はじめてとなんとかと少女達
PCフリーズ9回目。まじでこれのろわれてんだろうか?
そうか、僕の脳内魔王ちゃんがもっとかわいく書けというそういう電波的な訓示に違いない!
それ以外の回答が他にあろうか? いやない!(反語
そんな書き直し4回目にもめげずに第四羽です。
誰だろうね書き直しほとんどしないと舌の根乾く前に書き直したの。俺ですが問題なんてありませんねっ!
というか、なんで二話目に謎バトルとか、これいったいどこに行くんでしょうね。
というか、とっとと登場人物の名前を出してかないとですね。
あらすじ詐欺になっちまいますですことよ。
「さて、それでは何から話すとしようか」
そう上品にナプキンで、口元を拭く赤髪。
まあ、そんな上品ぶった行動されても、先ほどまでの怪獣が巨大マグロにかぶりつくような食い方を見させられてなんとも言えない複雑な気分に陥る。
これがギャップ萌えだとか浮かんだ自分の脳裏を一回リセットするために一度、自分の頭を柱に思いっきりぶつける。どうやらオタク回路が壊れたらしい。
「どうしたいきなりヘッドバットなど決めおって」
「いや、なんでもない」
「さて、まず何から話そうか」
「名前」
ふと、浮かんだ言葉がぽろりと、零れ落ちる。
「名前とな?」
それを聞くと、何やら嬉しそうにこちらを見てくるレッドペッパー。
「いや、そういえばまだお前らの名前を聞いていなかったなと思っただけだ」
「ほう、それはあれか殺す前にお前の名を聞こうというやつか?」
「それは違う」
というかそれだと、パターン的に正義の味方がお前らが知る名など無いとか言いそうだ。どっちが正義かわからないが。
「というか、こっちにもう敵意なんて無いからな」
「サミングしようとしたくせにか」
「……あれは事故だ」
まあ、そういうことにしておこう。拉致監禁された仕返しに、鼻フックかまそうとしたことは黙っておくに限ることだし。そんなことを考えていると、赤髪は少しだけ考えた振りをして小声でまあよかろうと呟くと、妹に視線を送る。妹もその意図を理解したらしく、コクリと首を縦に振る。
「魔王様。いいのですか?」
「かまわぬよ。それに、その程度で狂犬一匹飼えるのだ。安い物だとも名の一つや二つ」
「承知いたしました」
何故、名前一つ聞くだけで凄まじい物を魅せられるようなプレッシャーを感じなければいけないのか。
「いや、別にいいぞ? そこまで聞きたいわけでは」
「我の、余の名は、ファン=フォン=ブルーベリー! 東海の異の魔王よ!」
ないからな、と続けようする前に早口でまくし立てるように言い放つ赤髪というか魔王。
それと、余談ではあるのだが、何故メイドが俺の首元にナイフを突きつけているのだろうか?
「私は、名前はファン=リバー=レッドベリーです」
そう言って、レッドベリーこと妹ちゃんは、制服のリボンを揺らしてぺこりとお辞儀をする。
それは良い。だが何故、危機に陥らないといけないのか。何か悪いことでも聞いたか地雷でも踏み抜いたか。心当たりありすぎて確かめたくも無いが。
「なあ、メイドさん」
「なんでしょうか。ちなみに、私の名前は鳥です」
「鳥?」
「ええ、バードでもとりでもちょうでもお好きなように」
それは名前の意味があるのだろうか? コードネームじゃあるまいし。後これ以上地雷を増やすな。
「なあ、もしかするとなんだが、名前って聞かないほうが良かったか?」
「もしかしなくてもその通りです」
そう、クスリというよりはニタァとした感じの笑みで、鳥さんは答える。
「わかんねえよなんだその最初のステータス設定画面で、名前を選びましたね? よし死ねみたいな鬼畜げー! リセットを所望する!」
「リセットなんて事をすれば、モグラが怒りますよ?」
「なんでそこだけ、動物の森なんだよ!?」
という何故ゲームの内容を理解している。あれは良い子にはほとんど関係の無いイベントだぞ。
「よせバード。少年は何も知らなかったのだ」
そう言うと、赤髪ことフォブ子はこちらへと歩み寄る。
「して、少年。君の名は?」
「俺?」
「そうだ」
そういうと、フォブ子はにんまりと笑う。
「余は少年の名を知らぬ。ゆえに教えてくれぬか?」
そう言って、笑う少女の顔は、何も知らない男ならば簡単にコロリとだまされて今良そうな必殺スマイルなのだが、先ほどの暴食がいまだに尾を引きずる俺には幸か不幸か一切効かなかった。
「タカヤス」
「タカヤスか」
すると、突然フォブ子は顔を下げ、何かをかみ締めるかのように呟いて。
「よろしくタカヤス!」
と、満面の笑みで笑う。それには、先ほどの洋画版のマグロを食べる怪獣のイメージを忘れさせるような笑みで。
「……よろしく」
そう、俺は言うことしかできなかった。