5-32 チョコをもらった日(その1)~本命じゃ無いよね~
2月14日木曜日の昼休み、スワイプ・イン・ドリームの円ちゃんからメールが来た。『どうしても会いたい』という内容だった。この頃の俺は放課後は図書室に籠るか放送室のスタジオで問題集を解きながら後輩の相談相手をするのが日課になりつつあった。つまり、可愛い女子達からの久しぶりのお誘いだったので少しウキウキして、即答で付き合う事にした。5時に東中野駅に集合だ。1人で来いと言う事は、なんか嬉しいサプライスが有るのかも知れない。俺的には、14日でもあり、スワイプ・イン・ドリームの3人が待ち構えているに違いないと思った。ただ2つ問題があると言えばある。1つ目は、東中野に5時は遅刻するかも知れないという事。そしてもう1つは、出掛ける前に姉ちゃんを撒かなければならないって事だ。それには理由がある。昨日、母さんと姉ちゃんと彩香がキッチンに集合して何やら楽しそうに制作に励んでいたから、俺にはその作品を受け取る必要があるはずだ。つまり、姉ちゃんも今日中に俺に会う必要があると言う事だ。だがそれはたぶん帰ってからでも良いと思う。こんな自己中な論理展開が先行すると言う事は、俺は少し冷静さを失っていたかも知れない。
なので、姉ちゃんにはとりあえず、
『放課後:今日は行く所ができたので先に帰ってくれ!』
とメールした。
その直後、加代が俺の席に来て声を掛けてきた。これが事態を複雑にする引き金だった様な気がする。もちろん加代には何の責任も落ち度もない。
「翔ちゃん。これ。」
見ると、黒い光沢に赤と金色のリボンの立派な包を差し出している。俺はそれが何かはまあ分るが、円ちゃんとの約束との関係がいまいち理解不能だ。一瞬受け取る事に躊躇した。
「なんだよ、私のチョコは嫌なのか?」
「そんな事は無いよ。嬉しい。」
そう言って両手で有難く受け取った。加代は例のリングをしていた。そして小声で、
「結構リキ入れたから。」
「ありがとう。じゃあ談話室で今から一緒に食べるか?」
「ばか! 授業が始まる。それに、半分義理だかんナ!」
「はい。分かっております。ありがとう。加代ちゃん。」
俺は笑顔で加代を見上げた。加代も少し赤くなって可愛い笑顔だった。加代は俺の机に斜めに軽く腰掛けた。俺の目の前に白い膝がある。それを視界の左下に覚知しながら加代を見上げた。
「まあ。今のところ翔ちゃんと小泉さん以外には渡す相手が無いから。」
「マスターには?」
「父さんはぁ・・・別よ。」
「あげるんだね。」
「うん。」
「それが良い。」
加代の笑顔に優しいまなざしが加わっていた。俺は久しぶりに加代の優しい笑顔を見た。チョコよりもその笑顔がなんか嬉しかった。
「今日もレッスンか?」
「ううん。先生が別件で忙しいらしくて、明後日の午前中までちょっと暇になったの。」
「そっか。忙中閑だね。」
「そう言えばそうね。」
「レッスンはキツいのか?」
「うん、仕方ないわ。でも良い曲だから、翔ちゃんにもいつか聴かせてあげたい。」
「ああ、楽しみにしてるよ。」
「そうだ、カップリングの方が翔ちゃん好みかも。」
「楽譜はあるの?」
「あるよ。でもまだ持ち出し禁止なの。」
「なるほどね。」
