キノシタナホ②
菜穂はその臆病な足を恐る恐る動かし、 さらを探していた。
な『さらーっ??ねぇーーさらーっ!?』
そのところで、???とさらとの会話が聞こえてきたのであった。
な『ど、どうしよう…このままじゃさらが…
でも、どうすればいいの…!?』
臆病な菜穂は手も足も出ない状況だった。
なぜなら、あれが怪物に成り果てていることくらい、会話からわかったからである。
な『で、でも……くっ、なんで私って何もできないんだろう…』
な『いつもさらにばかり助けてもらってたのに、私は何もできないのかな……?』
な『つよく…なりたい………!!!』
その瞬間に、心の中で声が聞こえたのである
○○『つよくなりたいのかしら?』
な『えぇっ、こんなベタなのあり!?てかあなただれ?!!?』
○○『私は、別世界からきた、マシェと申します。今、この世界では大変な事態が起こっています。』
な『えっ?どゆこと?』
マ『この世界では、《言ったことを現実にしてしまう化け物、通称ビコリーと呼ばれる化け物が各地に出没しているの。化け物と言っても、普通の人間が突然変異してなってしまうから、原因がわからないの。ただ、野放しにしておくとこの世界は壊滅するわ。』
な『なら、どうすればいいのよ!!!』
マ『……あなたがやるのよ!』
な『…へ?』
マ『私からあなたにこれを授けるわ。それを持って、強くなりたい、助けたい、と願いなさい。』
な『えええええっ!?』
な『で、でも私には無理です!!だって私、臆病だから…』
マ『なら、だれがあの子を助けるのかしら?』
な『さ、さらっ!!!くっ……やります。わたし、やります!わたしが死んでも、さらが助かるなら!!!!』
ピカーーーーーーーーーン
な『ふ、ふぇ?これ、わたし?』
マ『ほれ、いってらっしゃーい!』
な『うわああっ、ちょ、なにするっの…?あれ?いない…』
な『と、とりあえず助けなきゃ!!!』