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1-5 情報収集と魔法

今回、今までと比べ、長いです。

それと、文の書き方を大幅に変えたと思うのですが、前の方が良い! や、こっちの方が良いなどの、御意見をいただけたら嬉しいです。


 やはり、僕の善か悪かを見極める力は、万能ではない。

 オーラで人を見分けるだけで、罪状などなど、わからない。

 しかし、推測はできる。

 たとえば、ドス黒くドロドロしてたり、どこまでも真っ白く包み込むような感じであったりと、



「ふー。宿は確保できたし一安心かな」


 今から僕は情報を集めなければならない。

 ヘルメースと言う国の内情を知る必要がある。

 場合によっては()()()()のだから。


「宿の主人は村の北西に情報屋があると言っていたよね」


 とりあえず行こうかな。


*****


「お邪魔します」


 ノックをし、ゆっくり扉を開けると、そこには、外観と同じような少し古めかしいイメージの店内があった。このつくりの、家は、先程からとそうだったが、この村に多い。

 

 天界と比べ、下界は文明が遅れている。しかし、文明の違いによる物の形などを比較するのは、ヒジにおもしろい。しかし、前に来た時に比べて発展が目覚ましい。短期間でここまでなるとはと、感心した。


 店の奥にローブを着た人が言葉を発さず椅子に腰掛けていた。とてつもなく大きいテーブルを、はさみ向かい側の椅子に座るようハンドサインだけで促す。正直、分かりにくい。



 すると、今まであえて触れていなかったがテーブルの上の水晶の玉が自然と目に入ってしまう。


 さらに、情報屋の人が黒いローブを着て、無言のまま水晶の玉に手をかざした。

 

 そして一言。

        【フォーチュン】


 すると、水晶から煌々たる光が放射された。

 その光は、夜空に輝く一等星のような圧倒的存在感を放つ。

 

 水晶を輝かせた張本人がローブのフードをとり、まじまじと僕の顔を見てくる。


 なんですか? と聞くに聞けない状態が続く中、ローブの女性がやっと、言葉を発してくれた。だが、実に答えにくい。


「あなた何者ですの?」


 質問の意味が、全く理解できない。なんで急にそんなこと聞くんだろうか? まさか天界の者であることがバレた? でも、普通の人は、天界があることすら知らないと思う。この人が、例外の可能性があるけど、知らないと、仮定して話すことにした。


「質問に答えたいのですか、何を聞きたいのか、よくわかりません」


「はい、説明します。私の使う()()フォーチュンをこの水晶と併用することで、漠然と未来へのが輝きを見ることができますの。しかし、何年後かも、何が起きるのかもわからないんですの」


「それで、今であなたの未来が見えましたわ」


 急に饒舌になった彼女に、気になったことを聞くことにした。


「あの、魔法ってなんですか?」


 すると、彼女の怪訝な顔が飛んできた。


「魔法を知らないんですの?」


 誰もが知っている常識的なことだったのか?

 適当に、田舎から来た世間の知らない旅人ということにし、その魔法と言うものの情報を集めようとするために、彼女に説明をお願いした。すると……


「この私、シェリナに任せなさい」


 と、頼もしい言葉をもらえた。

 ありがとうございますと、言い感謝の気持ちを示した。


 ちなみに彼女――――シェリナさんの印象は、元気なお姉さんと言うものだった。長髪で金髪碧眼。顔は整っており美しい、しかし、ローブも下の衣服も黒く暗い。しかし、綺麗な服で着飾れば性格と顔立ちが相まって、より一層キレイになると思う。


 何故、明るいような服を着ていないのかと、気になり聞いて見たが、仕事服だけ、と言っていた。

 仕事――――占いと言うものは雰囲気が大事だとも言っていた。

 何故かはよく分からない。


 魔法については、ある程度、理解できた。


 まず、魔法と言うのは、自らが生み出す魔力を呪文で変換し、

魔法に変えるそうだ。


 次に、ランク。魔法と言っても強さが違う。

 下位、中位、上位、超位、神位と、順に強くなる。

 しかし、神位を使える者はいないと言う。


 そして、魔法には、様々な種類があると言うが、シェリナは頑なに、話そうとしない。トラウマでもあるのかと悟り、聞かなかった。


 と、言うのが、魔法と言うものだった。


 知れば知るほど、興味が湧く。

 


