表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 野奈目 七詩
序章 一つの旅の出発点
4/87

アルトスの過去・3

 アルトスはステータス発表の後、最初の頃こそ自身の能力の低さを嘆き、絶望していたが、3ヶ月が経った頃、ふと考えるようになった。


「この能力割と使えるんじゃね?」


と。


 アルトスはステータス発表から周りの人達には内緒で自身の能力を磨いていた。そしてある時、現状の自分に出来る「模倣」の使い方を覚えたのだ。スキルの継続時間を3分間、1回のスキル使用で技を放てる回数を1回のみに制限する代わりに、使用MPを100分の1に抑えることに成功した。使用MPが50になったことでアルトスのMPでも「模倣」が使えるようになった。


「なあ、シル、ちょっとスキルの練習に付き合ってくれないか?」

「ええ、いいわよアルトス。」


 アルトスが話しかけたのは同じくクルストの貴族の娘、シルフィ・アードカノスだ。彼女とアルトスはまだアルトスの両親が生きていた頃から親しく、家族ぐるみの付き合いがあった。そしてシルフィは彼女の両親を含めて、少年アルトスの唯一信用できる相手だった。


 アルトスはルメストロ家の人間には自分やスキルの成長を一切報告していなかった。また、ルメストロ家の人間も、アルトスという落ちこぼれなどには微塵の興味もなかったため、彼の成長を見ようともしなかったし、ましてや気づきもしなかった。


 そのため、シルフィはアルトスが共に練習できる唯一の相手だった。また、シルフィはアルトスと違い、優秀な魔法の使い手だったため、練習相手としては最適だった。


 それからというもの、アルトスはルメストロ家にバレないように注意を払いつつ、自身のステータス強化と固有スキル「模倣」を使いこなすこと、それから「模倣」のレベルアップも行っていった。



○○○



 ステータスもスキルもレベルアップをするには実践あるのみだ。特にスキルなんかはそのスキルを繰り返し使うことでしかレベルは上がらない。アルトスは固有スキル「模倣」しか使えないため、ひたすら「模倣」を使い続けた。


 使い始めて最初のうちは、シルフィが魔法を放つのを見てそれを自分も放つ、ということを繰り返していた。だが繰り返す内に、ある出来事が起きた。


「模倣」のレベルが2になったのだ。この時のアルトスのステータスは


――――――――――――――

名前:アルトス・ルメストロ(10)

レベル:10

HP:350/350

MP:123/223

スキル一覧

なし

固有スキル

模倣Lv2

・消費MP4000

・相手の放った技を放つことができる

――――――――――――――


「あ、MPの消費量が減ってる」

「やったじゃん、アルトス!私も頑張った甲斐があったってもんだよー」


 ただ消費するMPが減っただけだが、これがかなり大きい。スキルのレベルアップによって魔力消費を抑えられるなら、今「模倣」を放つためにかけている制限もやがて解除できるだろうからだ。また、自分のステータスの上昇と併せて使用回数も増えていく。

 

「じゃあシル、これからもよろしくね」

「ういー」


 アルトスとシルの訓練はまだまだ続くのだった。
















 

毎回毎回文章量が1000文字ちょいと短いとは思いますが、多分長くすると設定がまとめきれなくなったり筆者の脳内CPUがオーバーヒートするのでご了承ください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