午後の授業の予鈴が鳴ったので、加代は自席に戻り、俺は貰ったチョコをスクールバックに仕舞った。周囲の男共の視線を少し痛く感じながら。実を言うと机の右側のフックには、1時間目が始まる前に姉ちゃんに借りた白い紙袋が掛けてある。それには既に30個以上のチョコが入っている。朝来た時に机の上がチョコだらけだったのだ。それらは直手渡しで貰ったものではない。つまり、ファンチョコだから、俺的には『義理』の一種だと思う。貰えるだけでも有難い事だ。もちろん、メッセージカードが入っていれば、それには誠実に対処したいと思う。スタイルK経由で。
*****
話は本筋から逸れるが、下駄箱の靴の上にチョコを置くのは勘弁して欲しい。まして、靴の中はあり得ない。『足臭い』という自覚があるからだ。自分だけではない。周囲もそうだからだ。そういう劣悪な環境で半日以上も燻されてしまったチョコは口に運ぶ前に無意識に臭覚で確認してしまう。どうしても入れたいのなら、ビニールで厳重にラッピングして欲しい。
*****
・・・そして放課後になった。俺は久我山駅に急いで行かねばと思い玄関で靴を履き替えようとしていた。その時、スマホが振動した。下駄箱の前でメールを開いた。2件受信していた。1件目は昼休みの俺のメールへの即レスで、姉ちゃんからだ。
『Re放課後:どこへ行くの?』
俺はそのメールに気が付かなかった。しまった失敗したと思った。今更取り繕った返信も変なので、正直に、
『ReRe放課後:東中野に行って円ちゃん達と会う。』
とレスした。そしてもう1件は円ちゃんからだった。
『ReRe無題:5時高井戸駅に変更したいです。』
腕時計を見ると、4時だった。俺は少し時間が出来てホッとした。高井戸なら充分間に合う。
『ReReRe無題:了解。』
円ちゃん達はたぶん中野か荻窪からバスで高井戸に移動するのだろう。だが、この時、結果的に姉ちゃんに嘘をついてしまった事になった事にちょっと悪い気がした。
俺は1度戻って、放送室に顔を出した。放送室には順平と1年の3人が居た。当然だが、俺は順平とユウにチョコの件を自慢した。
「去年の方が多く無かったか?」と順平。
「ああ、去年は2袋だった。スタイルK効果でね。」
「じゃあ、今年は少し人気が落ちたって事だな。」
「わからない。けど、少ない方が良いよ。捨てられないしね。」
「まあ、ある意味気の毒かもな。」
「親父は毒とか心配だって言うけど、去年は毒入りは無かった。」
「毒とか針とか、そう言うの嫌ですよね。」とケイ。
「うん。だから、さすがに差出人が不明ってのは勿体無いけどポイする。」
「仕方ありませんね。」
「一応チェックしたらおすそ分けするから。」
「本当ですか? ありがとうございます。」と雫。
「じゃあ、そう言う事で、俺、出掛ける。」
「あ、先輩。ちょっと待ってください。ど、どうぞ。」
「え、ケイちゃんもくれるの?」
「本命でぇす。」
「ありがとう。よーく考えてご返事します。」
「ケイちゃん、抜け駆けは許さないからね。・・・私からもどうぞです。」
「おお、雫ちゃんも?・・・ありがとう。嬉しいです。」
「大本命ですぅ!」
「ありがとう。うーんと考えてご返事します。」
「先輩! 僕も本命頂きましたぁ!」
見ると、同じ包をユウが両手に持って嬉しそうに満面の笑顔だ。俺はそれを笑顔で見てから順平を見ると、順平も同じのをスクールバックから取り出して見せた。俺は安心して、もう1度ケイちゃんと雫ちゃんを見て、
「ありがとう。嬉しいよ。これからも宜しくね。」
ケイちゃんと雫ちゃんも可愛い笑顔で、
「こちらこそです。」とケイ。
「ホワイトデー楽しみです。」と雫。
「請うご期待! じゃあ、ごめん。そう言う事で、俺、出掛けます。」
「何がどういう事なですか?」とケイ。
「あ、いや、だから・・・約束があって・・・」