 前来たときは、魔法は存在しなかったなぁ。

 

 魔法については一通り聞き終え、さらに、占いの結果を忘れることなく聞いた。 


「あなたは、大きくな壁に直面しますの。一人ではどうすることのできない大きな壁が。しかし、それは、スタートでしかありません」


 と、今は何を言っているのか理解できなかった。



 僕は、感謝を伝え店を後にした。

 日が沈みかけ、夕焼けが赤く輝き、この村の建物とのコントラストが、幻想的な風景になっている。

 それを、背景に宿に宿に向かうのだった。


*******


 ノックをし、何も反応が無さそうなので、指定された部屋に入った。


 なんと、アミュラの方が、先に帰っていた。

 ノックのとき、反応がなかったからまだかと思って心配になっていたが杞憂だったようだ。


 僕は、アミュラを確認し、すかさず、謝罪の言葉を紡ぐ。


「一部屋しか、開いてなくて……その……ごめん」


 僕が部屋に入ったときから、アミュラは俯いている。

 頬が若干赤い気がする。



 そんなアミュラが、口籠ったままこう答えた。


「まだ……その……心の準備がまだ……」


「へ?」


 予想外の言葉に間の抜けた、声が反射的に、出てしまった。


 アミュラは、さらに頬、否、顔全体を真っ赤にして俯いている。


 気の利いた台詞が、思いつかず、しかし早く誤解を解かないと焦り、頭は真っ白。


 かろうじて、言葉を探し、発した。


「え、えっと、そんなつもりはないんだけど」


「ふぁ?」


 と、可愛く声で驚き、目を丸くした。


「え? 違ったの? 本当に?」


 慌てているアミュラを横目に見ながら、部屋を見る。部屋はそこそこの広さで、ベットが2つ。もう一度言います。ベットが2つ。テーブルに、椅子2つ。しかし、壁には装飾がない。

 だからこそ、落ち着いた雰囲気だ。


 一通り見たあと、椅子に腰を下ろす。


 すると、落ち着きを取り戻したアミュラが問いかけてきた。


「シト。情報集めどうだった?」


 それを、聞いた瞬間、僕は、顔を凍らせた。

 魔法と言う、未知のものと触れ合っていたせいで、興味がそっちに惹かれ、つい忘れてしまった。


 できてしまった沈黙。止まった時間。それを、打ち破るように

アミュラが自慢げに、胸を張り、堂々と言った。


「シト。あなたは集められなかったようだけど、私はそこそこ集めたわ!」


 アミュラが集めた内容は、こうだ。


 王の近くの者――――側近が税を上げている。生活が困難になるほどに。税が上げられたのは、数年前、その側近が力をつけたときだった。


 王は良い人だったらしい。


 なら何故、その側近を止めないのか?

  

 と、疑問がある。


 国王が共謀している? は、無いな。



 いや、それはない。ある時期から、急に上げられた。それも、おかしいほど。それに、側近の方が今は強いと聞いた。



 なら、国王に何かあったと考えるべきだろう。

 病気? 弱みを握られている? 


 それとも?


「シト? シト! 大丈夫?」


 此れで、話はまとまった。


 国王に会いに行く。


 僕だって、遊んでいたわけではない。国の魔法つかいについて聞いていた。


 国には、1人天才と呼ばれる者がいると言う。

 高位魔法を使うほどの、強者が王に就ていたが、今は側近側に就いているらしい。


 彼は、高位魔法が使え、1人で1国の兵力に相当するの強さだとか。もし、弱みを握られていたら、他の者は、口出しができない。


 しかし、その人だけ、気をつければなんとかなるのでは?


 しかし、魔法と言う、()()のもの。気を抜いたら、危ない。


 気を引き締めて行こう。


 出発は、アミュラが寝たあと。


 秘密裏に。


 情報集めて戻ってくる。


********


 さーて、そろそろ行こうか。


 闇夜にシトは突き進む。



誤字脱字等々教えていただけましたら幸いです。

読んで下さり、本当に、ありがとうございます。

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