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華の都  作者: Kuronero
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取り調べ

エマに伸ばすミュラーの腕をヨハンが鷲掴みにして捻り上げる。

「いかがしましたか大尉殿?」

ミュラーは痛がる様子を見せずギョロリと大きな目でヨハンを見る。

「彼女のような美しい淑女にその汚れきった手で触れるのはいかがなものか?」

二人のにらみ合いが続く、ミュラーの後ろにいた秘密警察が懐に手を入れようとしたその時。

「待ってくれヨハン、下賤なコイツラでも話せばわかるだろうから」

そう言って杖を突きながら立ち上がるエマ、ミュラーがヨハンの手を振り払い。

「こちらです、表で車が待機しています」

そう言って病院の出口の方を手で指しながらエマを誘導する。

ゆっくりと誘導に従いながら病院の外へと向かっていくエマ、ベンチに座るヨハンを冷たい目つきで見下ろしながらミュラーもエマに続く。

「貴様・・エマを汚すようなら許さないからな・・」

「ご心配なく・・・」

とだけ言って病院から出ていく一行、不安に思いながらヨハンはやるせなく顔を下げた。

数時間後

秘密警察の表向きの本部についたエマは取調室に連れてこられた、机に向かいミュラーが資料を眺めながら座っており、長い沈黙が続いていた。

「・・・さてエマさん、率直に聞きますが貴女はレジスタンスですか?」

資料を読み終えたミュラーがエマに質問する。

「んなわけあるか、そのレジスタンスに襲われた側だ」

ミュラーはメモを取りながら質問する。

「なぜあのレジスタンスの男は貴女がいた宿屋に逃げてきたのでしょうか?レジスタンスの拠点だからではないのですか?」

「偶然だよ、オーナーのカトリーヌに聞いてくれよ」

「そのカトリーヌさんは未だに消息不明でして、逃げたのでは?」

エマは驚きながら聞き返した。

「カトリーヌが失踪?アイツが政治に関心あるようには見えねェのに・・・」

「えぇ、レジスタンスのものと思われる襲撃計画のデーターが入った記憶媒体がカウンター裏から見つかってます、あの宿屋に出入りしがちな貴女はたとえレジスタンスの一員でなくてもなにか知っているのでは?」

カトリーヌがレジスタンスに関係していたかのかと少し困惑し、沈黙するエマ。

「・・・普通に聞いても答えてくれませんよね仕方がありません、時間あげます、明日の朝また聞きますゆっくりお休みください」

秘密警察本部に来てから3時間ほど立ち、計画停電で暗い廊下を案内され独房に案内された。

「カトリーヌ・・なんで・・」

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