あの人が死んだ
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
※『小説家になろう』、『カクヨム』様にも投稿をしております。
注意事項2
本当分からないんだよね。
あれだけ死ね死ね言ってて、それ言うほど苦しめた人が死んだのに、いざ死んだら『可哀想』って。
私の母なんですけど。
なんで清々しくないの? どうでも良くない?
あの人が亡くなった。私に、私達に対して、平気でモラハラをするような人だった。そもそもそんな人なので、私以外の親族からも、皆距離を置かれていた。今でも祖母の葬式で揉めて、噛み付いて来たことを覚えている。だから別になんの悲しみもない。
あの人の死を知ったのは、亡くなってから四十九日が経過しようとした時の事だった。役所から手紙が来て、遺産相続をどうするか、書かれた時の事だった。
――あの人が亡くなったんだって。
――なんか旅行中に突然死したみたいで。
――遺体も燃やされて、遺骨がないの。
そしてそれからの。
『可哀想だよね』
母のその焦り混じりの声がこだました。あれだけ悲惨な目にあって、あれだけ暴言を吐かれて、あれだけ周りに平謝りして、あれだけ『早く死んで』とボヤいていた癖に。
介護を請負う気もない。保証人になる気もない。全ての厄介事を残さないで死んでくれた事だけが、唯一の救いだと言うのに。
久方ぶりにあった友人に、その事を話した。彼女は私の空っぽな、ある意味で合理主義と矛盾のなさを知っているので、独断取り繕わず、そのまま話した。
「なんで悲しいのか分からない。あの人が亡くなっても心底どうでも良い。散々皆怯えていたのに、散々『早く死ねよ』とか言ってたのに、なんです死んだら『可哀想』って思うんだろ。
私は悲しくないよ。因果報応。介護も必要ない。入院費も払わなくて済んだ。後ぐされもない。一番良い終わりで清々しているのに」
そう言うと、友人の目が一度おおきく揺れた。其から黙って私の体を抱きしめるとただ黙って背中を摩った。
「私はおかしい? 変って言われる? 今まで散々死ね死ね言ってて、いざ死んだら嘆く方が、余っ程無責任で残酷でおかしいと思うけど」
なんであんなに苦しめられて、毎日のように『早く死んでくれ』と言っていた人が、実際に死ぬと『可哀想』ってなるの?
分からないんだよね。
毎日『死ね』って言ってたじゃん。
電話に怯えていたじゃん。取り立てに怯える人の様に。
だから私は別に悲しくないし、介護する必要もないから、『あーやっと解放されたわ』ぐらいにしか思ってない。
旅行先で亡くなったらしいけど、遺骨とかも執着ない。
それでも、世間一般の人々は私を『異常』とか『おかしい』とか『サイコパス』って言うんかな?
そうやって手のひら返して、『死ね』やら『可哀想』やらくるくる言い換える方が、余っ程残酷で、異常で、頭おかしいと思うけど。
ああ、私の母なんですよ。そういう事するの。
それを言うと揉めるから言わないけど。
人の心理って本当に分からないな。
あぁ、感情はあるよ?
なかったら適応障害にもなってないし、
友人を『尊いもの』とも思わないし、
お気に入りとキャラが自爆しても泣かないし、
その創造者が『なんで一緒にいてあげられなかったんだろう……』という言葉に『ままじゃん……』
とも思わないでしょ?




