやっぱり召喚するしかないっしょー!という感じで決心しました。


私、実は異世界召喚された身なんです。

なので女神の恩恵を大いに受け、破滅的な力を手に入れました。

この力を知ったからには、やはり召喚は必須だと思う訳です。

ちなみに一体どんな恩恵を受けたのかと言うと、身体能力の向上と魔力の出現はもちろんの事、異質恩恵である『魔変異』です。


『魔変異』とは、体内の魔力を一時的に『神力』に変える事ができる能力で、魔力で使える魔法は最高でも【大型混合魔質系魔法ビッグバン】なのに対して、いやビッグバンでも十二分に強いんですけど『神力』で使えるのは魔法を上回る『制裁』という類の技であります。

制裁とは、魔法では使う事の出来ない圧倒的聖属性の攻撃であり、単体はもちろんのこと魔物の軍勢1万だろうが10万だろうが、一瞬で殺戮する事が可能な能力です。

しかしあくまでも異質な恩恵なので、長時間の神力継続は出来ず時間が経てば魔力に戻ってしまうし、元の魔力が尽きれば回復するまで使用不可。


そんな力を手に入れた私ですけど、召喚されたのは私だけしか居なかったもので、どうにも余裕が持てなかった訳です。

次の侵略の際には、3人ほど異世界人が欲しい。

あ、私も150年後に行こうと思ってるので合計4人ですね。

4人も異世界人が居れば今度こそは完膚なきまでに魔王軍を叩きのめす事ができると私は信じています。

まぁ、その時も女神様が現れてくれる事を前提しての話ですけどね。



さてその辺の話は置いといて召喚について話をしよう。

私は召喚の仕方が分からない。

召喚されたのは事実だが、召喚をした事はない。

そこで、私を召喚した聖女に会いに行こうと思う。

彼女とは約4年の付き合いだ。

召喚されてから約一年経った頃、三年間に及ぶ魔物との戦いが始まったのだが、その最初の一年の間あらゆるサポートをしてくれた。

戦闘訓練をしてくれたし、衣食住も揃えてくれた。


魔物の軍勢が攻めてくる事を初めに知ったのは彼女で、どうやら神の啓示を聞いたらしい。

それを民衆や王家、その他大勢に報せたところ、誰も信じようとはしなかった。

しかしそこでめげる事なく、どうにか対策を打とうと考え出した答えが、異世界召喚である。

彼女の祖父が召喚について研究していたらしく、小さい頃『異世界人は強い』と根拠のない意味の分からない事を祖父から聞かされていたらしい。

その言葉を思い出し、すがる想いで亡き祖父の書斎を調べてみると、召喚の儀式について記された書物を見つけ、私を召喚するに至ったのだ。

そうして、最強の勇者を一人作り上げていった訳ですね。 


そんな彼女ならば召喚について色々と教えてくれるはず。

早速行ってみよう。




「――どうもー、聖女さん居ますー?」

やってきたのは、エステルス王国首都メンデルにある大教会。

見渡す限りどこにも居ないようだ。

まぁとりあえずお祈りだけでもしていくか。

そう思い、奥まで進む。


このカーペット絶対高いよなー。

歩き心地最高。

リアルレッドカーペットじゃん。

そんな事を思いながら歩いていると、奥の端の方にある扉が開いた。


――ガチャッ


「あれ?鳥羽ルークさんじゃないですか」

開いた扉の先から現れたのは聖女であった。


「違う!私はアルカシリオ・パトバティウスだ!」

「いえ、あなたの名前は鳥羽ルークですよ」

「ぐっ、そうだけど!アルカシリオ・パトバティウスなの!」


そう、私の本名は鳥羽ルーク。

鳥羽は、パ『トバ』ティウス。

じゃあアルカシリオは何なのかって言うと、普段私はルカと呼ばれる事もあったので、それを取ったのだ。

強引な気もするけど、やっぱりファンタジー世界に来たらそれっぽい名前で呼ばれたいじゃん!


「はいはい、アルカシリオ・パトバティウスさんですね。ふぅ、ところで今日はどうしました?」

「しょうかんおちえてー」

「は?」

「しょうかんおちえてー」

「いやだから、は?」

「召喚について教えてください」

「あ、はい。いいですよ」

「やったー!ありがとーございまーす!」

「今日はまだお務めが残ってるので夜になったら私の部屋に来てください」

「分かりましたー!サヨナラー!」


――ダダダダダ!

アルカシリオ・パトバティウスは人間離れした速度で走り去っていった。


「ちょっと!鳥羽ルークさん!はぁ、あの人は何でああなんでしょう。まぁいっか」

聖女は呆れつつ、お務めに戻った。




「よーし!召喚について教えて貰えるぞー!ピェェ!」

うーん、でもまだ夕方だしなぁ。

そうだ、飯を食いに行こう!飯を!

