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登場人物紹介&後日談(5):柊初陽、シノ、アルズグリューン

柊初陽ひいらぎはつひ


「どうして、私ではいけないのか…」

「…男性を好きになるということがわからない。だから多分、私は、お前にひどいことを言うと思う」

「生きている限り、存在している限り、自分は嫌でもここにいなければならない。そして、生きている限り、生きて、消えていった者の分まで、叫び続けねばならないのだと」


 18歳 167cm 53キロ

 喜平次が所長をしている研究所に勤務している少女。

 ややキツイ印象を与える、切れ長の眼。細い外見と相まって、シャープな印象。髪形は長さを切れ揃えたショートに、後ろ髪の一部を腰まで伸ばし、後ろで一本にまとめている。

 家族は父と母の三人家族。

 趣味は、車でのドライブ。運転は荒っぽい。特技は、気配を感じさせず人の背後に立てること。

 頑張り屋で能力も高いのだが、空回りや報われないことが多い。そのことで思い悩むことも多く、どちらかと言えばネガティブな性格。

 幻月流の忍であり、実家の里での修業後は、隠忍として人に言えないような仕事をしてきた。足を洗いたいと思っていたところに、喜平次の輩の対策の人員として研究所に採用される。アルズグリューンとして望月と戦うも敗れ、フェルミは小春のパートナーとなる。その後は支援要員として活動するも、グラに敗北し後にグラと修業することとなる。如月戦後、夢の中でシノと出会い、ついにパートナーを得る。船瀬からストレートな告白を受けたが、敵であり、男性経験の全くない初陽は困惑。悩んだ末、叶わない夢だと思いつつも、船瀬の想いを受け入れた。

 鏡を見ると、いちいち身なりを整えてしまうのが癖。

 独学で勉強してきたため、必要最低限の知識しか持ち合わせていない。故に、勉強は苦手。

 高校を卒業後、それぞれの道に進んだ小春達に対し、初陽は研究所に残り、再び肉体を持った船瀬と共に、輩の残党との戦いを続けながら、対輩の実戦部隊の指揮にその力を注いだ。その傍ら、柊流を興し、その元で次世代の育成に努めた。船瀬との間に一子を産む。生まれた息子はやんちゃに育ち、たまに日本に戻ってきた小春のところへ、よく喧嘩をしに行ったという。


 *五人の中では、よく挫折して悩む、一番人間臭い子だと思います。不憫可愛い子です。最初は小春の前座兼かませポジションとして一話の時点で消える予定でしたが、不憫になってサブキャラとして書いていたら、不憫可愛くなってきてしまって、メインキャラのポジションを勝ち取った子です。他の四人の氏名には、登場順に、季節+色の名前が付けられていますが、初陽は途中でメインにしようとしたため、そうなってはいません。ですが、作中で一番早く変身した=初陽、柊=緑色、ということで、こじつけではありますが結果的に法則通りになっています。





『シノ』


「隠れて、いたんです…。私、話すのが苦手で、だから、ずっと隠れていたんです…」

「はい…とても。ですが、嫌な風ではありませんでした…。激しいけれど、でも、その風には、ひたむきな、想いがあった。願いが、あった…」

(出来るだけ、前を向きます。前を向いて、歩きます。後ろの景色が遠くなっても、もっと素晴らしい景色が、きっと、前にはあります。それを、信じます。初陽さんと二人なら、私、信じられるんです。だから…)


 ?歳 ?cm ?キロ

 夢の中時 見かけ12歳程度 141cm 32キロ

 遥か彼方の銀河の星からやってきた異邦人の女性。輩。

 かんざしの物質体として存在している。

 趣味は、静かなところで何も考えずボーッとすること。

 物静かな性格で恥ずかしがり屋。少し弱気なところがあり、人と接するのが苦手。一人が好きだが、気の合う人とは一緒にいたいタイプ。

 母星では、存在感が薄く、他人から無視され虐げられていた。そのせいか、他人と接するのが苦手で、上陸してからも一目のつかないところで隠れるように過ごしていた。如月教に発見され、協力するように求められるも、拒否。捨てられる。その状態のシノを初陽が偶然見つけ、持ち帰る。初陽の夢の中に隠れながら、初陽が自分と似た存在だと気づき、初陽と接触。初陽の人柄を再確認し、パートナーになることを決める。

 輩と戦い続ける初陽の傍にいて、常に初陽を支え続けた。よく夫婦喧嘩が行われる初陽と船瀬の仲裁役として、公私共々、いつも初陽の力となり、彼女を見守る。初陽と接する中で徐々に人見知りも治っていった。


 *名前の由来は、素粒子のヒグシーノから。性格付けや出会いのネタはヒッグス粒子の性質から取りました。このコンビはお互い自己愛が強い気がします。決して相手のためにと100%とは思えないけれど、自分のために相手に協力できる、そんな感じですね。ちゃんとお互いのことは大切に想っています。





『アルズグリューン』


「虚空に芽吹く、若葉わかばの波動。キュープリック・セデーレ・マッジョラッツィオーネ!(緑道の重在撃)」

「虚空に芽吹く、若葉わかばの波動。キュープリック・セデーレ・リドゥツィオーネ!(緑道の軽在撃)」


 初陽がシノを纏い、変身した姿。

 緑色の陸軍の軍服。同じく緑色の軍帽を目深に被り、上着の両袖は腕を通さず風にはためかせている。軍服の下は忍装束を着用。

 武器は手に持ったナイフによる斬撃と投擲。緑色の粒子を放つ。能力は、場の質量の増減。

 気配を消し不意に背後から攻撃する遊撃と、能力を生かした支援や索敵の役割を果たすことが多かった。

 自らがイメージし指定した範囲の空間の質量を自由に増減させることが出来る。空間の広さと効果時間は反比例の関係。学校の校舎全体の規模で質量操作できるが、効果は一瞬しか持たない。また、自分自身にも効果が及ぶため、質量の減少による加速に関しては問題ないが、質量の増加による停止も自分自身に効果を発揮してしまうため、その場合は、指定範囲の質量を増加させつつ、自分が動く予定の範囲の質量を減少させるという二重の手間が必要。そのため、質量増加は質量を減少させるよりも効果時間はかなり短くなる。

 能力が決定打になることは少なかったが、重要な局面で地味に活躍し続けた。


 *能力の由来は、ヒッグス粒子の性質「質量を与える」から。そこから、物質の質量を増減させる能力にしました。かなりの重力操作とかぶっているようなところもあるのですが、こちらは重くするのではなく、物体の動きを止めたり加速させたりすることなので、差別化は出来たのかなと思っています。強いのですが、他と比べてしまうと強すぎる能力でも無いので、使い勝手がよく、何かと使ってしまった感があります。

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