「仕方がありませんね。今日はショウさんは忙しいから。」と雫。
「400字以内でレポートな。翔太!」と順平。
「何のレポートだよ!」
俺は後ろ髪を引かれつつ放送室を出て、階段を駆け下り、久我山駅に急いだ。途中で姉ちゃんからメールが来て、『写真部の男子達にチョコを渡して放送部に来たら俺と入れ違いだったって事と、順平とユウ君にチョコを渡して帰る。』という内容だった。俺は『ごめん急いでいる。』とレスした。改札の手前のコインロッカーに紙袋を押し込んで200円入れてカギを回した。それから、改札を通って階段を駆け下りて、電車の前の方、つまりホームの渋谷寄りに移動した。その方が知ってる奴に会う確率が少ないのと、高井戸に入る時にホームに居る人、つまりスワイプ・イン・ドリームの3人が確認できるかも知れないと思ったからだ。今思えば、俺は少し舞い上がっていたと思う。なぜスワイプ・イン・ドリームの3人が俺を高井戸に呼び出す必要があるのか疑問を持つべきだった。
高井戸駅には5時頃到着した。先頭車両の前から2番目の右側のドアに立ってホームに居る人たちを確認したが、スワイプ・イン・ドリームらしい人影は無かった。ホームに降りると、吉祥寺から乗って来たと思われる乗客が結構な人数電車から降りていた。高井戸駅のホームは高架なので寒い。スワイプ・イン・ドリームの3人も待つとしたら、ホーム下の改札を出た辺りだろう。そう思って、俺は電車から降りた人達の流れに乗ってエスカレータで下階に降りた。改札を出た所で聞き覚えのある声がした。
「ショウさぁん、ここですぅ!」
改札の左前方のショッピングモールの前で紺色のスクールコートを着た可愛らしいJKが左手を上げていた。
「あ、円ちゃん。久しぶり。」
「すみません、こんな所に来て頂いて!」
「あれ? 皆は?」
「えぇ? 私だけですよぅ!」
「そうなんだ。にしても何で高井戸?」
「だって、久我山だとショウさん、知ってる人が多いでしょ!」
「それなら東中野でも良かったのに。」
「ダメですぅ。明莉ちゃんが居ますから。」
「えっと、ごめん。俺、どうも状況が理解できてないみたいだ。」
「私じゃダメですかぁ?」
「そんな事は無いけど。」
そう言って円ちゃんを見ると少し不安で悲しそうな表情だった。俺の応対次第では泣き出しそうな感じだ。もしそうなったらかなり困る。俺は思わず優しい笑顔を作って、
「ここじゃ寒いから、喫茶店にでも行かない?」
「はい。」
円ちゃんと俺はショッピングモールのコーヒー専門店に入った。カウンターでお決まりのカフェラテを2つ買った。入り口に近い方は禁煙席で、結構埋まっていたので、仕方なく奥の方の喫煙席に近い席に座った。少し煙たい臭いがした。コートを脱いで池越学園の制服になった円ちゃんはすごく可愛かった。
「1か月とちょっとぶりだね。」
「はい。」
円ちゃんはなんか言いたそうだが、言うべきかどうか迷っている感じだ。そのせいか、しばらく沈黙が流れた。
「えっと、なにかあったの?」
「・・・いいえ。」
きっと何かあったに違いない。
「良かったら、用件を聞いても良いかなあ?」
「あ、はい・・・これを渡したくて。」
円ちゃんはスクールバックから赤と黄色のリボンをかけた白い箱を出してテーブルの上を滑らせるようにして差し出した。それが何かはまあ分かった。
「ありがとう。嬉しいよ。」
「そうですかぁ?」
「うん。円ちゃんから貰えるなんて思って無かったから。」
「・・・やっぱり私、蚊帳の外なんですよねぇ。」