あ、そういえばベヒモスの毛の調達依頼を報告するの忘れてたな。

よし、ギルドに報告がてら酒場で飯食うか!


「うおおおおおお!」




――ダンッ


「むん!到着到着ぅー」

冒険者ギルド兼酒場に到着した。

早速ギルド受付に向かう。


「フッ、お姉さん今日も可愛いね」

受付に着くなり口説き始めるアルカシリオ・パトバティウス。


「いや初対面ですけど」

嫌悪感まるだしの表情で話す受付嬢。


「あれ!そうだっけ!……絹のような肌、小宇宙の如き蠱惑な瞳、禁断の果実を想わせる艶やかな唇、見覚えがあるんだ……きっと私たちは前世で一緒だったんだよ」

「キモいです」

「え?」

「キモいです」

「うぅ、そんな言わなくてもいいじゃん、うっ、ひっく」

「泣かないでください、キモいです」

「うわーん!」

泣き出すアルカシリオ・パトバティウスであったが、それを見てか受付嬢の横からもう一人女性が現れた。


「もう、新人ちゃん?泣かせちゃダメでしょ?」

「だってキモいんですもん」

「キモくても我慢してちょーだい。次から気をつけてね?とりあえずここは私が代わるから」

「はーい、分かりましたー。じゃあお願いしますねー」

テキトーな態度で他の受付に移動していく新人ちゃん。


「はぁ、ルカさん。皆が皆私みたいに優しくないんですからね!」

そう言う彼女は、マリナ・オルケット。

いつもお世話になっている優しい金髪メガネの受付お姉さんである。


「うぅ、マリナさぁん!あ、そういえば。ベヒモスの毛持ってきました」

「切り替え早っ!もう調子狂うなぁ。はい、確かに受け取りました」

空中にいきなり現れた魔法倉庫からベヒモスの毛を取り出すと、それをマリナに渡した。


「おかねー」

「はいはい、報酬の30000コールです」

「ありがとーマリナさーん」

「こちらこそありがとうございます。それにしても、これからはまた平穏な日々に戻るんですよね。なんだか信じられません。魔物討伐の依頼も無くなって、今回みたいな魔物の素材調達の依頼も無くなって……これも全てルカさんのおかげです。ルカさんが居なければこの世界は滅んでましたよ」

