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短編・詩 恋愛

黒と白

作者: 些稚 絃羽

スプーンで掬ったアイスクリームは

思いの外早く溶けて

口に運ぶ頃にはただの液体に変わった


もたもたしてると全部溶けるよって

あなたは笑うけれど

もう全部溶けちゃえばいいって思ってるの


甘ったるい思考もくどい言い訳も

一緒に溶かしてくれたら

あなたの隣に偽りなく居られる筈だから


それでも甘さにしんどくなって

そっとまた蓋をした


そうすれば見えなくなるけれど

狭い狭い空間の中

溢れ出してしまいそうになるよ


口に残る甘さを忘れたくて

あなたの飲む苦いコーヒーに手を伸ばす


苦みと渋みが舌に溶けて

まるであなたみたいと笑った


あなたはコーヒーにアイスクリームをひと匙落とす

ガラスの向こうで交じり合う黒と白は

思いの外穏やかに時を進めて

こんな風に私もあなたに溶けていけたらって

そんな事を願ってみる

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― 新着の感想 ―
[良い点] きれいな、居心地のよいことばかりではなくて。 もっとぶつかって、壊れそうになってもいい。 お互いの心をさらけ出して、それでもやはり好きだと、 一緒にいたいと思えるところまでいきたい、という…
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