「そんなつもりで言ったんじゃないよ。嬉しいサプライズだ!」
「本当ですかぁ?」
俺は笑顔で円ちゃんを見詰めるつもりだったが、円ちゃんは下を向いて俺を見ようとしない。何となくだが、円ちゃんは俺にチョコを渡したいという気持ちで、何か別の、たぶん本当の気持ちを塗り潰そうとしているような気がした。なのであえて探りを入れるつもりで、否定的な方向に話を進めてみた。
「俺、まさか本命じゃ無いよね。」
「本命ですぅ。ダメですかぁ?」
「円ちゃんにそう言って貰えるのはすごく嬉しい。だけど、そう言うの、今本当にしちゃダメだよね。」
「・・・・・」
「円ちゃんはもうすぐデビューする。アイドルになってタレントになる人だからね。」
「はい。もう2年近くそう言って来ました。その積もりです。」
「そうだ。そうで無くっちゃ。」
「はい・・・その積もりです・・・はい。」
円ちゃんは噛締めるようにそう言った。だが、その声は弱々しかった。だからこそ、その弱い声がかえって俺の気持ちを共鳴させた。小さい頃の俺の気持ちをフラッシュバックさせた。胸の真ん中の痛みの記憶が甦った。つまり、たぶん、円ちゃんの心は折れる寸前で、それに必死で堪えている。何となくそれが判った。俺は励まさねばと思った。
「とにかく、チョコありがとう。嬉しいよ。」
「私、不器用だし、どんくさいから手作りできなくて。」
「円ちゃんの気持ちは確かに俺に届きました。」
「ほんとうですかぁ~、嬉しいですぅ!」
円ちゃんの表情が少し明るくなった。
「俺、よ~く考えてお返事します。」
「はい。お願いしますぅ。」
円ちゃんと俺はようやく見詰め合った。可愛い笑顔だった。お互いに笑顔の視線を交えたまま、2人共少し冷めたカフェラテのストローをくわえた。キスを交わしたような妄想が走った。
「デビューのオリジナル曲のレッスンしてるんでしょ?」
「はい。」
「練習大変だろうけど、デビュー楽しみだね。」
「そうなんですけど、私、どんくさいから、皆に迷惑かけて・・・」
突然円ちゃんの声が泣きだしそうな声になった。
「円ちゃんがどんくさいなんて事無いよ。クリスマスの時だって全然OKだった。格好良かった。」
「・・・・・」
円ちゃんは下を向いて唇を噛締めた。涙が数滴落ちた。
「ごめん。なんか俺、悪い事言ったみたいだね。謝るから、泣かないで!」
「いいえ、そうじゃ無いんです。」
「言える事なら何でも言ってくれ。全部聞くから。」
「あの時のVを見た先生に皆叱られました。テンポが緩いって。」
「そう言えばテンポ落としたっけ。」
「私のせいです。皆が叱られたの。」
「それで皆にハブられたとか?」
「いいえ、加代さんも明莉ちゃんも何も言わないんです。」
「それで余計に凹んでるんだね。」
「はい。」
「そっか、そんな事があったんですか。」
その時、俺のスマホが振動した。
「あ、ごめん。メールが来たみたいだ。」
俺はメールを開けた。明莉ちゃんからだった。
『無題:午後から円が行方不明です。師匠は何か知りませんか?』
俺は、ちょっとズルいが、円ちゃんと一緒に居る事は知らせず、
『Re無題:何かあったのですか?』
と打って返信ボタンをタップした。
「確かにほんの少しテンポは落としたけど、あの時の円ちゃん達は最高でした。」
「それじゃあダメなんです。プロの世界では。」
俺は暫らく考えなければならなかった。プロの要求クオリティーだと言われれば、何を言っても無責任なお慰めにしか成らない様な気がした。
「円ちゃん、俺、そっちに行っても良いですか?」