「……それは違う。皆が居て、マリナさんが居て、私が居て、それで今回の勝利に繋がった。全てが私の力によるものじゃない。沢山の死を無かった事にしちゃいけない」

「あはは、ルカさんらしいですね」

「まあねー。じゃあご飯食べてきますわー」

「はーい、今後ともよろしくお願いしますね」

「こちらこそー」



はぁ、私だけの力じゃ足りない。

今回の戦いで女神の恩恵を受け戦った者達は大多数が戦死した。

今残ってる恩恵人は本当に僅かだ。

本当にギリギリで勝ったんだ。

次回の魔王軍到来では向こうもレベルアップして訪れるだろう。

やはり異世界召喚をするしかない。

でなければ今度こそこの世界は滅びる。



「……飯食うか」

酒場フロアに移動し、テーブルに着く。

しばらくするとウエイトレスが注文を取りに来た。


「ご注文はお決まりでしょうか?」

「うーんとね、じゃあエステルス牛のステーキ!」

「はい……えっと、以上ですか?」

「うん!あ!あとメンデリアンの15年を一本くださいな」

「メンデリアンの15年ですね、かしこまりました。ではしばらくお待ちください。失礼します」

「はーい」


メンデリアンとは、メンデルで作られているウイスキーである。

アルコール度数は47度、口に入れた瞬間に訪れるのは洋梨のような風味、後味は極めてスモーキーだ。

鼻を抜けていく香りはサッパリとしていて、まるで焙茶を思わせる味わい。

一本700ml、値段は6000コール。

値段に見合う良酒である。



「お待たせしました。お先にこちらメンデリアン15年です。ステーキはしばらくお待ちくださいね」

先程のウエイトレスがメンデリアンを持ってやって来た。

メンデリアンとグラス一つをテーブルに置く。


「はーい、どうもー」

「パトバティウスさんはいつもストレートで飲まれるんでしたよね」

「よく知ってるね!そうそう、私はストレート一択」

「星の狂人アルカシリオ・パトバティウス、そんな有名人のウイスキーの飲み方くらい皆知ってますよ!」

「えー!そうなんだー!なんか恥ずかしいなー、ハハハー」

「そうですよー!うふふ、では失礼します」

「はーい、ありがとねー」


ウエイトレスが一礼し去っていくと、早速グラスにメンデリアンを注ぎ、少量を口に含む。


「ぬー!飛んじまうよー」

心に羽が生えたような気分になる。

様々な重責から解放される一時、貴重な息抜きだ。


「ふぅ」

窓から射し込む橙色の光がグラスの中の液体を輝かせる。

夜になるまでこうしてここで呑んだくれるのも悪くはないが、ここは一旦散歩にでも出掛けようか。


そう決めると早速メンデリアンの瓶を持ち、ラッパ飲みの要領で一気に飲み干す。

全身にゾクゾクとした寒気の様な感覚が一瞬だけ走ったが、後は気持ちのいい酔いの快楽が全身を、主に頭の中を駆け巡っていった。


「お待たせしましたー」

なにやらジュージューと美味しそうな音を立てた物を持ってくるウエイトレス。

滑らかな質感の白く透き通った手で肉々しいステーキの乗ったステーキ皿をアルカシリオの前に置く。

そうだ、ステーキを頼んでいたんだった。

くーっ!酒で広がった胃袋が空腹感で更に広がっていくようだ。


「美味しそー!」

「はい、エステルス牛は絶品です!私も大好きなんです!」

「そっか!うん、美味しいもんねー」

「はい、うふふっ。私も食べたくなってきちゃいました!じゅるり……ではごゆっくりどうぞ」

「ハハハ、ありがとねー」

ウエイトレスはステーキへの渇望を断ち切るようにお辞儀をして去っていった。


「じゃ早速いただきますかねー」

肉の塊を丁寧にまずは一切れ、切れ味のいいステーキナイフで切っていく。

ぎっしりと詰まった肉の繊維を切り裂いていく。

この時点でよだれが止まらない。

切り分けた肉をフォークで突き刺す。


「よし……いくぞ、あむっ。……んん、くっ、はぁ、美味い……」

酔いが回ってきたせいか涙がこぼれそうだ。

美味しすぎて、もうたまらん。

赤身ながら柔らかく、適度な弾力もあり、噛むたびに旨味がジュワジュワと溢れ出てくる。

この上にかかっているソースも絶妙だ。

肉の味を邪魔することなくパワーアップさせている。

こんなの……反則だろ……。



その後も黙々と食べ続けたアルカシリオ・パトバティウスは、600gのステーキを丸々完食した。


「まだいけるな……」

しかしここまでにしておこう。

私は散歩に出かけるのだ。

また注文して待つには長すぎる。


「すいませーん!お会計お願いしまーす!」

手を挙げてウエイトレスに声をかける。


「はーい、お伺いしまーす」

小走りでこちらに向かってくる。


「お待たせしました。お会計ですね?えーっと……はい、ではお会計8700コールになります」

「はーい、これとこれと、よしっと、はい丁度!」

「はい、丁度。ありがとうございました!」

「こちらこそ、ごちそうさまでした」

お辞儀をするウエイトレスに急かされるように立ち上がり、出口へと向かう。


「おっとっと!」

酔いが想像以上に回っていて足元がおぼつかない。

そこに一人の女性が駆け寄ってきた。


「もう!ルカさん?ベロベロじゃないですか!」

金髪メガネ美女受付お姉さんのマリナである。


「えぇ?そんなことないれすよ?」

急に頭がボーッとしてくる。

一気飲みの影響が今になって出てきたようだ。


「舌も回ってないですし!まったく、ルカさん?ほら、肩貸しますから」

「あぁ、すいませんれぇ」

マリナの肩に腕を回し、ゆっくりと歩き始める。

外に出ると、酒で火照った体を冷ますように春の心地の良い風が通過していく。



「丁度私が仕事終わりだったから良いものの、そうじゃなかったら一人でどう帰るつもりだったんですか?」

「えへへ、ビューン!って帰るんれすよぉ」

「意味が分かりません」

アルカシリオのふざけた口調に呆れつつも、しっかりと体を支えるマリナ。


そのまましばらく歩き続ける二人を見守るお天道様は暮れかけていて、郷愁を誘う色合いで空を飾っていた。

今歩いている人気のない小淋しい路地裏にさえ慈悲深く夕陽で照らしてくれている。



「はぁ、本当に酔っ払っちゃって……ルカさん、何かあったんですか?」

「なにもありませんよぉー?僕はねぇ、ただ皆幸せになって欲しいって思ってるだけなんれすよぉ。でもねぇ?僕の力足らずなせいで色んな人の家族が犠牲になって、幸せから遠ざかっていって、僕はねぇ……ボケクズクソ野郎なんれすよ!!」

