1-2 流星群の夜2
改良作。
バグらしきものが、あったため書き直しました。
「どういたしまして。目が覚めたら、流星が降ってきて、びっくりしたよ。」
と、言いながら無邪気に笑った。
しかし、私は平然と、びっくりした、と言ったことに私は恐れを抱いていた。それに、この力は魔法ではない何か……であることはわかったが、詳細は分からない。
それになぜこれほどまでに、冷静でいられるのだろう?
強さ故だろうか……
「さっきから気になっていたんだけど、あなた何者?」
そう問わずにはいられなかった。
あの力は、人間の力を超越してると、魔法使いながら感じた。
しかし………彼は困った顔をしながらこう答えた。
「さあ? 僕にもよくわからないんだ」
と、間を空けずに答えた。
これはどういう意味だろうか? 何がどうであれ、深く追及するのはやめよう。
「あっ、名前聞くのを忘れていたわ。あなたの名前は何?」
質問を変える。命の恩人の名前は知っておきたい。
「僕の名前? 僕はシトだよ。君は?」
「私はアミュラ。よろしく、シト」
話していくうちに、恐怖は薄くなる。
これら1つ1つの言葉は、ただ優しく、気遣う気配すら見えた。
「僕、結構倒れていたみたいなんだ。この近くの国って何処?」
「えっと、この近くはヘルメースって、とこだと思うわ」
何故そこから? と、思ったがギリギリ、動揺することなく、答えた。
「…………何? その国は?」
なんて言った‼
今、ヘルメースを知らないように聞こえたけど。
大陸第4位の軍事国家よ‼
「ほんとに知らないの??」
「うん、倒れてたから」
驚いたわ。ほんとに知らないみたい。
そして、開いた口が塞がらないを実際に体験するなんて……。
「一体、どのくらい倒れてたの?」
この質問に答えてほしい。
いや、答えてくれなければ、気になり過ぎて、眠れないわ。
「わからないよ。倒れてたから」
やっぱり、といったところだった。
これで、疑問という眠気覚ましで、眠れない日が続くと思う。
話を戻そう。少しでも疑問を減らすために。
「ところで、これからどうするつもり?」
「うん、そのヘルメースって国に行くつもりだけど」
「やめたほうが行かないほうがいいわ。ここ数年、治安が悪くなってるの」
それに、と、続ける。
「あの国は、悪い噂でいっぱいなの。どんな旅人も迂回するわ」
「そうだったの? でもそこに用事を思い出したから」
「さっき初めて聞いたとか言っていたじゃないの!」
何? この人? 危険にあえて突っ込むドMなの?
どんどん、疑問が増えていく。
「気にしないで。僕、そろそろ行くけど。君も気を付けてね!」
私まだ、場所も方角も教えてないんだけど? それよりもう行っちゃうの? 夜は危ないわ、と考えていたがあの力の前にはどんな危険も無力だと、思い出した。
「まだ夜も明けていないし、洞窟でもう少し休んだら?」
「いや、僕はもう行くよ。それじゃあ、またいつか!」
「ちょっと待って!」
私は反射的に呼び止めてしまった。
シトの強さは、十分理解してる。
でも、感情が………
今まで、無くしていた感情が呼び起こされる。
胸が熱くなる。
顔が熱くなる。
心が熱くなる。
そして、ふと、思う。
この人と会ったことがある。
そして、確信する。
前にこの人に会い、話しをしたことがある、と。
「私も連れて行って!」
無意識にこんな言葉が出た。
「ダメだよ。危ないんでしょ? そんなところに信頼できる人間を連れていけないよ!」
シトは少し声を荒げて、そう言った。
「信頼できる人間?」
突然、普通の人が使うだろうか? と言う言葉を耳にし、問う。
いつだっただろうか?
奥深く、忘れていた記憶を掘り起こそうとする。
でも、思い出せない。
「アミュラは僕を助けてくれた…………」
「それに」と、続けようとしていたが、言葉は途絶えた。
シトはどんなものを自分の背中に背負っているのだろうか?
その言葉ひとつひとつは、重く、とてつもなく重く感じた。
そのとき、私は、決めた。
命の恩人であるシトの「力」になりたい、と。
そして…………
絶対になにがあろうと私はこの人、シトについていく………
私を信頼してくれるシトに。
「信頼してくれるのなら、尚更、ついていきたくなったわ」
「ダメだよ、危険なんでしょう」
「私も信頼できるシトを危険に晒したくない」
彼は目を見開き、うん、と頷き、言葉を紡ぐ。
「約束を守ってくれたらいいよ………………絶対に死なないで………」
シトはそう言った。
今までとは、桁外れの尋常ではない重いものを感じた。
「わかったわ、死なない程度に全力でシトの役に立つから‼」
だからこそ、私は強がって言った。
でも、ああ、なんか恥ずかしいこと言った気がするわ…………
「…………うん、わかった。これからよろしくね」
と、シトが頷いた。
そう聞き、ひとまず、安堵した。
「ありがとう」
「ところで、すぐ、行きたいでしょうけど、少し待って野宿の道具を片付けるから」
と、洞窟の方に視線を向けた。すると…………
「ううん、これから一緒に行動するわけだし、アミュラのに合わせるよ」
私が強がっていたのが、バレていたらしい。
「助かるわ」
と、私は正直に言った。
すると、唐突に、シトが言った。
「僕、ちょっと疲れたみたい………」
そう、言うや否やシトはその場に倒れるように寝てしまった。
それを見た瞬間私は絶句した。
****
私ははシトを洞窟に運び火の近くに寝かせた。
あの力の反動で倒れたとか?
と、シトの寝顔を見て、そう思った。
さっきの流星を破壊する行動がウソのような静かな寝顔。
「おやすみ」
と、言いながら私は眠りに落ちた。
****
アミュラは知らなかった。
シトは3000年前の戦いの終結後からずっと眠っていたこと。
そして、シトが破壊者であることに。
今は、まだ…………
文章というのは難しいものです。
自分の無力さを実感します。
しかし、これからも文章力を上げるように、努力しますので、これからも、お付き合いしていただきますと、嬉しいです。