「えっ?・・・はい。」
俺は席を立って、円ちゃんの左隣に座り直した。円ちゃんは俺を1度見上げたが、また下を向いた。
「円ちゃん、ちょっと俺の話をするけど、聞いてくれるかい?」
「・・・はい。」
「俺は早生まれだから、小さい頃本当にチビで、弱虫で泣虫でヘタレで、自分のプライドを保つ事も捨てる事も出来なかった。」
「なんか、今の私みたいですね。」
「うん、たぶんそうだね。」
「今のショウさんからは想像できません。」
「うん、ある人に助けてもらった。」
「誰ですか?」
「誰とは言わないけど、俺の恩人だ。」
「良かったですね。私もそう言う人居ませんかねぇ。」
「円ちゃん、俺を見てくれないか?」
俺は真顔で円ちゃんを見詰めた。
「・・・ショウさん。」
「円ちゃんの恩人になれるかは判らないけど、助けてあげたい。」
「本当ですか?」
「うん、できれば、胸の真ん中にある痛みを和らげてあげたい。」
「え? どうして胸が痛いのが判るんですか?」
「俺と同じだと思ったんだ。」
俺を見詰める円ちゃんの瞳が少し輝いた様に見えた。俺は体を捻って円ちゃんの瞳を見詰めて、
「円ちゃんはどんくさくなんか無い。その証拠に、俺がスタイルKの『ショウ』だって1番最初に気が付いた。」
「それは振付とは違いますぅ。」
「いいや、円ちゃんの頭の回転はぜんぜん遅くない。記憶力も鋭い。」
「そうですかぁ?」
「ああ、ナタプロに吉村さんか来ていたのを覚えてた。」
「それはぁ、たまたまです。」
俺は少し顔を近づけて、もう1度円ちゃんの瞳を覗き込んで、
「円ちゃんは頭が良い。賢い娘です。」
「でもぉ~」
「ハイって返事してください。」
円ちゃんは顔を上げて、訝し気に俺を見て、
「ハイッ!」
「うん、それで良し!」
俺を見詰めた円ちゃんの瞳に、妙に真面目そうな俺の顔が映っていた。
「明日、俺の家で特訓をします。」
「ええぇ~!」
「明日は大丈夫ですか?」
「えっと・・・」
「返事は?」
「ハイッ。」
「学校が終わったら、お泊りの準備をして三鷹台に来てください。」
「はい。」
「よし、決まり!」
「ショウさん、私、嬉しいです。」
「どこまで出来るかは判らないけど、頑張りましょう。」
「はい。」
円ちゃんと俺は見詰め合った。円ちゃんは最初は嬉しそうな笑顔だったが、大きな瞳が徐々に潤んで、そして、俺の胸に額を付けた。
「ショウさんだけですぅ。私の事、解って下さったの。」
「うん。そうかも知れないね。大人や元気な人にはなかなか判って貰えないんだ。」
「はい。」
「上手くいくかは判んないけど、俺の言う通りにしてみてくれるかい? 明日と明後日。」
「はい。よろしくお願いします。」
「うん。よし、じゃあ帰ろうか。」
「はい。」
「円ちゃんはバスで帰る?」
「いいえ、電車ですぅ。吉祥寺経由です。」
「じゃあ、吉祥寺まで送って行くよ。」
「いえ、良いですぅ。三鷹台までで。」
「まあとにかく行こっか!」
「はい。」
「うん。良い返事だ!」
円ちゃんと俺は顔を見合わせた。円ちゃんは可愛い笑顔だった。コーヒー専門店を出て、改札を通ってホームに上がった所で思い出した事が有った。
「明莉ちゃんが心配してるから、連絡してあげてください。」
「はい。」
「後ろの方に行こう。空いてるから。」
「はい・・・ショウさん、私も明莉ちゃんと同じようにマドカって呼んで下さい。」
「それは特訓が上手くいってからにしようか。」
「はい。頑張ります。」
円ちゃんは俺の腕にぶら下がる様に腕を絡めた。ちょっと嬉しかった。