「ルカさん……あなたは――」

突然ガクッと重みが押し寄せてくる。


「きゃっ!」

マリナに覆いかぶさるアルカシリオ・パトバティウス。


「あの……ルカさん?こういう事は家に帰ってから……いや家だったら良いって訳でもないのですが!……って、あれ?」

「スー、スー」

「寝てる?……もう!はぁ、しょうがない人ですね。よっと」

アルカシリオを壁に凭れかけさせる。

そしてその隣に座るマリナ。


全くもって人通りの無いのない路地裏であった為、ここでしばらく一緒に休む事にした。

どうせしばらく起きないだろうし、だからと言って運べる訳でもないし、放っておく訳にもいかないし。

ふと横に視線を向けると、薄く夕陽に照らされた彼の顔が見える。

その表情は、母の愛に飢えた少年のようにも見えた。

とても寂しそうな表情で、無性に抱き締めたくなった。


「なんでそんな顔をするのよ……」

マリナはアルカシリオの手を静かに握った。





「――んん」

目が覚めると辺りは暗くなっていて、月明かりによって生み出される石畳の窪みや壁の陰影がとても幽玄な雰囲気を醸し出していた。

ここは一体どこだろう。

どうやら寝てしまっていたようだが、なぜ私はこんな人気のない路地裏にいるのだ。

すると先程から右半身に温もりを感じている事に気がついたアルカシリオは視線を右に向ける。


「……あ」

そこには月明かりに照らされていて何とも艶やかな色気を感じさせるマリナさんがいた。


二人揃って何故こんなところで寝ているのやら。

でもなんだか面白い。

面白くて声を出して笑ってしまいそうだ。


「ブフォッ、おっといけない」

やはり笑ってしまったよ。


はぁ、そんな事よりも喉が乾いた。

それで思い出したのだが私は酒を飲んでいたのだった。

おそらく酔っ払ってマリナさんを巻き込んでしまったのだろう。

申し訳ない事をしてしまった。


「んん、ん?ふわぁ、ルカさん起きてたんですね」

ルカの声を聞いて目を覚ましたマリナはメガネを外し、目を擦りながら眠たそうにしている。


「あ、起こしちゃいましたね。ごめんなさいね」

「いえ構いません。あ、そういえばもう暗くなってる。思いのほかぐっすりと寝てしまったようですね。すっかり元気になっちゃいました。変な時間に寝てしまったので今夜は寝られそうにないです、ふふっ」

「うん、そうですねぇ」

「はわぁ、私明日休みで良かったです」

「へぇー、明日休みなんだー。私も明日は……あ、ていうかもう夜じゃん!そうじゃん!教えて貰わないと!すいません!マリナさん一人で帰れる?帰れますよね!じゃ行ってくるんでー!」

即座に立ち上がり稲妻の如き瞬足で立ち去るアルカシリオ。


――ダダダダダダ


「え、あ、ちょっと!ルカさん!はぁ、まったくあの人は……」

今にも吸い込まれてしまいそうな星屑混じりの虚空にため息を忍ばせ、その場にペタリと座り込んだままのマリナに怒りの感情は存在しなかった。




――ダダダダダダ


「――ふぅ、危うく忘れるところだったー。まぁ少し遅れちゃったけど、夜は夜だしいいよね!夜に来てって言ったのは聖女さんだし、ハハハ!」

颯爽と路地を駆ける。

人を避け、猫を避け、目的地の教会まで止まることなく走り抜ける。

聖女さんの家は教会横に備え付けてあり、そこが彼女の紛う事無き自宅なのである。

今夜から召喚について教えて貰えるとの事だが、うーん、これからお世話になる訳だし、なにか手土産を持っていこうか。

しかしこの時間帯、一体なにを買えるというのだ。

うーむ。



――ガラガラガラ


「こんばんはー。おばちゃーん、ミルク石鹸ちょーだーい」

フフフ、そう、今開いている店といえば銭湯、銭湯で買える物といえばミルク石鹸だ!

これを持っていけば適度に喜んでくれるだろう。

実際石鹸があって困る事はないし。


「あらルカちゃん、いらっしゃい。ん?石鹸?石鹸だけ?」

「うん、石鹸だけ買いに来た」

「そうかい!ははは!あいよ、200コールね」

「はい、200コール」

「あい丁度、はいこれミルク石鹸ね!ありがとね!またいつでも来るんだよ!」

「うん、ありがとおばちゃん」

軽く手を振ってその場を去る。


――ガラガラガラ


よし、これで手土産も確保した訳だし、あとは教会まで一直線だ。

「行くぜ!うおおおおおおお」

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