変わる風向き
時間を前話から一年飛ばしました(キングクリムゾン!!)
何で一年かと思うでしょう。理由は簡単です。
何 て こ と 無 い 日 常 を 見 て も つ ま ら な く ね ?
って事です。
では、東方幻想記をお楽しみに下さい!
雇われてから一年が過ぎた。
上鈴はいつも通りに仕事を終えて部屋で一息ついている。
上鈴「…お茶ってやっぱり美味しいなぁ…」
完全に脱力状態である。お茶って…お前はジジババか。
??「上鈴、入るわよ」
誰かが廊下から話しかけてきた。使用人だろうか。上鈴は姿勢を正してから返事をする。
上鈴「……どうぞ」
スゥッ――と言う音で襖が開く。するとそこには永琳が立っていた。手元には手紙と思われる物が一つ。部屋に一歩だけ入ってから動かなくなった永琳を、上鈴は自分の向かいに座るように促す。永琳は其れに従う。
永琳「…さてと、私が来たって事がどういうことだか把握出来るかしら」
上鈴「……?」
上鈴は、全く分からない事を示すと、永琳は頷いた。
永琳「分かる筈もないわ。では早速その話をしましょう。
……上鈴、貴女には綿月家直属の親衛隊に所属するかの試験をして貰うわ。詳細はこの手紙に書いてあるけど……。
簡単に言えば、総合学力と身体能力の二つの検査をした後に、実際に親衛隊の隊員と戦って貰うのよ。貴女なら学力は問題無いだろうし、身体能力も妖怪だから無問題…。
此れはあくまでも形式上でやっておいた方が良い事っていうだけなんだけど、貴女は妖怪。万一の事が有れば厄介だから、豊彦様の面目を守る為にも戦って貰うわ。
―――分かった?」
上鈴「…分かりました…が……」
上鈴は何処か疑問顔だ。
永琳「…が?」
上鈴「いえ、ただ…親衛隊ではどういった事をするんでしょうか」
永琳はそんなことか、といった風にああ。と言う。
永琳「簡単よ。
決まった時間に起きて、食事を摂って、朝礼したり運動したり訓練したり警邏したりエトセトラ。
決まった時間に決まった事しか出来ないし、仕事自体もハードなの。一言で言えば軍隊ね」
上鈴「軍隊…」
上鈴は成る程、と頷く。初めて永琳と会った時に永琳を警護していた連中か。
永琳「…返事は明日、屋敷の会議で言う事になるわ。どう動くかは貴女次第よ」
永琳は話し終えると、立ち上がった。
永琳「…話はこれで終わり。手紙をよく読んで、よく考えてから発言してね。……それじゃあ」
上鈴「…では、また明日……」
永琳が部屋を出るのを見送る上鈴は、どうやらかなり悩んでいるようだ。さて、今後がどうなるのか―――。
やっと進展出来たよ。やったねタエちy(自重)