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2-2 ドミニダード2

短めです。

 

「さて、お先にどうぞ。英雄様」


 大歓声の中彼は言葉を発する。

 

 やけに、自信に溢れた言葉。

 そんなに、これは強がっているのか……本当に勝てる道を用意しているのかはわからない。


 この闘技場にいる人々もそうだが、完全にこうなることを読んでいたように感じる。


 しかし、僕は魔法を使う。


  【エクスプロージョン】


 大規模な爆発を起こす。中位魔法が発動する。

 

 僕も、備えていなかった訳じゃない。

 ギリメスさんが万が一に備えて数多くの魔法を教えてもらっていた。


   【バリア】


 その爆発を、彼は【シールド】の上の魔法を用い、あっさりと、防がれた。

 

「じゃあ、俺の番だ」


 と、言い、天に腕を上げ、手をかざす。

 そして、魔法を唱える。


  【フルフレイム】


 突如として、闘技場に赤い球体が現れる。

 それは大きすぎた……全てを飲み込むような大きさだ。


「英雄様? どうするのかな?」


 【バリア】でも、防ぎきれないエネルギーの塊。

 どうするか……


 急にスピードを上げ、上から下へ落ちてくる。


 今の魔法では、防ぐ手段は……ない。


 

 となると、破壊の力か……


 隠したかったがしょうがない。


 


「破壊する」


 エネルギーの塊は、光の粒になり空に消えていく。

 闘技場は、静寂に包まれる。  


 誰も言葉を発さない――――発せない。

 圧倒的な光を放ち、落ちてくる魔法【フルフレイム】が、破られたからだろうか。


 誰もが目を疑い、立ち上がる。

 ありえない、と。何があったのだ、と。




「おいおい、何した?」

 

 魔法で声を拡大化して、話しかけてくる。


 驚愕が伝わってくるその声は、興奮も混じっており、とてもうるさい。


『続きを始めませんか?』


『ん? ああ、魔法か……わかった』


 すると、目を見開き、魔法が発動する。


  【ボルト】


 彼は高速で空を飛び回り、次々と魔法を放つ。

 空中に一直線に電気が伝う。

 1本ではなく、5本の光。

 

 高度を上げ、全て躱すが……


  【トラッキング•ボルト】


 5本の電流。しかし、先とは、違う。


 振り切れない。追尾弾だ。

 追ってくる電気の線は、速い。


  【バリア】

 

 一発は当たったもののそれ以外は、防げた。

 

 しかし……


  【フルフレイム】


 彼は、急激に近づき、またあの魔法を発動――――しなかった。


 さすがにこれは、危険であった。


 闘技場からの歓声は、最高潮に達した。



「英雄様よ、本気出してくれよ」


「本物の強さを見せてくれ」


 ――――少しばかり、本気を出そうか…………終わらせるために………


 強さだけで言ったらこの前の()()()()()よりも強い。


 しかし、ダメだ。まだ。


「破壊する」


 魔法【フライ】を破壊する。


 彼は何が起こったのか、まるでわからないようだ。


 自由落下をし続けると思いきや、動きがゆっくりになっている。


 しかし、飛べない魔法つかいは、スキだらけのたた的だ。


 ――――それ故に、降参せざるを得ない。

 

「参った。降参だ」 


 両手を上げ、降参した。


 

 僕は地面に足をつけると話しかけてきた。


「お前は黒じゃないようだな」


 黒というのは謎の創造者のことか……


 おしいけど、違う。


「黒って言うヤツは、武器を使ってきますからね」


「アイツはお前ほど強くなかったがな」


 その口ぶり、創造者に勝ったように聞こえる。


「勝ったんですか?」 


「ああ、中々苦戦したぞ」

  

 と、笑みを作り話す。

 この人凄いな……神の力なしで破ったとは……


 彼は手を差し出した。

 それを、掴むと同時に辺り一体から、歓声が今まで以上に上がる。「アタール」「アタール」と呼ばれている。そういえば、この人の名前を知らなかった。


「さて、そろそろ、玉座の間に戻るか……」


 と言い、アタールさんは、【テレポート】を使った。



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